中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

地域型企業には「伸び代」がある!

2015年07月04日 05時52分46秒 | 中小企業白書(2015年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2015年版)133ページ「イノベーションの達成状況別に見た経常利益の傾向」をみましたが、今日は134ページ「需要志向別、イノベーションの達成状況別に見た経常利益の傾向」をみます。

下図から需要志向(広域需要志向/地域需要志向)別にイノベーション活動の状況と経常利益の傾向の関係をみると、地域需要志向型の企業、広域需要志向型の企業ともに、イノベーション活動を行っていない企業、イノベーション活動を行った企業、イノベーションを達成した企業の順に、経常利益が増益傾向にある割合が増加していることが分かります。

白書は加えて、イノベーション活動の有無による経常利益が増益傾向にある企業の割合の差は、地域需要志向型の企業では13.6%、広域需要志向型の企業では8.6%となっており、地域需要志向型の方がその差は顕著になっている。

このことから、広域需要志向型の企業と比較して相対的に安定している地域の需要を志向する企業は、イノベーション活動を行うインセンティブが弱いゆえにイノベーション活動を行った企業はむしろ収益が上がりやすい傾向にあるといえる。

つまり、地域需要志向型の企業は「伸び代」があり、地域需要志向型の企業だからこそ、イノベーション活動による収益力が向上する余地があると考えられる。

これらを踏まえて、我が国の中小企業・小規模事業者の収益力のより一層の向上を図るためには、こうした地域需要志向型の企業にも着目し、その活動を支援していくことが重要と考えられている訳ですね!

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