風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「ART NEXT寓話とアポリアとサピエンスと=名古屋の若い現代アート画家の作品展へ」

2017-09-03 18:10:33 | 日記・エッセイ・コラム

 

 「ART NEXT 寓話とアポリアとサピエンスと 絵画の壁」
手にした展覧会スケジュール表にあった、ちょっと難解な表題に戸惑いながらも、「ART NEXT」の文字に覚えがあり、名古屋・伏見の電気文化会館の展示場へ出かけてきました。

やはり現代アートの絵画展。若い作家たちの若さあふれる表現に迎えられました。展覧会は10日(日)まで。

昨年の「ART NEXT」は、そのあとに「次代を創る10人の表現者たち」と続き、地元の有力ギャラリーが新進気鋭の作家を1人ずつ推奨して、絵画・写真・造形などの現代アートを紹介していました。
しかし2回目の今回は参加ギャラリーも少なく、絵画だけに絞っての開催になったようです。

展示されているのは芸大生を含む新進作家7人の作品。アクリルや油彩、色鉛筆などで描いた絵が並んでいます。
僕は現代アートに対する知識も理解力もあるわけではありませんが、愛知県内で昨年開かれた現代アート展「あいちトリエンナーレ」も、会場のほとんどを回って楽しんだものです。7人の作品にも若々しさと、実験的で挑戦的な表現に足が止まりました。

会場の電気文化会館5階の展示場のフロアはかなり広く、7人に1室ずつ与えられたブースは100号サイズの絵でも小さく見えるほど。「こんなに広いスペースで展示できる機会なんて、滅多にありません。幸せです」という言葉を聞きましたが、その通りでしょう。

ただ残念なのは、観覧者の人影が少なかったことです。
「現代アートは難しい」という一般的な受け止めがあるのは否めませんが、せっかくの作品が仲間内の発表会に終わってはつまらないでしょう。

展覧会ガイドなどはできるだけ分かり易く。作家のプロフィール、作品の狙いや思いの添付があれば・・・。ブース内の作品一覧表の文字などは、薄暗い部屋だけにもう少し大きくするなどの工夫があれば、と思いました。
卒展やトリエンナーレの一部で見かけた作品トークやワークショップも、知識が乏しい僕には現代アートに対する理解と親しみが深まったものです。