(注)本シリーズは「マイ・ライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0435OilMajor2017.pdf
IV. 8カ年(2010-2017年)業績推移の比較(続き)
4.設備投資
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-23.pdf 参照)
2010年の設備投資額はExxonMobilが322億ドルで最も多く、Shell(306億ドル)、BP(230億ドル)、Chevron(218億ドル)と続きTotalは159億ドルで最も少なかった。翌2011年はShellのみが前年を下回り他の4社は増加している。また2012年はBP以外の4社の設備投資は増えた。そして2013年の設備投資額は全社で増加し、過去8年間のピークに達した。この年に投資額が最も多かったのはExxonMobilの425億ドルであり、Chevron及びShellが419億ドルと400億ドルと3社そろって400億ドル台であった。そしてBPは366億ドル、Totalは259億ドルであった。
しかし2014年から2016年までの3年間は5社すべてで連続して設備投資が減少している。この結果2016年の設備投資額は過去8年間で最も低い水準にとどまり、特にExxonMobil及びBPはピークの2013年の投資額の半分以下に落ち込んでいる。2017年の設備投資額はExxonMobilのみ前年を上回っているが、その他の4社は横ばいもしくは減少である。2014年の石油価格の暴落により2015年及び2016年と売上および利益が急落したこともあり各社とも設備投資を削減する方向にあるが、特に上流部門の設備投資削減は安定的な生産維持にとっては懸念要因である。
(続く)
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前田 高行
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