『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

ワーグナー

2013-07-16 08:06:00 | 音楽


今日で1学期の勤務も終わり、
明日から晴れて
夏休みである。

これが、1ヶ月もあるので
毎年のことながら
「ああ、なにすべー」
と悩みの種でもある。

それで、毎年、
なんらかのテーマを決めて
勉強やら研究やら執筆に
あてている。

この夏は、オペラを
勉強しようと、こつこつと
廉価なCDを集めてきた。

先日もヤフオクで500円で
ワーグナーの『ラインの黄金』を
落札したが、その後、
アマゾンを眺めていたら、
なんとワーグナー全集が43枚で
3.400円という驚きの価格だったので
さっそく注文した。


届いたボックスも立派なもので、
まだ開けずに、しばらく
本棚に立てて飾ってある。

録音が1960年代の
モノラルが多いのと、
紙ジャケットなので
そのあたりで低価格なのであろう。

それでも、正規の値段は
7.000円くらいするようである。

ちなみに、新しいデジタル録音による
全集版は2万以上している。

43枚で3.400円というのは
電卓で計算してみたら、
1枚あたり80円というので
超廉価版ということになる。

一日1枚じっくり聴いても
43日間かかる。

全13作品の楽劇についても
調べなくてはならないので、
まさに、夏休みの
研究課題のようなものである。



*********


魂理学随談

全肯定

先生 先日、宗教家・高橋正雄の生前書かれた直筆色紙を見たんです。
 それには

「在るものみな美しく
 起こることみなよし」

 と書かれてあり、衝撃を受けました。
 なぜかと言うと、それは彼が、愛する家族を失った直後にもかかわらず、至った心境と訊いたので…。
奈保子 はぁ…。ほんとうに宗教的ですねぇ…。
先生 でしょ。3・11の大川小学校での80人もの児童が亡くなった大惨事や原発自殺者の遺族の前で、はたして、この言葉を肯定できるか…というのは、まさしく宗教的な命題ですよね。
奈保子 はい。そう思います。遺族にとっては、承服できなくて当然であり、もし、それが容認できるとすれば、そうとうな時間と宗教的な達観が必要でしょうね。
先生 巷(ちまた)のスピリチュアルな解釈では、亡くなった人たちは、家族や社会に、教訓を残すため、はたまた、生き残った者の魂の陶冶のために、生まれてくる前から、自分のこの世での人生を計画してきた、とかいうでしょ。
奈保子 はい。そうなるでしょうね。
先生 でも、ふだん、形而下的な生活だけをしている人には、こういう形而上的なスピリチュアルな解釈は受け容れがたいでしょう。
奈保子 そうですね。そんなことよりも、愛する家族が、眼の前に生きている方がずっといいですものね。


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コロンボ

2013-07-15 04:51:00 | TV・ドラマ


新聞のテレビ欄を見て
見覚えのないタイトルだったので
録画してみたら、新シリーズの
見逃していた一本だった。

旧シリーズほどの
キレはないが、
久しぶりにコロンボの新作を
観たような気分だった。

晩年はアルツハイマーになり
既に世を去った
名優ピーター・フォークを
偲びながら観た。



新シリーズは、
老いたコロンボが登場し、
しかも旧シリーズとは異なる
斬新なストーリーなので
いま一つ興味が持てなかった。

それでも、旧作同様に
全作品を観てきた。

新作は石田太郎の吹き替えだが、
旧作の小池朝雄の
味のある吹き替えにはかなわない。


***************


魂理学随談

原発自殺

奈保子 3・11以来、原発の避難により、家や仕事、故郷を失って、仮設暮らし、無職…と、無為な時間を強いられ、打ちひしがれてしまった人は大勢いますよね。
先生 そうですね。それと、哀しいことに、そのうち61人もが自殺してしまったんです。(2012年5月現在のデータ)
奈保子 テレビのドキュメント番組でも見ましたが、ある主婦は「我が家に帰りたい」と言い残して、悲観して焼身自殺してしまい、ご主人が、責任の根源は東電にある、と言って提訴しました。
先生 そうですか。私の知りあいの保育士さんは、職を失って、その職能がありながら、ハローワークで肉体労働を探しているというんです。息子さんは転校先でノイローゼになってしまって、自分もいっぱいいっぱいだと嘆いていました。
奈保子 自殺した61人というのは、原発事故による被害者の氷山の一角に過ぎませんものね。
先生 そうですよ。現在はもっと増えているだろうしね。
奈保子 今現在も、先の見えない不安な日々を暮らしている原発避難者たちが大勢いますものね。

