オーディンとワン・アイ

リアル！本当にリアル！予告編を見て、ハリウッドでは描けない世界だなぁ～と思いました。なにしろ、北欧神話ですから。その映画とは、デンマーク映画「ヴァルハラ・ライジング」（０９）。

“ヴァルハラ”とは、北欧神話の主神オーディンの宮殿のこと。西暦１０００年、超自然的な力を持つ片目の戦士ワン・アイ（マッツ・ミケルセン）は、何年も間、囚われ人でした。

スコットランド人族長バルデの奴隷だったワン・アイは、バルデを殺害し脱走に成功。ワン・アイは少年奴隷で世話人のアーと、旅に出でます。その道中、２人はバイキングに出会うのでした。

聖地エルサレムを目指すバイキングの船に乗り込むワン・アイとアー。しかし、船は何日も深い霧に包まれてしまいます。ようやくたどり着いたそこは、未開の地。果たして、この見知らぬ大陸とは？

そしてバイキングたちの恐ろしい運命とは？やがて知ることになる、ワン・アイの本当の自分とは？北欧神話自体にあまりなじみのない日本人ですから、映画は神話というより歴史物のように感じるかも。

監督（脚本も）のニコラス・ウィンディング・レフンは、マッツ・ミケルセン主演の「プッシャー」（９７）で監督デビューし、ライアン・ゴズリング主演「ドライヴ」（１１）で、ハリウッドへ進出。

ちなみに「ドライヴ」は、カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。パルム・ドールにもノミネート。ライアン・ゴズリング ファンなので公開を楽しみに待っています。その「ドライヴ」の前に撮ったのが本作。

主演のマッツ・ミケルセンにも注目。ポスターでもわかりますが、見事な身体を見せつけます。ミケルセンは、１９６５年１１月２２日デンマーク出身。「プッシャー」でデビューしました。

デンマークでの活躍後、アントワーン・フークア監督「キング・アーサー」（０４）でハリウッドへ。マーティン・キャンベル監督「００７／カジノ・ロワイヤル」（０６）で敵役のル・シッフルを演じました。

オーレ・クリスチャン・マセン監督、トゥーレ・リントハート主演の実話「誰がため」（０８）に大感動。痛かった…心が。「シャネル＆ストラヴィンスキー」（０８）「タイタンの戦い」（１０）「三銃士／王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」（１１）と大活躍！