リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

人間関係って、家族って、ほんとに不思議なもの

2023年09月11日 | 日々の風の吹くまま
9月9日(土曜日)。☀。いい天気だぁ。今日は毎朝のバナナがないので、朝ご飯はランチと兼用でベーコンときのこをオムレツを作って、後はパーティで出る食べ物を摘まんで1日の食事を間に合わせるつもりだったけど、目を覚ましたカレシが「今日は朝のレッスンがあるんだ」。ええええ?それじゃあのんきにベーコンを焼いて、きのこを炒めている時間がないじゃないの。しょうがないから、いつもの朝ご飯をバナナ抜きで食べて、ワタシはバナナを買いにスーパーへひとっ走り。

今日は外の道路で(またまた)喧しいストリートパーティなので、メープルリッジでの家族の誕生日パーティの方に避難。バンクーバーのダウンタウンに逃げ出した7月のアップタウン商工会主催のロックコンサートイベントと違って、今度のはRecovery Dayとか言う、ドラッグや酒の依存症や精神疾患を克服した人たちを称え、OD(過剰摂取)などで死んだ人たちを偲ぼうという、いかにもミレニアル左翼が考えつきそうなイベント。後ろに連邦政府、州政府の補助金があるから、毎回大昔の人気バンドをメインステージでのヘッドライナーとして連れて来て人を集めていて、去年は6時間のイベントに5万人以上が来た(公式発表)そうだけど、ローカル新聞に載った写真を見る限りでは何千人程度と言う印象。避難しなかった去年の商工会主催のイベントも「大盛況」だったというわりには、ルーフデッキから見渡したところでは、人が集まっていたのはトラック屋台の周りだけという印象だった。

バナナを買って帰って来たら、練習なんだかアンプのチェックなんだか知らないけど、まだ10時前だというのに窓の下でドンチャカ、ドンチャカ。これじゃあたまらんわいと、2人ともバナナを食べたら、それぞれのバスルームのシャワーに飛び込んで、着替えをして、念のためPCの電源を落として、ささっと駐車場へ直行・・・。

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9月10日(日曜日)。☀⛅☁。目を覚ましたらもう8時半。きのうは楽しかったけど、やっぱりちょっと疲れたのか、よく眠ったもんだ。カレシを肘でちょいちょいと突いて、おっはよぉ。カレシも時計を見て「ええ、もうこんな時間かあ」。そうなの。さっさと起きて、朝ご飯を食べて、日曜日の掃除にかからないと、あっというまにランチの時間になっちゃうよ。

きのうのパーティは(義)妹マリルーのパートナーであるロバートの80歳の誕生日祝いで、(義)弟のジムの家に行って、そこでしばらくジムと(パートナーの)ドナとパーティに行く時間までおしゃべり。パーティは2時からで、会場は大型トラックや重機のリースのビジネスをやっている娘婿が工業団地に持っている広い整備工場の一角。コロナの間は密を避けられるからと、従業員と家族のクリスマスパーティに使っていたそうで、「ハッピーバースデイ」の風船がいたるところで揺れていて、3つの長いテーブルにワインやグラス、おつまみが満載。マリルーの家族B 家(息子のビルとサンドラの夫婦と元夫のジムとドナ、そして私たち)とロバートの家族F家(カーリンとショーンの娘夫婦とディランとケンドラの子供2人)とそれぞれの友だちが集まって、たぶん60人くらいかな。プレゼントは絶対にダメというお達しだったので、お祝いはぎゅぅ~っとハグして、頬っぺたに盛大にキス。ひと月先に80歳になったカレシもマリルーからハグとキス、甥のビルからも威勢のいいハグ。パーティが進む中で、ロバートの孫のディランが映像機器を乗せたテーブルと大きなスクリーンを設置して、ヨーロッパのロバートの家族や親戚とアフリカにいる元妻とその家族からのビデオメッセージを披露。(ディランは父親の会社でITテクニシャンとして働いている。)

ロバートはオーストリアのインスブルックの出身で、カトリック教の窮屈さが嫌で、電気工になってアフリカのスワジランド(今はエスワティニ王国)で就職。そこで王族につながる女性と結婚して一女一男をもうけ、家族4人でカナダに移住したものの、工業用の電気設備が専門のロバートは鉱山などで働いて1ヵ月も2ヵ月も家を離れていたために、寒さと寂しさに嫌気した奥さんはアフリカに帰ってしまって、そのまま離婚。マリルーとの出会いは彼女がジムと離婚して数年後で、ママが「うちの娘なんだから」と主張して家族に留まっていたマリルーがロバートを家族の集まりに連れて来て「恋人」として紹介。その場でみんなに気に入られて、離婚によって家族が増えると言う「珍現象」が起きたという経緯がある。娘のカーリンが(インド人とイギリス人のハーフの)ショーンと結婚して、一男一女ができるとさらに家族が増え、離婚後しばらく2人の女性の間でふらふらしていたジムもドナと同居なしの事実婚に近い関係に落ち着いて、今ではB家は仲のいい大家族。ロバートのF家の方も元妻もときどきアフリカから遊びに来て、マリルーとの家に1ヵ月くらい滞在して行くそうだし、マリルーがロバートと一緒にアフリカに行ったときは親族総出で大歓迎してくれたそうな。

こんな家族だから、ワタシも初めから「嫁」というよりも「B家の養女」になったような感じで、カレシと危機的な状況にあった一時期もみんなが親身になってワタシを支えてくれたから破局に至らずに済んだと思っているくらい。おかげでマリルーと(トロントに住む末弟デイヴィッドの妻の)ジュディとワタシは兄弟同士よりも中の良い姉妹になり、今ではドナも加わって「B家の四姉妹」。性格も背景も全く違うのにそうなれたのはひとえにママの薫陶のおかげだと思う。昔パパもよく言ってたな、「しょうもない息子どもだけど、あいつらのおかげでかわいい娘が3人もできたよ」って。ほんとに人間関係って不思議なもので、ケイトお姉ちゃんが「私は子供がいないから、自分で選んで家族を作っているの」と言っていたけど、血のつながりがなくたって、血のつながった家族以上に強い絆で結ばれた「家族」になれるってことだなあと、つくづく実感させてくれた誕生日パーティだった。縁は異なものと言うけど、元々結婚なんかしないつもりだったのにこうなっちゃって、ワタシってほんとに運の良い人間だよね。