だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

あなたの結婚は大丈夫?

2008-08-15 21:48:05 | 映画
「007/ゴールデンアイ」(95)「トゥモロー・ネバー・ダイ」(97)「ワールド・イズ・ノット・イナフ」(99)「ダイ・アナザー・デイ」(02)と4作で、ジェームズ・ボンド役を演じたピアース・ブロスナン。ファンです。1953年5月16日アイルランド生まれ、ロンドン育ち。

ブロスナンは、ボンド役とはイメージの違う役によく挑戦します。「ミセス・ダウト」(93)「めぐり逢い」(94)「マンハッタン・ラプソディ」「マーズ・アタック!」(96)など、脇で目を引く役を好演。しかし、やっぱり主役がお似合い。ボンド以前のTVM「M&A/タイパンと呼ばれた男」(88)「新80日間世界一周」(89)は、お気に入り。

ボンド役を降板した今、役柄に束縛はなく自由に主演作を決められるわけです。最新作は、「あぁ、結婚生活」(07)。監督・製作・脚本は、アイラ・サックス。

1940年代のアメリカ。郊外の高級住宅地に暮らす、会社経営者ハリー(クリス・クーパー)と妻のパット(パトリシア・クラークソン)は、誰が見ても円満で理想的な熟年夫婦。しかし、ハリーは若く美しいケイ(レイチェル・マクアダムス)と結婚を約束。

自分なしでは妻は生きていけない、ならば離婚で苦しめるより、いっそ毒殺してしまおう…。そう思うハリーは、親友のリチャード(ブロスナン)に秘密を打ち明け、ケイを紹介します。ところが、ケイはリチャードに一目惚れ。(さもありなん)そんな事とはちっとも知らないハリーは、着々と妻殺害を準備。

平和な結婚生活を送っていたはずの夫婦の秘密。ハリーだけじゃない、パットもある秘密を抱えていました。うふ、それを知っているのはリチャードだけ。ハリーは?パットは?リチャードは?ケイは?4人の関係は、どうなっちゃうんでしょう?

「アダプテーション」(02)で、アカデミー賞の助演男優賞を受賞したクリス・クーパー。「エデンより彼方に」(02)で、NY批評家協会賞の助演女優賞を受賞したパトリシア・クラークソン。そして、大好きなブロスナン。またもやおいしい役のようで、うふふです。

そういえば、昔「ああ結婚」(64)という映画がありましたっけ。ヴィットリオ・デ・シーカ監督、ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ主演の名作。内容は全然違いますが…。だから「あぁ」と小さいんですね。邦題も工夫してます。あっ、絶対見ます。
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落ちる…

2008-08-14 20:52:22 | 映画
映画監督、ターセム。初監督作品は「ザ・セル」(00)でした。ジェニファー・ロペス、ヴィンス・ヴォーン、ヴィンセント・ドノフリオという個性的な俳優を組み合わせ、監督独自の世界観を見せつけられ、一目惚れ。衝撃的なサイコ・サスペンスでした。今までになかった画風。

リンチでもなく、グリーナウェイでもなく、コッポラでもなく、ううっ、最近だと「パンズ・ラビリンス」(06)のギレルモ・デル・トロでしょうか。インド、パンジャム地方出身のターセムは、1961年5月26日生まれの47歳。24歳でアメリカに渡り、ミュージックビデオやCMFで数々の賞を受賞。

前作から8年。待ちに待った最新作(2作目)がやって来ます!「落下の王国」(06)、構想26年、撮影期間4年。待たされるわけです…。本当に待ってました!

1915年夏、ロサンゼルスの病院に入院中のロイ(リー・ペイス)。彼はスタントマンで映画の撮影中、橋から落ちて大怪我を負いました。しかも恋人を主演男優に奪われ、自暴自棄になっています。ある日、彼の病室に5歳の少女、アレクサンドリア(カティンカ・アンタルー)がやって来ます。

彼女はオレンジの樹から落ち、腕を骨折していました。自分の体を動かすことのできないロイは、自殺するための薬を薬剤室から盗ませるために、思いつきの冒険物語を聞かせ始めます。アレクサンドリアを自分の言いなりにするためでした。

ロイの語る物語。それは愛する者や誇り失い、深い闇に落ちていた6人の勇者たちが、力を合わせて悪に立ち向かう“愛と復讐の叙事詩”だったのです。リンゴが木から落ちるのを見て、“万有引力”を発見したニュートン。屋根から落ちる人のイメージから、“相対性理論”の着想を得たアインシュタイン。

それらの物語は、いつも落ちる(THE FALL/原題)ことからはじまります。お話が進むにつれ、2人の関係に大きな影響を与えるようになるのです。果たして、それは?そして物語の結末は?

