リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から~13日の金曜日はのんびりと

2024年09月16日 | 日々の風の吹くまま
9月13日(金曜日)。☁🌥🌤。起床7時半。時計を変える必要もなく、時差ボケもなくて、いい旅立ちと言うところかな。今日は1日中北米大陸と西側のバンクーバー島と北のハイダグワイ諸島(旧クィーンシャーロット諸島)の間の航路を北上。夜の間はほとんど揺れを感じることがなくて、ときどき遠くにーバー島の人里の明かりが見えていたけど、バンクーバー島北端を過ぎるとハイダグワイ南端まではかなり距離に渡って太平洋に開けているので、船の中央部でもけっこう揺れを感じる。乗り物酔いはしても船酔いだけはしたことがないのが自慢のワタシにとっては、このゆったりとした揺れが何とも心地がいい。

この「インサイドパッセージ」と呼ばれる海域は南はアメリカ、ワシントン州オリンピアのピュージェット湾からセーリッシュ海、カナダ、BC州のビクトリア/バンクーバーのジョージア海峡、バンクーバー島東岸のジョンストン海峡、ヘカテ海峡と続き、アラスカ沿岸の島々を縫うようにアラスカ州スカグウェイまで北上する延々1600キロ。西側の島々が荒々しい太平洋の嵐を遮て、波が穏やかなため古くから貨物船や漁船の往来が盛んだったところ。地図で見ると半分以上がカナダを通っているんだけど、なぜかアメリカの領海ということになっているからおもしろい。アメリカがロシアからアラスカを買い取った後に遥か南の「本土」との間に物流ルートを開いたのがBC州がカナダ連邦に加盟する前だったという歴史的背景によるものだと思うけど、さしたる紛争もなく、アメリカとカナダの沿岸警備隊が仲良くパトロールしているし、公営のBCフェリーはごく普通に本土とバンクーバー島の間を往来しているからアメリカの領海を通っているなんて知らない人の方が多いだろうな。ワタシも今回「インサイドパッセージ(USA)」と書いてあるのにえ?と思って調べてみて初めて知った次第。


船の後について来たカナダの水先案内ボート

寄港地がないのが勿怪の幸いで、2人ともそれぞれの「オフィス」(カレシはライティングデスク、ワタシはリビングのテーブル)に陣取って、普段とあまり変わらないような1日。違うのは1日3食の料理と掃除がないことくらいかな。朝ご飯はラ・テラッツァのバフェ、ランチは同じバフェか3つ開いているレストランのどれか、夜はおしゃれなイタリアンレストランになるラ・テラッツァかか、カバーチャージがかかるLa DameかKaisekiに予約を入れていなければ、Atlantide、 S.A.L.T. Kitchen、Spaccanapoliのどれかその日の気分次第。深夜まで空いているバーもいくつかあるし、飲み食いには不自由しないけど、何しろリッチなグルメ料理がほとんどだから、ボリュームは全体的に小さくなっているようでも、東京に着く頃にはウェストのサイズがどうなっていることやら。ま、今夜はAtlantideに決めて、その前に船長(ブルガリア人)主催の歓迎パーティ・・・。




夕食から戻って来たら、「寝る前に時計を1時間戻してください」というノートが置いてあって、ええ?アラスカは北アメリカ大陸から西へ大きく突き出しているので、時間帯が違うのはわかるけど、明日寄港するケチカンもその次のジュノーもスカグウェイもシトカも、地図を見ればBC州からストレートに北のユーコン準州の西岸に沿って位置しているのに、同じ太平洋時間帯にないなんて変なの。要するに、州都ジュノーが広大なアラスカの南東の隅から尻尾のようにカナダの端っこにへばりついたところにあるから、時間帯が違うと不便だということだったんだろうな。ちなみにアラスカ標準時の西側にはハワイ・アリューシャン時間帯というのがあって、アリューシャン列島の端っこのいくつかの島がハワイと同じ時間帯になっているけど、夏時間を採用しているのはアラスカだけ。まあ、時間帯なんてのは政治的な境界線を縫って引いたようなもので、あちこちでジグザグだからややこしい。ほんとに人間のやることって・・・。



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