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石地蔵

2013-07-14 06:07:00 | 風景


かつて檀家だった浄光寺の
見事な紫陽花に惹かれて
車を降りて何枚か撮ってきた。

青銅の観音様? は
なかなか凛とした
お顔であった。





風雨で磨耗した
お地蔵様は
侘びた風情がある。





新しいお地蔵様は
丸顔で漫画チックな
表情であった。


*********


魂理学随談

先生 ここで、哲人歌人・碧水先生の「自然」を巡る歌から、自由連想を巡らしてみましょう。

 美しき自然のなかに
  明暗あり美あり醜あり
   あるがままなり

 
 
 という歌があります。自然のなかの「暗」とか「醜」とは何だろう、と思うでしょ。
奈保子 そうですね。「明」とか「美」ならば、風光明媚な景色や、美しい花々や生き物の姿が思い浮かびますけど…。だとすれば、老いさらばえて朽ち果てていく生き物の姿が「醜」ということでしょうか。
先生 なるほど。あり得ますね。あるいは、生きるということは、摂取とともに排出をすることであるからして、キレイずくではないということか。
奈保子 そうですね。
先生 「あるがまま」の姿が「美しき自然」なのかもしれない。それが次の歌からも感じられる。

 雨ふればぬるるにまかす庭の石
  今日もぬれをり
   ぬるる見ており

奈保子 まさに、「あるがまま」で、「自ずから然る」姿を無生物の石にさえ見ているようですね。
先生 そうでしょ。ここには、老子の「無為自然」に通ずるものがあるよね。
奈保子 はい。
先生 そして、石と自分の主客一如を現している。
 碧水先生の「死生観」が伺われる歌があるんです。

 静と動一如のごとく
  生死また一如と思ふ
   庭眺めつつ

 生の直視即死の直視
  今と過去一如の今を
   直視すること

奈保子 「一如」という言葉が重複していますね。
先生 いい所に気がつきましたね。それがキーワードなんです。
 こういう歌もあります。

 
 相反するもの共存の社会といふ
  善悪美醜
   明暗生死

奈保子 存在するすべては対立物で構成されており、人為的な社会さえもそうである、ということですね。
先生 はい。ここにおいて、「いのち」をあらしめ給われたものは、すべからくこの相反するものが共存する「一如の今」を生きなくてはならない、ということが解るでしょ。
奈保子 なるほど。流れ的に理解できます。
先生 こういう歌はどうでしょうか。

 死ぬもののみが生きてゐるといふ
  その通りなり
   あたりまへのこと

 あたりまへのことと見すごし
  礼ごころ忘れゐし無礼
   かなしく思ふ

奈保子 あらゆる「あたりまへのこと」に思いを及ばせよ、というのが碧水先生の「魂の処方箋」のように思われますね。
先生 はい。そうですね。
 とんとんといきますよ。

 ありなれて
  天地自然の大恩を思ふこころが
   うすれてはならぬ

 賜びしいのちに神いますからに
  といふことばかしこみ思ふ
   み教えのことば

奈保子 「天地自然の大恩」と「賜びしいのちに神いますからに」というフレーズから、「自然」と「いのち」は神聖な同根なるもの、一如なるもの、なのではないかという気になってきますね。
先生 まさしくそうですね。
奈保子 とすれば、自然を破壊したり、汚染している人間の振る舞いは、自らの「いのち」にいる神にも無礼を働いている、ということになりますね。
先生 そういうこってす。


