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昆明で出会った中国茶

2007-03-02 12:10:17 | Weblog
写真は蘭貴人の茶葉。小石のように固いが、熱湯を注ぐと、ほぐれて大きめの茶葉があわられる。お湯をつぎ足せば5粒で3,4杯は楽しめる。


【上品な甘い香りの「蘭貴人」】
 昆明で製品化されているお茶で、一番のお気に入りは「蘭貴人」。緑茶タイプで、茶葉は小石のように固く丸まっていて、まるで東大寺の大仏の頭についたボツボツのよう。ここに熱湯を注ぐと、たちまち上品な香りが立ちこめてくる。口に含むと後を引かないさわやかな甘みがあり、この魅力から抜け出せなくなってしまった。

 値段は一〇〇グラム30元(約四五〇円)ほど。普段使いの緑茶が一〇〇グラム一〇元(約一五〇円)以下なので、地元の人が滅多に飲まない高級茶なのだが、昆明滞在の日本人には好評だった。

 蘭貴人とは、一九世紀前半の中国で政権を握っていた西太后の若いころの呼び名のこと。日本では悪女として有名な西太后だが、現在の中国では長寿で若さを保ったことなどで人気がある。それに雲南省原産の「蘭」の花をかけた商標なのだろう。

 かつて京都の先斗町で店を構え、昆明のホテル街の一角で日本料理店を営む日本人の知人によると
 「中国のお茶のなかでは、いちばん日本料理に合うんじゃないかな」という。
 
 中国の一般の緑茶だと、日本の緑茶に比べて味がさっぱりしすぎているし、プーアール茶などの黒色系のお茶では油を分解する力が優れているので、中華料理とは相性がよくても、日本料理には個性が強すぎる。蘭貴人ならば日本料理の味わいが消すことなく、中国茶の風雅な飲み口と香りを楽しむことができるというのだ。
コメント (2)
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