壮大なる叙事詩を物語るのは、世界遺産13か所を含む世界24カ国の世にも美しいロケーション。CGは一切使わず、4年の歳月をかけてコツコツと手作りの本作。「ザ・セル」で感動した、あの世界がより一層の美術品となって完成しました!

そしてこの世界観は衣装デザインを担当する、石岡瑛子氏あってこそ。前作に続いての起用です。「ザ・セル」のファンも、「パンズ・ラビリンス」のファンも必見です。
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ヒトラー、真実の姿とは…

2008-08-13 21:12:25 | 映画
ドイツ映画というと、どうしてもヒトラーやナチスをテーマにしたものが思い出されます。近年は「ヒトラー ~最期の12日間~」(04)「ヒトラーの贋札」(07)があります。他に「白バラの祈り」(05)「善き人のためのソナタ」「ドレスデン、運命の日」「4分間のピアニスト」(06)も。

またまた、ドイツ映画の秀作がやって来ます。「わが教え子、ヒトラー」(07)。監督・脚本は、スイス人で「ショコラーデ」(98)のダニー・レヴィ。未見。この映画は、07年度ローラ賞(ドイツ映画賞)の最優秀助演男優賞(シルヴェスター・グロート)ノミネート。また、サンフランシスコ・ユダヤ映画祭で“表現の自由賞”を受賞。

他にも多くの映画祭で上映され、08年のドイツ批評家協会賞では最優秀男優賞(ウルリッヒ・ミューエ)を受賞。期待は高まります。

1944年12月25日、ナチス・ドイツは連合軍との戦いに次々と敗れ、国家存亡の危機に陥っていました。宣伝大臣のゲッペルス(シルヴェスター・グロート)は、新年1月1日市民に向けた総統の演説を撮影して、プロパガンダ映画にすることを思いつきます。

すでにベルリンの街は廃墟と化していましたが、建築家で軍需大臣のシュペーアにオープンセットを建てさせる計画。着々と準備は整っていきますが、肝心のヒトラー(ヘルゲ・シュナイダー)は心の病を抱え、自信喪失状態…。

そこで、ヒトラーに自信を持たせ、100万市民の前で演説ができるようにするために連れて来られたのが、アドルフ・グリュンバウム教授(ウルリッヒ・ミューエ)でした。ゲッペルスが彼を選んだ理由は、教授になる前、世界的に有名なユダヤ人俳優だったこと、ヒトラーに発声法を指導したことがあったからでした。

かくして、わずか5日間で心身を病んだヒトラーに最盛期の自信を取り戻させ、大演説を打たせることができるのでしょうか?しかし、教授はユダヤ人。果たして、演説当日の出来事とは?う~む、想像できません。

映画は、“ヒトラーに演説指導した人物が実在する”という史実に基づいて製作されました。「アドルフの画集」(02)で画家を目指していたアドルフは、確かに小心者の感がありました。「善き人のためのソナタ」のウルリッヒ・ミューエの、静かで信念の演技を楽しみにしています。
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実写で見たかった…

2008-08-12 21:14:59 | 映画
今更ですが、ジョージ・ルーカスが生み出した偉大なるSF映画と言えば“STAR WARS”シリーズです。改めてメモすると(公開順に) 1.スター・ウォーズ(77) 2.スター・ウォーズ/帝国の逆襲(80) 3.スター・ウォーズ/ジェダイの復讐(83)

4.スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(99) 5。エピソード2/クローンの攻撃(02) 6。エピソード3/シスの復讐(05)の6作。さらに時系列順は、4・5・6・1・2・3の順。さらにさらに、ルーカスはオリジナル3作を、97年に特別編として編集。

キャラクターや場面などの追加シーンを加え、進化したデジタル処理であちこち修正した特別バージョン。改めて、20年の年月の長さを感じさせます。個人的には、オリジナル3作が大好き。マーク・ハミルのルークやハリソンのハン・ソロ、キャリー・フィッシャーのプリンセス・レイア。みんな若い!

