リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

春の嵐は怒涛のごとく

2024年02月03日 | 日々の風の吹くまま
2月1日(木曜日)。☁🌥。はぁ、もう2月になっちゃった。我が家から見える山々は、つい2週間前には雪化粧だったのに今はほとんど雪が消えてしまっている。ワタシのお気に入りのコクィットラム山は標高1583メートル、ゴールデンイアーズは1716メートル、入江の向こうのスキー場があるシーモア山は1449メートルと、どれもけっこう高さがあるのに頂上のあたりも雪がないし、ずっと後ろの2000メートルを超える山もどれも頂上までまだら模様になっていて冬山の風情はゼロ。きのうのレセプションでもプロ級のスノーボーダーであるカメラマンのマークが「近いところは全滅さ」と嘆いていたっけ。

月が替わったことでもあるし、プロジェクトはそれこそ待ったなしなので、午後の早いうちにフリーザーをのぞいて晩ご飯の算段をしたり、アップルソースを作ったりと「今日の家事」を済ませて、脚本草稿のファイルを開いてよぉ~いどん。集中できるまとまった時間と環境が欲しいとカレシに言ったら、「何なら7時以降はDo not disturb(邪魔しないで)タイムってことにしたらいいよ」と協力的な返事。うん、それはありがたいね。でも、ワタシが何かに没頭していると落ち着きがなくなって、やたらとワタシの近くで何かがちゃがちゃやり始めたり、低く鼻歌を歌ってみたりするのがカレシ。何かママの注意を独占したい3歳児みたいで、んっとに男ってのは~と呆れて、しまいにはおかしくなって、怒るに怒れなくなっちゃうのがワタシ。別に消えてしまうわけじゃないのになあ。でも、今回は「うるせぇ~んだよ」とヘッドフォンをかけて意思表示して、とにかく一点集中・・・。

よぉ~しっとばかりに印刷した翻訳原稿をめくって、一番の難点である脇役のアンサンブル(古代ギリシャ劇のコロスの形式)の人数や構成を考えていたら、うっはぁ、Arts Clubのスティーブンから一点集中をかき混ぜるメール。Arts Clubには名誉芸術監督のビルの名前を冠した奨学基金があって、現役の役者やデザイナーが研鑽の目的で個人指導を受けたり、ワークショップや会議に参加するための費用の一部を補助している。ビルがリタイアを決めた時に「この道に進めて成功できたのはある団体から受け取った奨学金のおかげだった」と、リタイア記念として創設したもので、年に1度春に申請募集をかけて、審査委員会が内容を吟味するんだけど、できるだけ多くに援助が行き渡るようにするために給付額に上限を設けているので、個々の金額はせいぜい20万円くらい。それでも、すごい数の応募があるのは、まだキャリア途上で日々の生活がやっとの若い人たちの伸びしろを広げるための下支えという目的を果たしていると言うことだろうな。

その奨学基金の審査委員に名を連ねることになったのは、ご本尊のビルが「やらないか」と持ちかけて来たからで、実質的に部外者のワタシを加えるのは何かArts Clubなりの思惑があるからだろうし、カナダ演劇界のレジェンドに直々に声をかけられたら断るのもなんだし・・・と引き受けたのが運の尽きと言うのか何というのか。去年、おととしとビビりながらも委員会の末席で何とか大役を果たして、今年もまたということになったわけで、劇作ワークショップの日程とばっちり重なって、3月の後半は怒涛のごとしってことになりそう。やれやれ。