(原題) Why Turkiye is so influential in post-Assad Syria
2025/1/19 Arab News (by Reuter)
アンカラ:先月反政府勢力がバッシャール・アサド大統領を倒し、アサド一族による50年にわたる残忍な統治を終わらせた後、トルコはシリアで最も影響力のある国の一つとして浮上した。
なぜトルコが重要なのか?
シリアと911キロ(566マイル)の国境を接するトルコは、13年間のアサド大統領に対する反乱の間、シリア国民軍の旗の下で戦う反政府勢力の主な支援国だった。トルコは2012年にダマスカスとの外交関係を断絶した。
トルコは内戦から逃れたシリア人の最大の受け入れ国であり、約300万人を受け入れており、援助の主な入国地点となっている。
2016年以来、トルコはシリア北東部に拠点を置くクルド人過激派を国家安全保障上の脅威とみなし、国境を越えた軍事作戦を何度も展開してきた。
元アルカイダ系組織ハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)率いるシリアの新政権は、アンカラに対して友好的である。
トルコは何を望んでいるのか?
シリアの新指導部との強い結びつきを持つトルコは、復興、エネルギー、防衛などの分野での貿易と協力の強化から恩恵を受ける立場にある。アサド政権の崩壊は、トルコに国境沿いのクルド人民防衛隊(YPG)の存在を終わらせる絶好の機会となった。
トルコはYPGを、1984年以来トルコ国家に対して反乱を起こしトルコ、米国、欧州連合からテロ組織とみなされているクルド労働者党(PKK)の延長とみなしている。YPG民兵は、ISIS(イスラム国)との戦いにおける米国の主要な現地パートナーであり、北東部の広大な地域を支配しているシリア民主軍(SDF)同盟の先鋒を務めている。
ワシントンがクルド人勢力を長年支援していることはトルコとの緊張の原因となっているが、トルコのハカン・フィダン外相は、次期米大統領ドナルド・トランプは異なるアプローチを取るだろうと信じていると述べている。トランプ氏は自身の計画について公には語っていないが、「トルコがシリアへの鍵を握るだろう」と考えていると述べた。
シリアの事実上の指導者でHTSを率いるアハメド・アル・シャラー氏は、シリアがPKKによるトルコへの攻撃の場になることは望んでいないと述べた。シャラー氏率いる勢力が先月ダマスカスを制圧すると、北東部ではトルコが支援する勢力とクルド人が率いる勢力の間で戦闘が激化した。
SDFはトルコの要求の一部に関して柔軟性を示しており、先月ロイター通信に対し、トルコが停戦に同意すればPKKメンバーを含む外国人戦闘員はシリアから撤退すると語っている。この地域での紛争解決に向けて集中的な協議が行われている。
トルコは何を言い、何をしたのか?
トルコ情報機関のイブラヒム・カリン長官はアサド政権が追放された数日後にダマスカスを訪れ、またフィダンは同国を訪れた最初の外相となった。トルコはまた、大使館を再開した最初の国でもある。フィダンは、トルコはシリアで「歴史の正しい側にいた」ことを誇りに思うが、シリアを「支配」する気はないと述べた。
トルコはシリア復興を支援することを約束し、インフラの再建、新憲法の起草、電力供給、航空便の再開を申し出ている。トルコは受け入れているシリア人が帰国し始めることを期待しているが、強制的に帰国させるつもりはないと述べた。
トルコはまた、ダマスカス当局が問題に対処しない場合は新たな軍事攻撃を行うと警告する一方で、YPGの解散を繰り返し求めている。トルコ当局は、この問題について米国およびシリアのカウンターパートと繰り返し会談している。 SDFはシリア国防省と統合する用意はあるが、あくまで「軍事ブロック」としてのみだと述べている。
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