
メキシコ料理の上に載るパクチー。エジプト原産や地中海東部原産といわれている。メキシコにはいつ頃伝わったのだろうか。メキシコのソース、サルサの横に山盛りによく盛られていたのだが、サルモネラ菌を恐れて、手を付けずにいたため、写真に撮るのを忘れるという痛い失敗をおかす。そのため、こんな小さな写真の掲載となってしまった・・・。香りは雲南のものよりもは薄く感じた。
【ニーズに合わせて辛さが残る?】
15世紀末にアメリカ大陸からトウガラシが旅立って、海を渡った別の地域の料理に使用された際、今までにない味として認知され、しかも栽培しやすいと世界中に広まっていきました。
いままでの話から考えると、世界に広まる過程で、味覚のなかでも他地域にすでにある味の部分は重視されずに自然淘汰されいって、最後に残ったのが刺激的な辛み、だったのでは?
メキシコで買った様々なトウガラシを、家庭料理の中で使うなかで、自然に心に沸いてきたのでした。
また、こうも考えられます。
パクチー(=コリアンダー=香菜シャンツアイ)がヨーロッパや中国などのユーラシア大陸で育てると、香りが立つのに、日本で育てると、何世代かすると香りが薄まってしまうように、トウガラシも、旨み成分などが原産地でないところで何世代か立つうちに、限りなく薄まってしまったのかもしれません。
もしくは、伝播の過程で味がそぎ落とされて、もっとも他地域の食材にはない味だった辛さだけが残った、とも考えられます。
【じつは世界のトウガラシは1品種だった】
トウガラシはメキシコだけで600種類以上あると言われていますが、植物学的には栽培品種は4つに分類されるそうです。
その4つすべてが中南米にはあるわけですが、そのなかで世界に広まったのはアンヌーム種のみ(山本紀夫著『トウガラシの世界史』中公新書。2016年)
日本にも「島唐辛子」などトウガラシは数種類ありますが、それらはすべて、赤くて長細い形のアンヌーム種という1品種のなかにおさまってしまう、ということになります。
つまり、他にも栽培品種があるほど奥が深い原産地である中南米でトウガラシ料理を追求していくと、味の深みは、まだまだ限りがない、ということになりそうです。
(この章、おわり)
【ニーズに合わせて辛さが残る?】
15世紀末にアメリカ大陸からトウガラシが旅立って、海を渡った別の地域の料理に使用された際、今までにない味として認知され、しかも栽培しやすいと世界中に広まっていきました。
いままでの話から考えると、世界に広まる過程で、味覚のなかでも他地域にすでにある味の部分は重視されずに自然淘汰されいって、最後に残ったのが刺激的な辛み、だったのでは?
メキシコで買った様々なトウガラシを、家庭料理の中で使うなかで、自然に心に沸いてきたのでした。
また、こうも考えられます。
パクチー(=コリアンダー=香菜シャンツアイ)がヨーロッパや中国などのユーラシア大陸で育てると、香りが立つのに、日本で育てると、何世代かすると香りが薄まってしまうように、トウガラシも、旨み成分などが原産地でないところで何世代か立つうちに、限りなく薄まってしまったのかもしれません。
もしくは、伝播の過程で味がそぎ落とされて、もっとも他地域の食材にはない味だった辛さだけが残った、とも考えられます。
【じつは世界のトウガラシは1品種だった】
トウガラシはメキシコだけで600種類以上あると言われていますが、植物学的には栽培品種は4つに分類されるそうです。
その4つすべてが中南米にはあるわけですが、そのなかで世界に広まったのはアンヌーム種のみ(山本紀夫著『トウガラシの世界史』中公新書。2016年)
日本にも「島唐辛子」などトウガラシは数種類ありますが、それらはすべて、赤くて長細い形のアンヌーム種という1品種のなかにおさまってしまう、ということになります。
つまり、他にも栽培品種があるほど奥が深い原産地である中南米でトウガラシ料理を追求していくと、味の深みは、まだまだ限りがない、ということになりそうです。
(この章、おわり)
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