リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

自分の国のことをよく知らないでいいのかな

2019年07月02日 | 日々の風の吹くまま
7月1日(月曜日)。☀☀☀。三連休最終日はカナダデイで、カナダの誕生日。もっとも、イギリス議会が1867年に「英領北アメリカ法」を制定して、東部4州を「カナダ自治領(Dominion of Canada)」として統合した記念日として始まったもので、1982年にイギリス議会が制定した「カナダ法」によって憲法をカナダに持って来て正式に「独立国」になるまでは、自治領発足の記念日を意味する「ドミニオンデイ」と呼ばれていた。元宗主国とはいえ100年以上も憲法をイギリスに(お願いして)預けておいて、派手な独立運動も戦争もやらず、独立しても立憲君主国としてイギリス王室をそのままカナダの王室として戴いているのがカナダのカナダらしいところかな。

晩ご飯の後で2人してバルコニーでコーヒーを飲みながらスマホをいじっていたら、「カナダ人10人のうち9人が市民権テストに落第」だって。何じゃ、それ?ワタシが市民権を申請したとき(1980年)にはまだテストはなくて、申請書を提出したら面接日までによく読んでおくようにと薄っぺらな「カナダの基礎知識ガイド」みたいな冊子が送られて来た。中身はカナダの地図やイラストの上に国土面積とか人口とか歴史とか言語構成とかがちょこちょこっと書いてある程度。当時は市民権判事との1対1の面接で基本的に冊子にあることについての質問に答える「口頭試験」。質問が簡単すぎたのか、しまいにワタシは温厚そうな判事とおしゃべりを始めるしまつで、判事が笑いながら手を差し出して「おめでとう」でおしまい。

あれは古き良き時代の話で、もう39年も昔。今では永住権も市民権も申請手続きは様変わりの様相。まあ、入って来る移民が激増すれば当然市民権の申請も増えるだろうから、個別の面接試験ではさばき切れなくなって(入試のように)まとめて試験をやるようになったことはわかるけど、それにしてもねえ。実際のテストでは10問中8問正解で合格のところ、調査での平均正解率は10問中5問。ケベック州では95%が落第と言うのは驚かないけど、学歴が院卒の人の「合格率」が全体の平均を下回ったとか、シニア層の合格率がわずか6%だったとか、自分の国に関することなのに、もう、何なのぉって感じ。

ちなみに、ワタシは10問全部正解だったけど、生粋のカナダ人のカレシは9問正解で何とか合格。カナダ自治領のオリジナルメンバーだったオンタリオ州より後から加わったBC州の方がスコアが高かったのはおもしろい。それでもやっぱり何だかなあ。良くても悪くても自分の国を知っているのって大事だと思うけど、もしも日本で日本人に似たような「我が国クイズ」を出してみたら、どんな結果が出るだろうなあ。