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植物版、生きた化石・マツバラン

2009年04月22日 | 山が好き!

今回はマツバラン(シダ植物でマツバラン科、)です。マツバラン科では日本唯一だそうです。他にもこの子には自慢があってそれは後で書きます。この前の場所でキョロキョロしていると見つけました。普段見かけるのはヒカゲヘゴの表面に生える(正確には着生)のが多いのですが、今回は岩の隙間にあり、かなり元気に大量に生えています。 何故か園芸種にもなっているそうです。 こんなのがねぇ~(失礼)。

さてマツバラン、何が凄いのかと言うと、遥か昔、海の中から地上に進出して来た植物の生態を未だに残したまま現代に至る、植物版シーラカンス、生きた化石なんです。 昔々、植物も海の中で誕生した訳ですが、海藻(海草とは別)と呼ばれる物は胞子で増えます。そして原始的な植物、シダの仲間も胞子で増えますね。 さらにこのマツバランは根も葉も無く、茎だけ!なのです。松葉のように見えるのでマツバランですが、この部分は茎なんです(何故ランと言うかは分らない)。根本の方も、根に見えない事も無いかな?と言う部分は地下茎で、菌類と共生している菌根の様な物だそうです。マニアックな人はここに惹かれるでしょ?(笑)。

下の画が胞子嚢です。ここから胞子が飛びだします。

シダの仲間ですから配偶体(前葉体と言った方が聞いた事ある?)と胞子体の2つの姿を持っています。ただ最近ではシダの仲間と言うより、ハナヤスリ類(ハナワラビなど)に近いんではないかと言われているのと、古代からの形態のまま現代に至るのではなく、逆に進化し過ぎて退化と言うか、やっぱり前の方が良かったなぁ(先祖返りみたいな物?)と言う感じで今の形態になったんではないかと言う説もあります。 チョッと違うかも知れませんが、海草(海藻じゃないよ)なんかは一度陸に進出したけど、ヤッパリ前の方が良いやと言う事で海に戻った植物です。だから海草は根も葉もあり、花も咲きますよ(ウミショウブなど)。


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