高校を卒業したものの、大学受験に失敗して一浪後、横浜の大学に入った。
「高石ともやとザ・ナターシャー・セブン」みたいなバンドをやりたいと思って、
いろいろなサークルの勧誘を当たってみた。
候補は2つ、「カントリーワゴン」と「YGS」。
前者は、どちらかと言うと前衛的なブルーグラス(どちらかと言うとドーグミュージック的な
ところがあった)のサークルで、少人数のためサークルがひとつのバンドになっていたし、
それでもたりない時は他の大学から助っ人を借りて演奏していた。
後者の「YGS」はフォーク・ニューミュージック・アコスティック・エレキなんでもありの仲良しサークルで
会員は50~60人くらいはいたように思う。
「2年生にナターシャーセブンのコピーバンドがあるよ!!」なんていわれたもんだから、当然後者に入る。
1年の時は、道産子旭川出身の西野君(マンドリン)と、川崎出身の横川君(バンジョー)の3人で
「デビルボーイズ」と言うブルーグラスバンドを組む。
ちなみに、ロックバンドをやっていた横川君はバンド結成と同時に「バンジョーと教則本」を購入して、
猛特訓の末、2ヶ月でバンジョーをマスターするくらいの才能の持ち主だ。
6月に開催される定期コンサートの新人紹介コーナーでは、7組?の公開オーディションの中から
「デビルボーイズ」が選ばれ、3年生の木村先輩にウッドベースを手伝ってもらい演奏する事が出来た。
でも、このバンドはその年の学祭を最後に解散する。
その後、「NGBB」という先輩バンドが、ウッドベースがいなかったと言う事もあり自分が参加するようになる。
この「NGBB」こそ「高石ともやとザ・ナターシャー・セブン」のコピーバンドであり、
どうしても入りたいバンドだったのだ。
「NGBB」には、ウッドベース&テナーコーラスとして3年生の学祭まで在籍する事になる。
でもウッドベースなんか持っていないし弾いた事もない。
とりあえず、メンバー不足の「カントリーワゴン」から、
ウッドベースをしばらく借りる事にして練習をする。
と言っても教則本もなーんも無し、弾き方・押さえ方・全部自己流、
耳コピーで何とかレパートリーをこなす。
但し「デキシーブレークダウン」だけは大変だった。
3回目のサビの部分がウッドベースのパートでスナッピングと言う奏法を使うのだが、
出来る人はいないし、どうやれば出来るのかわからない。
木村先輩とバンジョーの石川先輩が「確かこんな風に・・・」と
スローでやってくれたのを頼りに、特訓に入る。
さすがにこのときは泣きが入った。
8小節続くウッドベースのパート2小節くらいはクリアーできたのだがあとが続かない。
定期コンサートの前夜、まだ完成しないベースで重い気持ちでの練習中、
ホカ弁と差し入れの一升瓶とおつまみで一休みしていた時だった。
半ばヤケ酒気味に呑んだ酒が良い具合に効いてきたのだろうか、
酔う事で無の状態になれたのだろうか、その後再開した練習で、スナッピング見事にクリアー。
と言っても完成度からいくと80%くらい。
でも、嬉しくなってどんどん呑んでどんどんくり返し練習するものだから、
かなりの確立になってきてる、と思う。
「目からうろこ」ってこんな事を言うのだろう。
でも、その時の事は酔っ払っていて詳しく覚えていないのだが、
それでも次の日の定期コンサートでも上手く出来たのだから、いやはや・・・
この日を境に、自分ひとりでの練習時には「お酒」が必需品になったのは、確かだ!!
これって、ミュージシャンがマリファナとかやってハイの状態になった時に
研ぎ澄まされた演奏が出来るって情報と一致するのでは・・・
この件も、谷力さんとの出会いにちょこっと関連するのだが・・・・
ちなみに、自分が2年生の学祭の時の「NGBB」の録音は、
CDにして「高谷オカリナの里」においてありますので興味のある方は聴いてみてください。
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