SWシリーズは、当初の予定では後3作(7・8・9)も製作される予定でした。9作の大サーガ!ルーク、レイア、ハン・ソロのその後が、見たかったぁ~。本当に残念。ルーカスは今年64歳。実写で頑張って欲しかったのですが、アニメで頑張りました。

実写では再現不可能な映像を、最新CG映像で描きました。「クローン・ウォーズ」(08)、監督はデイヴ・フィローニ。もちろん、ルーカスは製作総指揮。お察しの通り、エピソード2と3の間の時期に当たるクローン戦争が舞台です。

アナキンはまだジェダイ騎士。オビ・ワンとヨーダをリーダーにしたクローン軍団は、ドロイド軍を率いる邪悪な分離主義勢力との戦いを繰り広げていました。アナキンはパダワンとなった少女、アソーカ・タノと共に、オビ・ワンからの重要な任務に赴きます。果たして、“クローン戦争”の行方は?

映像は、ルーカスフィルム・アニメーション。なんとなくゲーム風。大きなスクリーンで見る、ゲームって感じでしょうか?声の出演は、アナキン:マット・ランター、オビ・ワン:ジェームズ・アーノルド・テイラー、ヨーダ:トム・ケイン、パドメ・アミダラ:キャサリン・タバー、アソーカ・タノ:アシュリー・エクスタイン。

うれしいのは、アンソニー・ダニエルズ(Cー3PO)、クリストファー・リー(ドゥークー伯爵)が健在。予告編で見れば見るほど、実写で見た~い!と思うのは、私だけ?
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空飛ぶ、ロバート・ダウニー・Jr

2008-08-10 22:38:27 | 映画
アメコミの第一人者、スタン・リー。本名:スタンリー・マーティン・リーバー。1922年12月28日マンハッタン生まれ。1962年、マーベル・コミックから『スパイダーマン』を発表。それまでのヒーローとは違う、より人間らしい悩みを持ったヒーロー像を創造しました。

リーの作品には、『超人ハルク』『X-メン』『ファンタスティック・フォー』『デアデビル』『ドクター・ストレンジ』『アベンジャーズ』など、映画化されたものがいっぱい!他にも製作総指揮を務めた作品も多く、「ブレイド」(98)「ザ・パニッシャー」(04)「エレクトラ」(05)「ゴーストライダー」(07)などが。

ご本人は、とっても温厚でユーモアがあって映画出演(カメオも)も大好き。リーの最新作は、キャラクター創造に係わった「アイアンマン」(08)。監督は「スウィンガーズ」(96)で製作・脚本・出演を務めた、ジョン・ファヴロー。俳優として「デアデビル」(03)などでも活躍。他の監督作は「ザスーラ」(05)。

巨大軍事企業スターク・インダストリーズのCEO:トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)。彼は、親友で政府とのパイプ役の軍人ローディ(テレンス・ハワード)と共に、新型兵器の実験のため、アフガニスタンへ。実験は成功しますが、突然、テロ組織に拉致されます。

胸に深い傷を負い捕虜となったトニーは、組織のための最強兵器の開発を強制されます。命令を聞く振りをしながら、実は飛行可能な着脱式パワードスーツ≪マークⅠ≫を開発。テログループのリーダー、ラザ(ファラン・タヒール)の目を盗み、脱出に成功します。

自分の会社が開発した兵器がテロ組織に使用されているのを知ったトニーは、ショックを受け、兵器開発からの撤退を発表。自らは更なるパワードスーツを開発。弱い者を苦しめる悪と闘い、世界平和を求める“アイアンマン”が始動します!

