石油と中東

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現地記事転載:「ガザ停戦合意成立の立役者たち」

2025-01-19 | 現地紙記事転載
(原題) Key negotiators who helped get a Gaza ceasefire deal
2025/1/16 Arab News (by AP)

15か月以上続いた戦争の末、イスラエルとハマスの間でガザでの停戦合意が成立した。米国、エジプト、カタールがパレスチナ領土での戦闘を止めようと長年にわたり仲介役を務めた結果、今週行われた最新の交渉ラウンドが成功し、すべてのトップ交渉人はカタールの首都ドーハに集まった。この合意を交渉した主要人物は以下のとおり。

 
デビッド・バーネア (David Barnea)
イスラエルの諜報機関のトップ。交渉プロセス全体を通じてイスラエルの交渉チームを率いた。イスラエルの治安機関シンベトのトップやベンヤミン・ネタニヤフ首相の政治・軍事顧問らと協力し、バイデン政権と会談したバーネアは、イスラエルの交渉チームで最も目立つメンバーだったが、交渉中は素顔を隠していた。

ロネン・バー (Ronen Bar)
イスラエルの治安機関シンベトのトップ。バーの治安機関は、パレスチナの治安囚人に関する問題を扱っており、合意された取引に基づき、イスラエルは囚人の一部と人質を交換する予定である。
バーは2021年からシンベトを率いてきた。戦争のきっかけとなった2023年10月7日のイスラエルに対するハマスの壊滅的な攻撃からわずか数日後、バーは過激派を阻止できなかった責任を負った。同氏は、何が起こったのかの調査は戦争後に行う必要があると述べている。

ハリル・アルハイヤ (Khalil Al-Hayya)
ハマスの政治局長代理で過激派グループの首席交渉官。カタールに拠点を置いているが、イスラエルやアメリカの当局者と直接会うことはなく、エジプトとカタールの仲介者を介して連絡を取ってきた。
イスラエル軍がガザ地区でハマスの指導者ヤヒヤ・シンワルを殺害した後、同氏の役割は重要性を増した。2023年10月7日の攻撃の立案者であるシンワル氏は、死去するまで交渉においてハマスの立場を指示していたと考えられる。
しかし、シンワル氏の死去前から、アルハイヤ氏は過激派グループの実務を管理していた。シンワル氏ほど強硬派ではないと見られるアルハイヤ氏は、シンワル氏の副官を務め、2014年にも停戦交渉を取り仕切っていた。
ハマスの長年の役員であり、2007年にガザ地区の自宅を襲ったイスラエルの空爆で家族数名が死亡したが、本人は生き延びた。

シェイク・モハメッド・ビン・アブドゥルラフマン・アル・サーニ (Sheikh Mohammed bin Abdulrahman Al Thani)
カタールの首相兼外相。停滞する交渉における同国の極めて重要な調停活動を主導した。イスラエルとハマスは直接連絡を取っていないため、同氏は交渉プロセス全体を通じてハマスとの重要な連絡役を務めた。交渉の最も重要な段階、つまりここ数週間の交渉は、同国の首都ドーハで行われた。

ハッサン・ラシャド (Hassan Rashad)
エジプトの総合情報局長。交渉全体を通じてハマスとの連絡役を務めた。ラシャド氏は、2023年11月の最初の停戦で交渉を主導した元情報局長アバス・カメル氏に代わって、2024年10月に就任した。カイロでも数回の交渉が行われている。

ブレット・マクガーク (Brett McGurk)
ジョー・バイデン大統領の最高中東顧問。イスラエルとハマスの交渉の主導交渉者として、双方との話し合いから合意案をまとめている。マクガークは、民主党政権と共和党政権の両方で、国家安全保障会議とホワイトハウスで20年以上にわたり米国の中東政策に携わってきた。彼はハマスやヒズボラとの紛争について高官と協議するため、頻繁に中東を往復している。

スティーブ・ウィトコフ (Steve Witkoff)
ドナルド・トランプ次期大統領の中東担当特使。ここ数週間、ネタニヤフ首相と、もう一人の重要な仲介者であるカタールのシェイク・モハメッド・ビン・アブドゥルラフマン・アル・サーニ首相と個別に会談した。
フロリダ州の不動産投資家でトランプ政権就任委員会の共同議長でもあるウィトコフ氏は、トランプ政権とバイデン政権が合意に向けて調整する中、バイデン氏の外交政策チームと連絡を取り合っていた。

以上

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G7に格差、格下げ止まらないイスラエル:世界主要国のソブリン格付け(2025年1月現在) (3)

2025-01-19 | その他
2. 2022年1月以降の格付け推移
ここでは2022年1月以降現在までのソブリン格付けの推移を(1)G7、(2)BRICS 5カ国、(3)日中韓台湾4カ国、(4)中東主要国(トルコ、エジプト、イスラエル、レバノン及びGCC4か国)それぞれについて検証する。(いずれも外貨建て長期格付け)

(トリプルAを保持し続ける独とカナダ、かなり低い日本の評価!)
(1) G7各国の格付け推移
                 2022年          2023年           2024年         2025年
                 1月    7月     1月    7月      1月    7月     1月
ドイツ          AAA→   AAA→   AAA→   AAA→   AAA→   AAA→   AAA
カナダ          AAA→   AAA→   AAA→   AAA→   AAA→   AAA→   AAA
米国            AA+→   AA+→   AA+→   AA+→   AA+→   AA+→   AA+
英国            AA→    AA→    AA→    AA→    AA→    AA→    AA
フランス        AA→    AA→    AA→    AA→    AA→    AA-→   AA-
日本            A+→    A+→    A+→    A+→    A+→    A+→    A+
イタリア        BBB→   BBB→   BBB→   BBB→   BBB→   BBB→   BBB

 G7のうちフランスを除く6カ国の格付けは過去3年間変わっていないが、フランスのみは昨年上半期に「AA」から「AA-」に格下げされている。ドイツとカナダは最上位格付けのトリプルAを維持し続けている。米国は1ランク低いAA+に格付けされ、英国は米国より相対的に1ランク低い「AA」に格付けされている。フランスは昨年上期まで英国と同じランクであったが、期中に「AA-」に格下げされた。

 因みにS&Pの格付け定義では、「AAA」(トリプルA)は「債務者がその金融債務を履行する能力は極めて高い。」であり、「AA」は「債務者がその金融債務を履行する能力は非常に高く、最上位の格付けAAA」との差は小さい。」とされている。

 日本の格付けは上位5カ国より低い「A+」とされ、G7中で最も低いイタリアの格付けは投資適格の中でも最低ランクの「BBB」である。両国は共に過去3年間格付けが変わっていない。

 なお「A」及び「BBB」の格付け定義は、「A」が「債務者がその金融債務を履行する能力は高いが、上位2つの格付けに比べ、事業環境や経済状況の悪化の影響をやや受けやすい」であり、「BBB」は「債務者がその金融債務を履行する能力は適切であるが、事業環境や経済状況の悪化によって債務履行能力が低下する可能性がより高い」と定義されている。

(続く)

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      前田 高行     〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
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