リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

クレジットカードがあれば持っていないお金を使えるわけね

2022年07月21日 | 日々の風の吹くまま
7月20日(水曜日)。☀☀☀。今日も遠くの地平線はもやぁ~っとしているけど、予想最高気温は25度。明日あさっては23度くらいだから、暑いのは今日だけのことかと思ったら、猛暑は日曜日からで、今度は1週間くらい続くらしい。でも、灼熱地獄のヨーロッパやイギリスの人たちにしてみたら、30度なんてもう暑いうちに入らないと言われるかな。冬の寒波の反対の熱波(ヒートウェーブ)と言うヤツで、週中には30度を超えるそうだから、バルコニーのトマトが喜びそう。去年のヒートドーム現象による酷暑で数百人の死者を出したのに懲りてか、州政府も自治体も熱中症の予防対策を呼びかけているけど、我が家は去年ニューウェストで40度を超えた時も、風通し最高の間取りを利用して、窓の開閉とブラインドの上げ下げを基本に後はちょっとした工夫で、快適とは行かなても冷房なしでしのげたから、2ヵ所のシーリングファンをフル稼働できる今年はしのぎやすいかな。逆に風通しが良過ぎて室温が暖房の設定温度近くまで下がってしまうのが悩ましいところ。

今日のカナダ統計局の発表によると、6月の消費者物価指数は年率8.1%の上昇で、予想をやや下回ったものの、食料品は前年比8.8%。ひとしきり騒がれていたガソリンの価格は何と前年比で54.6%アップで、インフレの最大要因だったそうだけど、このところは下がり気味(窓から見えるスタンドではリットル199円)なので、インフレがピークアウトした可能性もあるらしい。その通りに行けば、40年前のような2桁インフレにはならないってことで、過激な利上げも不要になるのかな。でも、40年前の2桁インフレは、過激な利上げで2桁の失業率と深刻な不況を作り出すことで収めたんだけど、今は失業率が記録的な低水準の4.9%で、極端な人手不足を反映して賃金が上がっているから、ガソリンの値下がりや小手先の利上げでインフレ圧力を弱められると考えるのは時期尚早じゃないのかな。

ウォーキングをしながら、最近のインフレで若い世代が不意の出費があったら即破産という苦境にあるそうだけど、40年前の2桁インフレ(BC州では14%まで行ったかな)の頃の私たちはそんな危機感がなかったよねという話。あの頃の私たちも30代の(子なしだけど)ごく普通の共働きの夫婦だったけど、生活が苦しかったという記憶がないから不思議。平均的な収入で、古臭い石油ボイラーの温水暖房のぼろっちいマイホームを買ったばかりで、数年落ちのホンダシビックで一緒に通勤していて、週1回ワタシが夜に車で1週間分の買い出しに行って、ごく普通に食事をして、晩ご飯の後は2人してテレビを見てという日々で、冬の暖房用の石油代はきつかったけど、月々ちゃんとローンを返済できていたし、ローンの更新時に一部を繰り上げ返済できるだけの貯金もできていたし、安物でも通勤用の衣服を買えたし、生活費を切り詰めたと言う記憶がまったくない。結婚したてでまだカレシ一馬力だった頃の貧乏暮らしは今でもよく覚えているのにね。

今と40年前と何が違うんだろうと考えて、はたと思い当たったのがクレジットカードの有無。あの頃は銀行が今のように積極的じゃなかったから、私たちの世代の庶民がクレジットカートを持つのはかなり難しくて、日々の買い物も公共料金の支払いもみんな現金か小切手だった。つまり、現金なら財布の中にあるお札の額、小切手なら銀行の口座にある残高以上のお金は使えなかったわけで、いやでも身の丈の暮らしをせざるを得なかったんだと思う。今どきは銀行がせっせとクレジットカードを発行するから、プラスチックのカード1枚で「持っていないお金」を使えるようになり、コンピュータ化が進んでいつでもどこでもピッとやるだけで何でも買える便利な世の中になり、さらには月々最低限(千円)払えばカードを維持できる(請求書にはこの残高を完済するのに〇十年、〇百年かかると書いてあるけど)ようになって、欲しいものがあれば買わなきゃ損みたいな感じ。でも、持っていないお金は結局のところは持っていないお金でしかなくて、クレジットカードはいわば「借用証」。それを便利さのおかげで「持っているお金」だと錯覚するから、つい破産の崖っぷちということになってしまうんだと思う。危ない、危ない。



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