ちょっと前に慶応大のY教授がまた発掘調査の為に石垣に来ていました。 以前ガイドした時からの知り合いで、サンゴ学会という新しい分野のなかでYさんは名蔵近辺の発掘を主にしています。 島の人は先生の講演を聴いた事がある方が大勢いるはずなので、知っている方も多いでしょう? 今回は調査途中経過の講演じゃなく実際の発掘調査の模様を公開すると言う事で、この後姿がY教授ですが、土木作業員にしか見えません(笑)。 何所まで掘るのかどうやって決めてる(分る)のか聞くと、発掘調査をある程度やっていると、道具の先から伝わる微妙な土質の違いで、ココからは違う層だなと分るそうです。 凄いですネェ。
今回の調査でも炭化米や土器など色々見つかったようでが、オイラが興味を持ったのは、サガリバナやサキシマスオウの根っこ部分などが出て来たということです。
石垣島のスオウはある程度高さのある所(2~30万年前の海進時の高さ)には残ってるんですが、低い場所(6000年位前の海進時の高さ)に生えてるのが殆どありません。 サキシマスオウはマングローブの後方に生える植物ですが、そういう場所に行っても見つからず気になっていたら、今回の発掘場所は田んぼの直ぐ側。 高さ的にもほぼ一緒で、名蔵アンパルの後方、バンナ岳の裾あたりです。 そう、ここが本来スオウ等があって良い場所で、そんな場所からのスオウの根っこが出て来たと言う訳で、謎は解けた!、です。
マングローブ地帯が陸化していくと硫化物のせいで強い酸性土壌ですから普通の農作物は良く育ちません。 こんな場所を人間が最初に利用する時はそういう土壌に強いイネ科の植物、田んぼにするんです。 だから昔(1000年位前の層だそうです)スオウなどが生えてた森は伐採されて田んぼになったせいで、今現在低い場所でのスオウの群落を見る事が出来なんでしょう。
もちろん田んぼになってない場所も多々あり、これだけが理由ではないと思いますが、これも一つの理由である事に間違いない!・・・、と思います(笑)。 如何でしょう? 皆様のご意見お待ちしています。 ニッパヤシやマヤプシキ(これは数本ある)が石垣島に無い理由も色んな人のご意見、「ニッパヤシ、あそこにあるよ!」など募集中です!