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スペインとポルトガル62 美しきポルト12

2022-07-09 16:17:09 | Weblog
写真はボリャオン市場近くのコンフェタリア・ド・ボリャオン。所狭しと菓子パンやクッキーが並ぶ。選ぶお客さんの目線は真剣そのもの。

【ボリャオン市場の周辺】
ポルト最終日の朝、ホテルで生オレンジを絞ったジュースをぐっと飲んで8時にボリャオン(Bolhão)市場を目指して出発。地図で見ると街の数区画を占めるほど大きく、1915年に建設された建物です。これはぜひ、見ておきたいとやる気満々でした。
ところがボリャオン駅を降りてすぐのはずなのに見つかりません。小さな教会(アルマス聖堂)が全面アズレージョに覆われていて、さすがポルトと感じ入ったり、小さな老舗が集まる道を堪能したりと、楽しむ自分はいるのですが、肝心の市場はどこに?

ポルトのアルマス聖堂。アズレージョに覆われている。

まあまあ歩いたころ、市場は修築のために仮移転していることがようやく判明しました。何度も行き来する私に親切にも
「市場探してるの? いまはショッピングセンターにあるよ」
とアドバイスくださったおじさんがいたのですが、ヒアリング力が怪しい自分を疑ってしまい、謎の言葉として処理していたので、真の意味を理解するのに、しばらく時間がかかったのです(工事開始は2018年5月。私が行った2019年2月も続いていました)
その後、案内板を見つけはしたのですが、案内の地図が写真の上に直線の一本筋、というシンプルさで、場所がさっぱりわからず。
そんなわけで、ウロウロした結果、楽しめた、市場とともに発展した街のお店をご紹介しましょう。

コンフェタリア・ド・ボリャオン(Confeitaria do Bolhão)
ボリャオンの菓子屋という名の老舗べーカリー。ポルトガル名物のパステル・デ・ナタ(エッグタルト)をはじめ菓子パンや大型のクッキーがずらりと並んでいい匂い。焼きあがって、粗熱が取れたパンたちが次々と店先に運ばれ、置いたそばから次々と売れていきます。なんてったって、どのパンも1ユーロを超えないうれしさ。
店の奥はイートインスペースになっていて、好きなものを買っての食事も可能。コーヒーも頼めて、手の込んだメニューも提供していて、おいしそう。
この店のホームページを見ると、設立当時、となりの市場に行く前に、富裕層がこの店で朝食を取っていたのだそう。そのためなのか、内装がガラス張りで柱におしゃれなスタライプが入っており、狭いながらもゆとりのある空間を維持しているようです。
私はここで、お昼用にソーセージ入りパンやコロッケ、アーモンドクリーム入りドーナツなどを買いました。甘さがほどよくて、上品で、素朴で、家の近くにあったら毎日でも通いたいおいしさ。幸せでした。
https://confeitariadobolhao.com/en/historia.html


コンパニア・リネシュ(COMPANHIA LINHAS)
手芸用品専門店。「ポルトガル・ファブリック」は日本でも、そのかわいらしさと品質で大人気ですが、そのおしゃれなパステル柄の生地が多数、売られていました。ボタンやアップリケも特色のあるものがたくさん置かれています。タカラガイや様々な大きさの金ボタン、各種リボンも壁一面にびっしり。少し東京・浅草橋の生地問屋の風情と似た雰囲気を感じます。

カウンターでレジを打っているのが髪の長い男性で、近所の市場帰りのおばさまたちが普段使いの手芸品を買っていました。


マジェスティック・カフェ(MAJESTIC CAFÉ)
やはりボリャオン市場とともに開設した老舗のカフェ。入口にウェイターが立っていて、高級感ある外観が特徴的です。値段も結構したので、中には入っていませんが垣間見える内装も、昔からの豪華なしつらえなのがわかりました。

ちなみにボリャン市場の仮移転先のショッピングセンターは、たった200メートルしか離れていませんでした。本当にごくごく普通の、日本の中堅都市やアジアの都市にもあるひょうなショッピングセンターでした。まさか、これが市場の仮移転先とは気づかず、何度か、通りすぎておりました。
なんてことない、ガラスの扉から入ると、たくさん養生テープが張られた廊下の先に、内臓をきれいに外したまるごとの魚や肉、野菜などの生鮮食料品やチーズなどが普通のスーパーのように並んでいます。飾り花のコーナーが目を引く程度でリスボンの市場のような特徴的な品ぞろえはありませんでした。
それが、ついせんだって(今年6月15日)市場再開のニュースが飛び込んできました。2022年9月15日に元の場所に市場を戻して、リニューアルオープンすることが発表されたのです。ここからまた100年、歴史が紡がれていくことでしょう。

※来週、炎暑が続いていましたら、更新はお休みになります。みなさま、ご自愛ください。

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