リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

かかりつけの先生がアルバータ州に行ってしまった

2022年02月20日 | 日々の風の吹くまま
2月19日(土曜日)。☁☂☁。コロナの制限が解除されてから初めての三連休の初日。祝日の月曜日は「ファミリーデイ」と言うことだから、なかなか会えないでいた家族の集まりが多そう。若い人たちはダンスが解禁(ただしマスク必須)になったナイトクラブの方に集まるのかな。羽目を外し過ぎて元の木阿弥にならなければいいけど、いつの世になっても「今どきの若者」はハメもタガも緩いからなあ。でも、誰もが未経験のパンデミックで未曾有の行動制限が続いたせいで、情緒不安定気味の人間が多いようで、いつどこに危難が潜んでいるかわからないから、周囲への目配りが重要だと思うけど、どうすれば人間不信や敵愾心を持たずにそれができるのかとなると、あんがい難しいのかな。でも、自衛、自立、自助、自愛の何であれ、「自」のつくことを先にやらないことには「他」にまでエネルギーが回らないところは変わっていないと思うけど。

カレシが午前と午後に英語レッスンを入れていたので、土曜日の掃除をまた明日に延期したら、午前のレッスンはキャンセル。カレシはウォーキングの時間を毎日10時か10時半ということにしたいそうなので、何だったらいっそのこと掃除は日曜日ということにして、土曜日は洗濯だけにした方がワタシには楽で良さそう。ということで、ウォーキングに行って来て、シャワーをして、洗濯機をオン。正午をちょっと過ぎたところでスラニナ先生から電話。まずはベータ遮断薬の処方箋をお願いして、単刀直入に先生の今後のプランについて質問したら、今年からアルバータに移ったけど、毎月初めの3日だけ、これまでこっちで持っていた患者だけを診るために今までいたクリニックに来ることになっているとのこと。

ルーマニア人のスラニナ先生は両親がソ連からの脱出を待っていた難民キャンプで生まれて、一家が送り返されたルーマニアで育って医者になり、苦労してカナダの永住権を取ったものの、チャウシェスク政権が倒れるまで出国できなかったという経歴がある人。だいぶ前に何かのはずみで「これじゃ社会主義国と変わらないよ」と漏らすのを聞いたことがあるので、BC州の(中道ではあるけど)左派政権の医療政策が嫌になって、保守党の牙城であるアルバータ州に戻ることにしたんだろうな。でも、ニューウェストの患者を見捨てないで、わざわざ毎月飛行機で1時間半かけて診療に来てくれるというのもスラニナ先生らしいと思うな。元軍医らしく話し方は素っ気ないけど、先生ほど親身になって診てくれて、カレシが絶大の信頼を寄せられる医者はめったにいないもの。今回はカレシにとって一番重要なベータ遮断薬(血圧を制御してバイパスに使った静脈血管を守っている)を念のためにと6ヵ月分処方してくれて、カレシもほっとひと安心。次はいずれスタチンが必要になったときに、先生がこっちに来る日に予約を入れて、対面で診てもらえばいいよね。

これで当分は慌てずに済むけど、診察が月に3日だけとなると、そのうち別の家庭医に乗り換える患者が出て来て、いずれは先生もアルバータの患者に専念することになるだろうな。BC州の医療制度は公共事業なので、原則としてまず一般開業医(家庭医)にかかって、必要に応じて専門医に回してもらう仕組みになっているんだけど、激務の割には診療報酬が低い一般開業医はなり手が少ないもので、「かかりつけの家庭医」を持つのは至難の業。対策としてその日の当番医が診てくれるウォークイン・クリニックがあちこちにできたけど、継続的な治療が必要な場合は不安があるので、新規の患者を受け入れている家庭医を見つけてウェイティングリストに載せてもらって順番待ちということになる。最近は1年近くかかることもあるそうだから、今から「後任探し」を始めても早過ぎることはないと思う。やれやれ、風雲急を告げると言うわけじゃないけど、外の空模様は・・・。