日課の散歩コースには幹の直径が70cmくらいあるような山桜の巨木が沢山あります。
大戦中に日本陸軍の戦車のテストや訓練に使われた道や江戸時代に多摩から江戸へ鮎を運んだ道などがそのまま遊歩道になっているので、これらの山桜もかなりの樹齢だと思われます。
巨木の幹は苔などの寄生植物でビッシリと覆われています。近付いて良く見ると、苔の中に様々な昆虫類が生息しています。
下の写真はちょっとピントが甘くて、よく見えないかも知れませんが、キラキラ光っているのは体長2mm程の蟻で、小さな白い粒が彼らが運んでいる食料か卵です。
幹の上の方に巣があるのか、下から上に向かって忙しなく移動しています。
まるでジャングルの中を行軍する兵隊のようです。
苔も良く見ると何種類かあるようです。
花が咲いているようにも見えます。
こうやって見ていると、自分がジャングルの中を山登りしているような気分になります。
コナラやクヌギの大木も多いです。
<オマケ>
至る所にモグラ塚があります。
その中で珍しくモグラが這い出したであろう「穴」がはっきりと残っている物がありました。
山桜の樹齢は1000年くらい経ってるんでしょうか?。
凄いですね。苔のジャングルがまるでナウシカの腐海のみたいで・・・。
ソメイヨシノの開発される以前はサクラと言えばこの山桜だそうで、歌に詠まれた桜も本来は山桜なんですね。
この間、私が見つけた穴もやっぱモグラですね(笑)。
今日の1枚目を拝見して、「ジャックと豆の木」が実写化されたような錯覚に陥り、3枚目以下を拝見して、小泉八雲の「安芸之助の夢」を思い出しました。
宇宙のように大きすぎて理解の難しい世界がある一方で、バクテリアのように小さなものだけで構成されている世界があり、その小さな世界の組み合わせで大きな世界ができあがっているのは不思議なものですね。
ウチの周りの建物の敷地が駐車場になったり、売られて建物が建てられたりして、コンクリートが敷かれ、土の露出している部分が少なくなったせいで、モグラがウチの庭に集まってしまったのか、一時期、庭がモグラの穴だらけになったことがあります。でも猫を飼い、猫が庭を走り回るようになってからは、モグラの穴をほとんど見なくなりました。地下では猫の足音が聞こえるのですね。驚きました。
今日のBGMは、アンビエント・ミュージックが合いそうです…。
所しか興味が出ないのです。草花、昆虫と色んな
ジャンルに興味を示されるのは、凄いことだと
思います。
午後から少し雨が降りましたが、午前中は大丈夫でした。
昨夜の雨露が残っていて、良い感じでした。
「苔のジャングルがまるでナウシカの腐海」・・・当たっています。
山桜は1000年は無いと思いますが、戦車が走っていたのが80~90年くらい前だと思いますから、多分、古い木で樹齢100年くらいではないかと思います。
1本の巨木がひとつの世界になっているような感覚を覚えました。
秀吉が催した花見も山桜だったそうですね。
モグラ塚は毎日何十個と見ていますが、はっきりと穴が残っているのは本当に珍しいです。
東京都と神奈川県の境目にある南北の尾根の上に通称「戦車道」と言われる旧テストコースがあります。
戦後も暫くの間は自衛隊が同じ目的で使っていたそうです。
今は綺麗に整備されて、緑に囲まれた遊歩道になり、ジョギングや散歩、サイクリングの適地になっています。
尾根の上なので景色も良いです。
毎日のように散歩していると、色々と新しい発見があり、驚くことや感動することも多いです。
今日の苔の中の世界もそのひとつです。
コロナ禍の「お陰」かも知れませんね。
私が見た蟻の行列は安芸之助が見た行列だったのでしょうか?
「安芸之助の夢」って不思議の国のアリスにも似ていますね。
確かにこの巨木の下で昼寝すると不思議な夢が見られるかも知れません。(その前に蚊に食われて退散でしょう・・・)
散歩していると大きな景色に目が行き勝ちですが、実は1本の巨木、ひとつの池、ひとつの沢にそれぞれの世界があって、その中で様々な営みが行われているということに気付きます。
この蟻にとっては、この木とその周辺が全世界なのでしょう。
宇宙から見れば地球はこの苔の中の世界かも知れません。
視点を少し変えると、それまで見えなかった物が見えてくるということですね。
モグラは音や匂いにもの凄く敏感だそうなので、猫の居る庭には寄りつかないのでしょう。
私の住む街と札幌の間には「原始林」と呼ばれる地域がありますが、それに匹敵しそうです。
たまに散歩に行きますが、鬱蒼とした空間もあり、私は決まってP.フロイドを聴きながら歩きます。「エコーズ」「ユージン斧に気をつけろ」がとてもいい感じです😅
ジブリ映画の「平成狸合戦」の舞台になったところですから、あの映画でも描かれている通り、ニュータウン開発前は凄く田舎だったところです。
今も当時のままの風景が公園としてあちこちに残されていますし、開発されなかったエリアは当時の原風景がそのまま残っています。
近代的なニュータウンと田舎が混在する妙なエリアです。
私の散歩コースも野幌森林公園の4割位の広さがありますが、そのうちの7割程度が立ち入り禁止のサンクチュアリーになっていて、最低限のメンテナンスだけが行われている、ほぼ自然のままの雑木林です。
そんな所ですから、そちらの大自然とはスケールが全く違います。
私も30年くらい前に江別から札幌中心部までタクシーに乗ったことがありますが、途中の殆どが原生林の中の直線道路だったのを憶えています。
P・フロイド・・・合いそうですね。