他の出演者に、会社の幹部役員オバディア・ステイン役にジェフ・ブリッジス、秘書のペッパー・ポッツ役にグウィネス・パルトロー。なにより、今年5月2日に全米公開され、週末3日間で興行収入1億ドル突破のメガヒット!本年度全米オープニング興業収入第1位を記録!

さらに、主演のロバート・ダウニー・Jrの完全復活を強く印象付けました。めでたい!2010年続編公開が決まっています、はい。
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カメオにぞっこん。

2008-08-08 20:43:39 | 展覧会
箱根 彫刻の森美術館に、行かれたことはありますか?東京に住んでいると、ほとんどのことが身近でできてしまうので、わざわざ遠出しなくても…って思ってしまうことが多いです。実はまだ行ったことがありません。

でもこの展覧会はぜひ見たいな~と思い、友人たちと出かけることになりました。この秋、開催の「宝石彫刻の2000年 カメオ展」です。カメオ!若い頃には全く興味のなかったカメオですが、最近その素晴らしさにぞっこんなんです。

そもそも“カメオ”とは、メノウや大理石、貝殻などに浮き彫りの彫刻を施した装飾品のこと。主にブローチやペンダントヘッドを思い浮かべますね。でもその範囲は広く、指輪を印象代わりに使用したり、儀式用の頚章、調度品などもあります。また、浮き彫りと逆の沈め彫りを施したものを“インタリオ”と言います。

でも通常は総称として、“カメオ”と言うんだそうです。今回の展覧会は、サブタイトルが“アレキサンダー大王からナポレオン3世まで”と言い、5つのセクションで構成されています。

1:君主・英傑の肖像 2:ギリシア・ローマ神話 3:聖書の世界 4:神から人間・日常へ 5:カメオのある装飾・調度品 となっています。ポスターの写真でもわかるようにその精密で美しい姿には、うっとり。

一口にカメオと言っても種類は多く、シェルカメオ(貝)、ストーンカメオ(石)、メタルカメオ(金属)、アクリルカメオ(アクリル樹脂)、ラバーカメオ(溶岩)があります。また、カメオの人物像をダイヤモンドやルビーなどで装飾した物を“カメオ・アビレ”と呼ぶそうです。

とにかく、今アンティークのカメオを買おうと思ったら、6桁、7桁は当たり前。5桁のは小さいです。ああ~、絶対買えない。そんなわけで、この秋、素晴らしいカメオの展覧会を堪能して来ます。

おまけ:映画でクレジットされていない有名人や俳優が、チラッと出演することを“カメオ出演”と呼びますが、遠目でもはっきり判別できる“カメオ”から来ているんですね。
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小説家、フィジーに行く!

2008-08-06 21:57:36 | 映画
マーク・フォースター監督の「主人公は僕だった」(06)は、ウィル・フェレルとエマ・トンプソン主演で、作家の生活を描いた面白い作品でした。内容的には、多少ファンタジーではありますが。作家って、発表する作品内容と本人って違うんでしょうね。

メディアに露出している作家は別として、クリエーターって意外と引きこもり(?)なのかも…。もしジュディ・フォスターが作家で、引きこもりだったら?そんな映画ができました。「幸せの1ページ」(08)です。

監督は、「ウィンブルドン」(04)の脚本家マーク・レヴィン。もちろん、本作も書いてます。あっ、奥さんのジェニファー・フラケットも共同監督、共同脚本を担当。仲良しです。原作は、オーストラリアの人気作家ウェンディ・オアーのベストセラー小説『秘密の島のニム』(99)。

ベストセラー作家アレクサンドラ・ローバー(フォスター)の冒険小説の主人公は、世界を駆け巡るヒーロー“アレックス・ローバー”。同じ名前を持つこの主人公と、作家は大違い!人と接するなんてとんでもな~い、対人恐怖症。

しかも極度の潔癖症で、引きこもり。あらら。そんなローバーの小説のネタ探しは、インターネット。ある日、火山のある南の孤島で暮らす海洋学者ジャック(ジェラルド・バトラー)の記事に目を留めます。さっそくメールで問い合わせ。便利な時代です。

ジャックは、娘のニム(アビゲイル・ブレスリン)と手作りのツリーハウスに住んでいます。ニムはローバーの書くヒーロー、アレックス・ローバーの大ファン!こうして、ローバーとニムのメール交換が始まります。そんなある日、ジャックの船が激しい嵐に遭い、難破。

連絡の取れなくなったニムは、メールの主“アレックス・ローバー”に救助を求ます。しかし、メールの主“アレクサンドラ・ローバー”は引きこもり。絶対、無理!警察に連絡しても、ちょっとした誤解から埒が明きません。やむなくローバーは一大決心し、フィジーにあるニムとジャックの島、目指して家を出ます。大冒険です!

