風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽描き水彩画・東山動物園の仲間たち「東山のラスカル=アライグマ」

2014-10-03 07:01:39 | アート・文化

        

「可愛い。でも、すごくやんちゃなので困ってしまう動物」といえば、このアライグマでしょう。

絵にしたいと思いつつも、参考にするいい写真が撮れずに先送りしてきましたが、毎週水曜日に放送してきたNHKBSプレミアムのアニメ「あらいぐまラスカル」の最終回が10月8日と知り、急いで描きました。
使った写真は数年前に東山動物園に出かけた時のもので、現在の飼育舎とは多少違っているかもしれません。絵のサイズは10号です。

目の周りから頬にかけての黒い斑紋、尻尾の横縞模様、それに手(いや前肢というべきかな?)のスラっとした5本の指が特徴でしょうか。これを水中に突っ込んでザリガニなどの獲物を探っているような様子からアライグマの名称がついた、といわれています。

食べ物は何でも。昆虫、魚、穀物、果物・・・つまり雑食性です。繁殖力も旺盛です。
でも、それが人間社会にとって困った動物となるわけです。

原産国のアメリカでも森林にいるうちは良かったのですが、ペットで飼われていたアライグマが逃げ出すなどして、農業地帯や都市部に住みついてからは人間社会での被害が拡大しました。
「あらいぐまラスカル」の物語も、少年とアライグマの友情を描きつつ、人間と自然界の生き物との共存がいかに難しいかをテーマにしていますよね。

日本では2005年から、外来生物法で学術研究などの目的以外は輸入や飼育を禁止しています。しかし、それまでに繁殖していたアライグマはさらに増え続け、農作物を食い荒らされたとか住宅や文化財への被害が続出。環境省が防除政策を進めていることはご存知の通りです。