リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

2枚の濡れ落ち葉

2013年10月30日 | 日々の風の吹くまま
やっと歯を治してもらえることになったカレシ、「地下鉄で行く」。新しい歯科は地下鉄駅の道
路向かいのビルだから、うまく行けばシニア割引の切符1枚(約180円)で往復できるかも
しれない。「切符を買うのは簡単なんだろ?」 うん、券売機のスクリーンの「Concession」の
「1ゾーン」をタッチして、後は料金分のコインを入れると、切符が出て来るけど。そっかあ、
一緒のときはいつもワタシが切符を買うから、自分でやったことがないんだ・・・。じゃまっけ
な小銭を処分するからと、5セントや10セントの硬貨をポケットいっぱいにじゃらじゃらと入
れて、けっこう機嫌よく出かけて行った。

しばし、静かな家の中で耳を澄ましていると、何だかゆるゆると凝りが解れる気分になって
来る。仕事のない日が続くと何となくストレスになって来るのは、やっぱりカレシの存在、と
いうよりはカレシがストレスになると出して来る「イラッチオーラ」なんだろうな。このオーラが
また小町横丁住人の不安神経症に「症状」がよく似ていると思うけど、カレシは元からそう
いう性格らしいから、本質は本人がいくら努力してもおいそれとは変わらない。カレシが変
わろうと努力しているのはワタシにもよくわかるんだけど、がんばりすぎるとストレスになっ
て、重いオーラがよけいに重くなるから逆効果だし・・・。

月末処理をしながらつらつらと考えるに、「65歳定年」を迎えても仕事をすっぱりと止める決
心がつかないのは、ワタシにとって仕事は生業であると同時に精神的な避難場所になって
いたからなのかな。まあ、長いこと仕事に依存していたから、少しでも離れるとそわそわと
落ち着かない状態にもなるし、カレシのイラッチオーラに必要以上に敏感になるのかもしれ
ない。それでも、「何となく」ストレスになる程度でやり過ごせるようになったようだから、打ち
込める趣味や家の外での社交といった「やり過ごし」のテクニックを磨いておけば大丈夫そ
うかな。だって、濡れ落ち葉2枚、ときどきは剥がさないと両方とも腐っちゃうもの。

ということで、カレシが「オレの好みじゃない」と渋るのでどうしようかと思案していた再来週
のミュージカル『メリー・ポピンズ』のオープニングナイトのレセプションと公演にひとりで行く
ことにした。レセプション会場の画廊で展示中の絵に興味をあって、近くでじっくり見たいし
ね。歯が治って機嫌よく帰って来たカレシに報告したら、「じゃあ、チャクシーシャービスして
あげる」と、まだ麻酔が残っている口でもぐもぐ・・・。