リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から~ナミュール?ナムール?ナーメン?

2023年04月07日 | 日々の風の吹くまま
4月5日(水曜日)。(ナミュール)。☀。夜の間にベルギー入り。ナミュール到着が午後なので、今日はみんな朝寝坊の日。朝ご飯は7時半から、ランチも12時半からで、川べりに並ぶすてきな家々を眺めながらの朝ご飯。午前中ラウンジで「講演会」。イギリスで新聞に園芸欄を持っていて、テレビで園芸番組をやっているという人(ロンドンで番組を収録してから飛んで来て合流したそう)が「1年中花の香りが絶えない庭」というテーマでスライドを使って講演。花の香りの化学成分や香りの機能を解説して、季節ごとに独特の香りのある花を紹介。高齢の女性が大多数だから、講演は大盛況。講演の間にムーズ川のクラシックな橋の下の閘門を通ったら、信号があって、青。なるほど、川は中世のヨーロッパの高速道路だったんだよね。船よりも高い岸壁をこすりそうなくらいにぎりぎりで通過して、川の真ん中でUターンして、後ろ向きに遡って、正午過ぎにナミュールに到着。すぐ外は川べりの遊歩道と言う感じで、市民が傍のクルーズ船には目もくれずに三々五々ジョギングや犬の散歩。風もなく、あまり寒くはない。



ナミュールはワロニアにあって、オランダの公用語によって、ナーメン(オランダ語)、ナムル(ドイツ語)、ナミュール(フランス語)と微妙に名前が違うんだけど、この地域の本来の言語であるワロン語は公用語ではないので、ワロン語のナムールは冷や飯を食っている感じ。ついベルギーはフランス語圏だと思ってしまいがちだけど、オランダ語話者の人口が圧倒的なんだそうな。まあ、川の多いこのあたりは軍事や交易の要衝だったせいで、中世以来オランダやドイツ、フランスといった強国にもまれて来た、いうなれば「言語の歴史遺産」というところだけど、人口が1千万人ちょっとでメトロバンクーバー10個分の狭い国だから、バイリンガルは普通じゃないのかなと勝手に推測。



ところが、ツアーに出発する時間になって、その推測はあっさり沈没。私たち「ゆっくりウォーク」(ほんとにゆっくり歩くわけじゃなくて、ツアーの距離が短いだけ)組のガイドと言う人が、かなり年配のおばさんで、まさかぁというくらいに英語がたどたどしい。立ち往生するたびに、英語センセイのカレシと通訳経験者のワタシが助け舟を出す始末で、バスに乗ってからもみんな顔を見合わせては「この人、大丈夫?」という。最初の観光スポットはムーズ川とサンブル川が合流する地点の高い崖の上にある「シタデル」(城塞)。大きなバスがヘアピンカーブをそろりそろり曲がって、曲がってして着いたのはおそらくナミュールで一番高いところのようで、うはぁ、素晴らしい眺め。旧市街地が一望に見渡せるし、シタデルの崖のとがった先端が軍艦の舳先のように見える。でも、ガイドの説明が何とかわかるのは初級英語に慣れているカレシだけで、他はさっぱりわからなくて困惑顔。みんなガイドなしでてんでにあっちだこっちだと見学(後でググればいいもんね)。でも、ちょっとひどすぎるなあ。観光ガイドの資格試験みたいなものはないのかな。




ガイドに呼ばれたので、バスのところに戻ったら、え?運転手がいなくなったの?「ふつーウォーク」組のバスも運転手の姿が見えないとわいわい。ゆうに30分ほどして、運転手2人が連れ立って戻って来て、やっとバスのドアを開けてくれたけど、今度は運転手とガイドがけんか。どうやら運転手は言われた時間に戻って来たらしい。山を下りたときには旧市街の散策について行ったのは1人だけで、後はみんなそのまま船に帰って来てしまった。だって、わからないんだから案内してもらう意味がないもんね。クルーズディレクターのタマシュに、一生懸命にやっているのはみんなわかったけど、プロのガイドじゃないと思うよと言ったら、「ローカルのエージェントが手配するんだけど、ここは数が少ないから、みんな出払ってしまうと補欠の補欠が来るんだよね」。なるほど。でも、TOEICなら300点台と思われるレベルでツアーの観光ガイドをやるのはちょっと無理だと思うんだけどねえ。

水上の仮の我が家



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