果たして、無事に島に辿り着けるのか?ジャックの救出はなるのか?ああ~、気になる!もっともバトラーさんが、死んじゃうはずはない!引きこもりのジュディ・フォスターや、「リトル・ミス・サンシャイン」(06)で助演女優賞ノミネートのアビゲイル・ブレスリンも、見た~い!楽しみ。
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ベティとイヴォンの秘密

2008-08-05 20:44:54 | 映画
フランス映画でお気に入りは、2001年の「アメリ」。そう言えば、この映画くらいから(再び)フランス映画を見始めたんでした。フランス映画って、面白い作品もあるんだって。その「アメリ」の脚本を書いたのが、ギョーム・ローラン。彼の作品は、他に「ピエロの赤い鼻」(03)「ロング・エンゲージメント」(04)があります。

4作目となるのが、「ベティの小さな秘密」(06)です。監督は、ジャン=ピエール・アメリス。実はこの作品には原作があり、女優で小説家のアンヌ・ヴィアゼムスキーが書いた小説を映画化。友人から聞いた実話が元になっています。

10歳のベティ(アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ)は、幽霊と暗闇が苦手な女の子。好奇心旺盛なベティは、1歳年上の姉のアニエスと無人のお屋敷探検に出かけ。大騒ぎして帰宅した姉妹も、姉の寄宿学校入学と共に離れ離れに。ベティは1人になってしまいました。

パパ(ステファヌ・フレイス)は、聖リシュー精神病院の院長。パパとママ(マリア・デ・メディロス)は、毎晩ケンカして離婚の危機。孤独なベティの慰めは、檻に入れられた犬のナッツだけ。でも、大好きなナッツもそこの管理人から、今週中に引き取りに来なければ、安楽死だぞと言われてしまいます。

そんな時、ベティはイヴォン(バンジャマン・ラモン)という青年に出会います。彼は昨日、精神病院から脱走しました。ベティは、彼を庭の自転車小屋に匿います。アニエスとの別れ、パパとママのケンカ、近づくナッツの安楽死、ママの家出…、絶望したベティは死にたいと思うのでした。

そしてベティは家を出る決意をします。イヴォンと、ナッツを救出し森のお屋敷に向かいます。果たして、ベティとイヴォンはどうなるの?ベティを演じるアルバ・ガイアは、1995年生まれ。オゾン監督の「ぼくを葬る」(04)で主人公の少年時代を演じて、映画デビュー。

青年と少女ということで思い出したのが、「シベールの日曜日」(62)。セルジュ・ブールギニョン監督、ハーディ・クリューガー、パトリシア・ゴッジ主演の名作です。もっともハーディのピエール役は、記憶喪失でしたが。モーリス・ジャールの音楽が印象的な、モノクロ映画でした。

ベティの小さな秘密の結果が、気になります。イヴォン役のバンジャマン・ラモンも、気になります。
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なぜ、北を目指したのか?

2008-08-03 21:16:16 | 映画
ショーン・ペンの監督作品は、「インディアン・ランナー」(91)「クロッシング・ガード」(95)「プレッジ」(01)「11'09''01/セプテンバー11」(02)のアメリカ編。長編4作目となるのが、“監督最高傑作”と冠する「イントゥ・ザ・ワイルド」(07)です。

原作者のジョン・クラカワーは、ジャーナリストで登山家。彼は1992年に起きたある出来事を綿密に追跡取材し、それを元に書いたのがノンフィクション『荒野へ』でした。この作品はベストセラーとなり、センセーショナルな反響を呼びました。ペンもこの本を読み、映画化を決意。