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あつッ…

2013-07-13 04:42:00 | 季節


昨日は
梅雨空が晴れ上がると
30℃の暑さになった。

エアコンのないK高では
この時季が地獄で、
仕方なくエアコンのある
隣の保健室や小会議室で
涼を取りながら
熱中症にならぬよう
気をつけている。

気休めに
扇風機に濡れタオルを
被せて回しているが、
ものの数分で
すぐに乾いてしまうほどの
暑さであった。


***********


魂理学随談

自然といのち

奈保子 碧水先生のお歌に

自然のなかにはぐくまれゐる
  与へられしいのち
   消え行く自然のなかに

 というのがありましたね。
先生 はい。3.11の後では、なにか意味深なものを感じますね。
 哲学者の中島義道は
「我われは、偶然この世に生まれ来させられて、この世で過ごさせられ、そしてこの世を去らさせられる。
何者の意思かは知らぬが、命とはそういう不条理なものである」
 と言っているんです。
奈保子 「何者」というのは、中島先生は何と言っているんですか。
先生 特に言ってないけど、一般的に言えば、神や宇宙意思と言われるものだろうね。
奈保子 そうですよね。
先生 兎も角も、「自分」は気がついたら、自然のなかに命をあらしめられて、そのなかで育まれて、そしてまた、そのなかで死んでいくのは、間違いない事実でしょ。
奈保子 はい。厳然たる事実です。
先生 かつて、古代都市ポンペイは、一夜の火山で消滅したし、2004年のスマトラ沖地震では死者22万人。さらにそれより多い死者83万人と記録されている華県地震(1556年)や非公式ながら死者60万人以上といわれる唐山地震(1976年)というのが人類史上には起きているんですよ。 
奈保子 有史以前には、恐竜を絶滅させたといわれる巨大隕石がユカタン半島に落ちていますね。
先生 そうそう。人はいずれも人間目線でこれらを「自然災害」と呼ぶけど、地球目線や宇宙目線では、それは「自然現象」であって、人間の都合などにはお構いなしなんだね。
奈保子 ほんとうに、自然は多くの恵みをもたらす一方で、我われの命を奪うこともするんですね。
先生 そうですよね。
その「自然」を「神」と同義語と考えてみると、人の生殺与奪は「神の手」に委ねられているようになり、そうすると「(神によって)人に与えられた自由性」や「神の沈黙」という論と矛盾が生じてしまうでしょ。
奈保子 なるほど。そうですね。
先生 もっとも、自然も人と同様に神が創り給うたものであり、どちらも神の一部であると考えれば、神の自作自演があっても了解できないことではないけど…。
奈保子 でも、必然性がないような、無駄なような、ナンセンスにも思えますけど…。
先生 ハハハ。確かに。

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久々

2013-07-12 04:44:00 | 楽器製作


ヤフオクに
長らく出品していた
バロックギターがやっと
落札された。

3.11で傷がついて
修理したものだが、
それでも、高級素材を使っているので
3万円は破格の値段だと思う。

来月、車検なので
車検費に消えそうである。


*************


魂理学随談

生きていればこそ

奈保子 あの3・11から二度目の夏がやってきましたね。
先生 そうですね。早いもので・・・。また無事に夏休みを迎えることが出来ることは、有り難いことですね。
奈保子 そう思います。子どもたちも、あの日、あの大惨事から、多くのことを学んだのではないでしょうか。
先生 そうでしょうね。
 
 
 自然のなかに
  あらしめ給ふいのちなり
   自然とともに
    あるわがいのち
 
 
 という碧水先生のお歌がありますが、自然は、多くの恩恵をもたらしてくれる一方で、我われの命を容赦なく奪うこともする、ということは子どもたちも学習したでしょうね。
奈保子 3・11体験を通して、私は、これまで以上に何事にも「ありがたい」という感謝の気持ちを持てるようになりました。
先生 それとと同時に、目に見えぬ何ものかの力に「畏れ多い」という畏怖の気持ちをも抱くようになりませんでしたか?
奈保子 あ、なりました。
先生 子どもたちもそういう気持ちを持ってくれているといいんですがね。
奈保子 多感な思春期に3・11を体験した子どもたちは、「生きる」とはどういうことか、「いのち」とはどういうものか…という、実存的な命題を背負わされたかもしれませんね。
先生 かもしれませんね。でも、それは本来、人が考えるべき根本命題ですから、いいことだと思いますよ。
奈保子 そうかもしれませんね。
先生 夏休みは、親子で、野に山に海に、と出かける機会があるでしょうから、日常から離れた場所で、自然と接しながら、親子でいろんなことを話し合ってみたらいいんですがね。
奈保子 そうですね。
先生 今、現在、健やかに生きていられることが、どんなに素晴らしいことか。それを抜きにしては、勉強も部活も、何事もすることが出来ない、という「あたりまえ」の事実について、この夏、子どもたちと是非に確かめ合ってほしいものです。


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