だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

マイク・リー組

2005-07-03 21:33:05 | 映画
私がマイク・リー監督の名前を知ったのは、「ネイキッド」(93)でした。主演のデヴィッド・シューリスの初期作品を見てみたかったからで、レンタルビデオでした。その後の「秘密と嘘」(96)は、カンヌ映画祭のパルムドールを受賞したからでした。「ネイキッド」は、いまいちだったのですが、「秘密と嘘」はその作風にハリウッドにはない斬新さを感じ、大いに気に入りました。

マイク・リー監督の独特の演出方法というのは、まず、俳優には自分の役のことしか知らせていません。脚本さえないのです。リハーサルやディスカッションによって、俳優たちの演技を引き出し、即興劇とも言える感情を本番の演技とするのです。想像もできない位、俳優の力量が試される方法ですよね!

「秘密と嘘」のブレンダ・ブレッシンやティモシー・スポールなどの名前も、この作品で強く印象に残り、その後は要チェック!マイク・リー組とも言うべき、常連がいる事も有名です。

新作「ヴェラ・ドレイク」は、マイク・リー作品、初参加のイメルダ・スタウントンがアカデミーの主演女優賞にノミネートされました。(←受賞して欲しかった…)他にも、監督賞、脚本賞にもノミネートされていました。出演者は、夫役にフィル・デイヴィス他、いずれもマイク・リー組。

物語は、1950年のロンドン。ヴェラは家族からも近所の人たちからも慕われ、愛される善良な女性。妻、母、隣人としてまさに非の打ち所のない人物でした。でも、ヴェラには誰にも言えない「秘密」があったのです。それは、望まない子供を宿した若い女性を助けること。その時代のイギリスでは、法律で禁止された行為。見つかれば懲役か無期。

ヴェラの運命は?善良なればこそ、その結末に感動するのです。マイク・リーの演出、そしてイメルダの名演、これは見なくてはなりません。必見です。重いテーマですが…。
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1日だけの“パパ”

2005-07-02 21:52:05 | 映画
大ヒット作「オペラ座の怪人」で、ファントム役のジェラルド・バトラーにまいった方も多いはず。でも、初めて彼を見た方は当然、仮面のバトラーさんしか知りませんよね?1969年イギリスのグラスゴー生まれ。両親の離婚で、後にペイズリーで育ち、子供時代をカナダで過ごしていました。

弁護士になるため大学に通っていたところ、スティーヴン・バーコフ(!)に出会い、彼の演出する「コリオレイナス」に出演!(←すご~い) そこで演技に目覚め、オーディションで舞台版の「トレインスポッティング」の主役を獲得!弁護士を目指すのは、やめてしまったそうです。納得。

映画の出演作には、デビュー作の「Queen Victoria/至上の恋」(97)「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」(97)「ドラキュリア」(00)「サマランダー」(02)「タイムライン」(03)などなど。どの映画も見ていますが、はっきり意識して見たのは、初主演の「ドラキュリア」ですね~。濃~いフェイスのドラキュラで、今までとは違うイメージのキャラクターになっていました。

でも、なんと言っても「オペラ座の怪人」(04)が素晴らしかった!オリジナル舞台のマイケル・クロフォードや日本の劇団四季のファントムとは、イメージがだいぶ違いました!なんと言っても「骨太、男っぽい」 歌唱力も素晴らしいものでした♪ 8/26のDVDの発売が待ち遠しいです!

そのジェラルド・バトラーの最新作が「Dear フランキー」 さすがに今回は仮面はなし。素顔のバトラーさんを見ることができます。物語は9歳の少年フランキーの母と父のお話。

フランキーはDVの父親のせいで、耳が聞こえません。母親のリジーはフランキーを連れて、DV夫から逃げ回っています。事情を知らない息子のために「父親は船で世界中を周っているの」と教え、代わりに手紙を書いていたのです。しかし近くの港に船が来ることが分かり、リジーは「ONE DAY FATHER」を探すのでした。

それがバトラーの役。見知らぬ男に自分の父と慕うフランキー。2人は次第に心を通わせて行くのです。結末は…?これは見てのお楽しみ♪ なにより船乗りで、短髪の男っぽいバトラーさんにまたまた、まいってしまいそう~。本当にセクシーな男優ですね。チェックしましょう~!!
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父の真実

2005-07-01 21:52:00 | 映画
かつてのハリウッド史劇「ベン・ハー」「十戒」「カーツーム」「偉大な生涯の物語」「北京の55日」「ジュリアス・シーザー」「アントニーとクレオパトラ」「エル・シド」「華麗なる激情」などで、一大人気スターとなったチャールトン・へストン。←どれも見ました!

SF映画の出演には「猿の惑星」「ソイレント・グリーン」「オメガマン」など。アクション映画の出演には「ダンディー少佐」「大いなる西部」「エアポート’75」「ミッドウェイ」「パニック・イン・スタジアム」などなど…(←これらも見ました!) 本当に素晴らしい映画出演歴を持つ、大スターですね。

1966年からは、全米俳優組合の会長を5年間務めるなど、人望も厚い優れた映画人です。チャールトン・へストンは1924年10月4日、イリノイ州エヴァンストン生まれ。その大きな体と共に誰も知っている名優です。

ところが、1998年から全米ライフル協会の会長となり「タカ派」として有名に。折りしもマイケル・ムーア監督の「ボーリング・フォー・コロンバイン」(02)で取り上げられ、その後退任することとなります。現在、ヘストンはアルツハイマー症を公表していますが、最新作が公開されます。

MY FATHER マイ・ファーザー」がそれ。ナチス政権時、ヒトラーの元で「死の天使」と呼ばれた男…ヨゼフ・メンゲレを演じています。アウシュビッツ収容所で多くの人体実験をし、戦後長く逃亡生活をした人物です。メンゲレの息子(「戦場のピアニスト」のトーマス・クレッチマン)が辿る、父の真実の姿を描いています。衝撃的!

他にF.マーレイ・エイブラハムが弁護士役で出ています。「アマデウス」でオスカーを受賞した名優ですね。原作はペーター・シュナイダーの「Vati」 監督はエジディオ・エローニコ。あっ、劇場は例の銀座シネパトス。(読者はお分かり…かな?褒めてます。念のため) 絶対、見たい!
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