【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

秋色の木洩れ日の中で

2013-11-06 16:22:32 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編













食卓はつたの絡んだベランダの一段と
高くなっている所にしつらえてあった。
その後ろには丈の高いもみとロンバディーの
杉が、薄い薔薇色と消えて行く
黄色の夕映えの空に向かって伸びていた。
その間から暗い、
サファイアのような入江が見えた。
小さい光の島の向こうに
大きな陰影のかたまりがあった ――                     
              【「エミリーの求めるもの」 第14章】





   昨夜から今朝にかけて随分、冷えました。
  しかしながら日中は意外にも暖かく、今日も小春日和に。

   そんな中、庭の藜(アカザ)がその色を益々、秋色にして来ました。
  柔らかく繊細な藜の葉っぱは、光に透けてそれはそれは美しく・・。

   虫食いの葉っぱだって例外ではありません。
  そこに日が射せば、まるで小さな灯が灯ったようになるのです。

   勿論、藜だけではありませんが、厳しい冬に向かうほんの一瞬、
  燃えるように色付き、深みを増し、すがれて行くのですね。
  季節の恵みを思います。四季のある日本に感謝。











     さて、そんな今日。
    折角ですから、このかそけき葉の下でお茶と致しましょう。
    外の方が家の中より余程、暖かいですから。

     それに今週末辺りから寒くなるといいますし、
    戸外では今日が最後になるかも知れません。


   そうなれば・・。
  およそ一週間振りですね。

   『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、
  開店です。

   当然、テーブルクロスも
  カップも枯葉色。

   藜の花も単体で見れば、
  本当に目立たない、控え目な
  大人しい花ですが、小豆色の
  その花は、いかにも秋らしくて。

   これこそ、
  「侘び寂(さび)」 の世界。

   ある意味、薔薇の華やかさに
  勝るとも劣っていませんね。

   そうそう、この藜、いつの間にか
  野村紅葉(ノムラモミジ)の
  中腹まで伸びています。
  たった1年で凄い成長。

   でも葉を落とせば、幹(茎?)だけ残し、
  やがてその姿は消えてなくなります。

   見かけは何ともか細い幹ですが、杖にも出来るという、
  丈夫なそれは、来年の緑のカーテンの支柱にしましょう。
  いずれにしても楽しみです。