ほとんどの監督作品で脚本を書くペンですが、原作のあるのは「プレッジ」と本作のみ。10年に近い歳月をかけて製作。主人公は1990年夏、ジョージア州アトランタのエモリー大学を優秀な成績で卒業したクリス・マッカンドレス(エミール・ハーシュ)。

22歳のクリスは、両親(ウィリアム・ハート、マーシャ・ゲイ・ハーデン)と妹カリーン(ジェナ・マローン)と高級住宅で暮らしていました。ハーバードロースクールへの進学も決まっていたクリスは、ある日、誰にも何も告げずに貯金を慈善団体に寄付し、クレジットカードと現金を燃やして“アラスカ”へ旅立ちます。

ここから、クリスの自由気ままな旅が始まります。いままでのすべての束縛から逃避したかのようなこの旅で、クリスが体験し、発見したものとは?そして2年間の旅の果て、1992年夏、クリスは餓死した死体となって発見されます。

旅の途中で出会った人々との交流。いったいクリスはなぜ、たった1人でアラスカを目指したのか?ペン監督は、クリスの旅をたどるように描いていきます。美しいカメラを担当する撮影監督は、「モーターサイクル・ダイアリーズ」(03)のエリック・ゴーティエ。

07年のアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた ハル・ホルブルックはじめ、キャサリン・キーナー、ヴィンス・ヴォーン共演。主演のエミール・ハーシュは、「卒業の朝」「イノセント・ボーイズ」(02)「スピード・レーサー」(08)に出演している、若手の注目株。この役のために18キロも減量して挑み、監督の期待に応えています。

ショーン・ペンの作品は、見逃せません。ベテラン、ハル・ホルブルックも。
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オヤジとランス

2008-08-02 21:40:12 | 映画
銀座4丁目の三原橋にある“銀座シネパトス。マイブログでもたびたび登場するユニークな劇場。お世話になっています。ヒューマックスシネマの映画館です。

ここで上映される映画は個性的。中でも、スティーヴン・セガール主演の映画は常連。セガールの映画は常にロードショー公開されているわけで、ある意味すごいです!最近では、「沈黙の激突」「沈黙の奪還」「沈黙の傭兵」(06)「沈黙の報復」「沈黙のステルス」(07)と、タイトルだけ“沈黙”シリーズしています。

最新作も、シネパトスに登場。「弾突 DANTOTSU」(08)の監督は、オランダ人のロエル・レネ。本作は、スティーヴン・セガール芸能生活20周年記念作品。アンドリュー・デイヴィス監督作品「刑事ニコ/法の死角」(88)で、原案・製作・主演し、早20年。

元警官のマット(セガール)は、自らのギャンブル好きが高じて山のような借金を抱え、どん底状態。酒に溺れ、娘の学費も払えない…あげくに妻と離婚。身に覚えのない冤罪で、職も奪われたマット。まさにどん底。

そんな時、1人の老人(ランス・ヘンリクセン)が近づいて来ます。123万ドルもの借金を肩代わりする代わりに、ある仕事を依頼します。その仕事とは、街にはびこる犯罪者の制裁。法では裁くことのできない、犯罪者を処刑していくマット。

やがてその対象が、娘の現在の父親だと知ります。果たして、マットの取った決断とは?謎の老人の正体とは?20年間の映画出演で、初ともいえるダークな役柄のセガール。なんだかわくわく。

ところで、私はランス・ヘンリクセンの大ファン。普段、悪役が多く、いつも殺されちゃうんですが、でも好き!1940年5月5日NY生まれ。「狼たちの午後」(75)で映画デビューし、「未知との遭遇」(77)「オーメン2/ダミアン」(78)「ライトスタッフ」(83)「ターミネーター」(84)と続きます。

「エイリアン2」(86)のアンドロイド、ビショップ役が有名。「ジョニー・ハンサム」(89)「ハード・ターゲット」(93)「ノー・エスケイプ」(94)「パウダー」「クイック&デッド」(95)などの他、未公開作品もビデオで収集。

でもなんといっても、96年から99年まで続いたTVシリーズ「ミレニアム」が最高。フランク・ブラックこそ、ランスの代表作。また、DVD見ようっと!
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