風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽描き風景水彩画・風の游子展出品作「沢辺の雪解け」

2013-05-28 08:07:03 | アート・文化

 


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春の日差しを強く感じ始めたころの信濃路。「この春を描けないだろうか」と歩いていて、残雪の表面に沢の岸辺から山の方へと伸びる一本の筋に目がとまりました。

何だろう。積雪が浅くなったので、地元の人が山へ柴でも採りに入った足跡だろうか。 

ちょっと違うようです。動物や自然をテーマにしたテレビ番組などを思い出し、これはきっと動物の足跡だ、と納得しました。
イノシシ、キツネ、タヌキ・・・。この辺りにはいろんな動物が棲んでいます。
冬眠から覚めて、沢の水を飲みにやってきたのでしょう。 

仮にこれが人間の足跡であっても、春の訪れを端的に表す風景だと心が躍りました。

乳白色がかってみえる雪解け水、身を寄せ合うようにして風雪をやりすごしてきた木々、岸辺に伸びる枯れた植物は葦でしょうか。そしてひと筋の足跡。
 
画題は「沢辺の雪解け」としましたが、「春のあしあと」でもよかったかな、と思っています。



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