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第3章 アラーの恵みー石油ブームの到来(3)
066中東の石油産業の曙(3/4)
中東の石油開発で先行したのはアングロペルシャン石油(現BP)である。英国の国策会社として発足したBPは第一次大戦下にチャーチル海軍大臣(その後首相)が艦艇の燃料確保のため石油開発を積極的に後押ししたこともあり、英国の強い影響下にあったイランに足掛かりを築き、さらにイラクのキルクーク油田、クウェイトのブルガン油田等の開発権も手に入れた。
出遅れた米国はサウジアラビアに接近して開発権を獲得、同国東部の陸上で世界最大のガワール陸上油田を発見、さらに海上ではサファニア油田を発見した。エッソ、モービル、ソーカル及びテキサコの米系4社はアラビアン・アメリカン・オイル・カンパニー(略称アラムコ)を設立して、サウジアラビアにおける石油開発を独占する。セブン・シスターズは中東のオイル・ベルトに盤石の基盤を築き世界の石油を支配したのである。
(続く)
荒葉 一也
E-mail: Arehakazuya1@gmail.com
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