だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

なぜ、挑むのか?

2010-01-17 20:14:28 | 映画
クリント・イーストウッドの主演映画に「アイガー・サンクション」(75)という作品がありました。見ました?「恐怖のメロディ」(71)で、初監督デビューしたイーストウッドの監督4作目でした。原作者トレヴェニアンは脚本も担当。

かつて諜報員でプロの殺し屋だったジョナサン・ヘムロック(イーストウッド)。引退した彼は、ある事情から再び政府の仕事を引き受ける羽目に…。しかも目標の正体は一切わからず、ただアイガーに挑む国際登山チームの一員であるということだけ。

山岳アクション映画として今も有名で、グランドキャニオンでの訓練シーンやラストのアイガー北壁での対決シーンを実際にロケし、迫力ある作品となっていました。ジョージ・ケネディ、ジャック・キャシディと出演者も重厚。

この映画でアイガー北壁って、登山家って凄まじいな~と思いました。決して行くことはないですが。久々にアイガーを描いた作品が、ドイツからやって来ます。「アイガー北壁」(08)が、それ。オーストリア、スイスとの合作。

監督・脚本は、ドイツ人のフィリップ・シュテルツル。ベルリンオリンピック開催(1936年8月1日~16日)直前の夏、ナチスは国家の優位性を誇示するため、アイガー北壁のドイツ人初登頂を計画。成功者には金メダル授与を約束します。

当時23歳の優秀な登山家として知られていた、南ドイツ・バイエルンのトニー・クルツ(ベンノ・フュルマン)とアンディ・ヒンターシュトイサー(フロリアン・ルーカス)の2人は、戸惑いながらもアイガー北壁への挑戦を決意します。

その日、麓には同じく初登頂を目指す世界中の登山家や、報道関係者たちが集まります。ある晩、トニーとアンディはいよいよ北壁へ!すぐ後には、オーストリア隊のヴィリー・アンゲラー(ジーモン・シュヴァルツ)とエディ・ライナー(ゲオルグ・フリードリヒ)が追います。

1936年7月18日。快調に登る4人でしたが、落石によるメンバーの負傷、急変する悪天候に見舞われます。70年以上も前に起きた実際の物語をリアルに描いた本作は、最近のドイツ映画の力を見せつけてくれるはず。

ちなみにアイガー初登頂は、1858年のアイルランドのチャールズ・バリントン隊。残された北壁は“殺人の壁”と呼ばれていました。何度も挑戦し、成功できなかった北壁。彼らを待ち受ける最悪の悲劇を目撃しましょう。
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