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http://mylibrary.maeda1.jp/0435OilMajor2017.pdf
III. 2016年と2017年の5社業績比較
2017年は原油価格が回復したため国際石油企業各社はいずれも売り上げが伸び、前年度赤字であったChevronを含め全社が利益を計上、対前年比で大きく伸びている。利益のうち上流部門は大幅に改善、下流部門についても利益が前年を上回るケースが多い。但し設備投資については慎重な姿勢が見られExxonMobilを除く4社は前年を下回っている。
1.売上高
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-10.pdf 参照)
2015年及び2016年の5社の売上順位は両年ともトップはShellであり、続いて2位ExxonMobil、3位BP4位Total、5位Chevronと2年続けて変わらない。各社とも2016年から2017年にかけて売り上げは二桁の伸びを示しているが、特にShellとBPは売上が3割以上増えている。各社の売上高はShellは2,336億ドル(2016年)→3,052億ドル(2017年、以下同じ)、ExxonMobil 2,081億ドル→2,444億ドル、BP1,830億ドル→2,402億ドル、Total 1,497億ドル→1,715億ドル、Chevron 1,145億ドル→1,417億ドルであった。
売り上げの増加は石油・天然ガス価格が上昇したことである。因みに代表的な指標原油であるBrent原油の2016年の年間平均価格は43.73ドル/バレルであり、2017年のそれは54.19ドル/バレルと24%アップしている。また天然ガスの指標価格である米国Henry Hub引渡価格も百万BTU当たり2016年の2.46ドルに対して2017年は2.95ドルであり、20%上がっている[1]。
(続く)
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前田 高行
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