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淡水魚の王

2008-01-04 22:45:51 | Weblog
写真は桂魚の姿蒸し。さっぱりとしたくせのない味わいが日本人好み。宴会でこの魚が供されれば、相手方に非常に歓待されている証拠ともいえる高級魚だ。

【新年を迎えて】
2008年となりました。今年は雲南のおいしい食をテーマに、できるだけ掘り下げていくつもりです。どうぞ、今年もよろしくお願いします。ご意見、ご要望等もお気軽にお寄せください。

お正月、ということで、中国のめでたい食材「魚」を取り上げてみました。(ちなみに中国ではお正月のお祝いは旧暦なので2月ごろ。新暦の正月は平日とほぼ同じです。)

魚料理1・桂魚
【多くの異名をもつ魚】
 日本で華燭の宴にかかせない魚といったら鯛(タイ)。「めでタイ」という語呂合わせのよさや、刺し身や酒蒸しなどいかなる調理法を用いても、深い味わいとなるのが魚の「王」たるゆえんだろう。

 一方、中国で日本の「タイ」並に安定的な美味を誇る魚といえば、淡水魚の「桂魚(クイ ユイ -)」である。正式名は「ケツ魚」。料理名としては「桂花魚」「石桂魚」「季花魚」「繁花魚」、豚に顔が似ているところから「水豚」、日本のサケにつかう「鮭」の字が当てられることもある。これほどの異名を持つのも広範囲で愛されている証拠だろう。

 全長は大きいもので30センチほど。身は白く、肉質はやわらかい。蒸すとタイよりも透明感のある輝きを帯び、かむと上品な旨味と適度の脂がジュワっと口の中いっぱいに広がる。淡水魚にありがちな臭みがないのも特徴だ。

 中国料理研究家の柴田孝子さんが「魚に試みられる調理法を全部もっているといっても過言ではなく、このような川魚はケツギョのほかには身当たらないと思う」(『中国料理素材事典』柴田書店)と述べておられるほど鯛に劣らぬほど多様な料理法を持つ。

 なかで、その旨味を存分に味あわせてくれるのが「清蒸桂魚(チンジュンクイ ユイ )」だ。「清蒸」は文字通り、濃い味付けなどをせずに蒸しただけのもの。桂魚の本来の味を堪能できる。    (つづく)
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