Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

大山加奈選手休養

2010-03-30 19:05:28 | スポーツ
今季リーグ戦に復帰し、全日本への復帰が待たれていた
女子バレー、東レ・アローズの大山加奈選手が、
腰痛治療専念のためにチームを離れるそうです。
公式発表はここです。

本人はがっくりきているかどうかわかりませんが、
僕なんかは、良かったかななんて思いますねぇ。
この間のNHK『スポーツ大陸』での加奈ちゃん特集では、
やっと腰の手術から立ち直って、開幕スタメンを務めながらも、
腰に負担をかけないためのスパイク時のフォーム修正などが、
彼女のトレードマークでもある「スパイクの破壊力」を
発揮できなくしてしまっているという中での
彼女のジレンマがクローズアップされていました。
そして腰痛の再発…。
スタメンを外れ、焦り、自分を追い詰めていく彼女の姿を見ていると、
どうにかしてやりたい気分になったものです。
「がんばれ!」なんて言われたとして、本人はそれ以前に十分頑張っているし、
軽はずみなアドバイスなどまるで役に立たないくらい、
本人は深く考えている。
おまけに、自分がコートに立てるようになるまで、
長い間チームに待ってもらっていたという申し訳なさからくる気負い。
見ていて爽やかな、気持ちの良いスポーツウーマンだからこそ
陥ってしまう精神面での辛さくらいはなんとかファンも含めた周囲が
ぬぐい取ってあげられたらいいんじゃないのかな、って思いましたねぇ…。
って、おいらは、Vリーグを見ているわけでも(というか、中継がない)
ないので、おもいっきりしゃしゃり出て書いているのですが。

それで、最初のほうに書いた、この戦線離脱が良かったっていうのは、
加奈ちゃんが自分を追い詰めすぎない状況が生まれることを期待するからです。
彼女はもっと(これは良くないものとして受け取られる種類のものかもしれませんが)、
厚かましい気持ちを持ったほうが、ゆとりが持てるんじゃないだろうか。
「長いスパンで考える」というのがありますが、
大きな範囲で考えることも大事だと思います。
小さく、プラスのことをちょこちょこ稼いでいくよりも、
大きなプラスのことも、大きなマイナスのことも背負い込んで、
結果として差し引きプラスになるような勘定の仕方ができると、
楽になるんじゃないかなぁ、なんて思ったりもするんですよね。

「自分を追い詰めること」についてもう少し述べます。
生命の危機などによって(災害とか事故とか強盗とでくわすだとか)、
自分が追い詰められる場合と、
自分で自分を追い詰めて、結果として生命の危機を招く場合とは違いますよね。
後者には、そこからダイナミックなものは出てこないように思うのです。
ま、どうなんだろ、自分には思い出せるくらいの経験がないのだけれど、
アイデアに困って困って困って、やっとのことで素晴らしいものがでてくる
っていうのは、自分を追い詰めた結果によるものだろうか。
でも、それって、自分で自分を追い詰めてないですよね。
僕が問題としているのは、自分が自分を追い詰めてしまったケースのことですから、
やっぱりそれで継続的な成功を導き出せるかというと、そうではないような気がします。
自分で自分を追い詰めるケースというのは、たとえば加奈ちゃんのように、
腰痛のことでチームに長い間待ってもらったのだから、恩返しをしなければいけないと
いう気負いだったりしますね。
それはそうかもしれないけれど、頭の片隅にちょこっとあればいいだけの話ですよ。
それをたとえば周囲の人が「チームに感謝しろ」とか言うようじゃ、
加奈ちゃんを育てることはできないですね。加奈ちゃんに限らず、
気持ちの真っ直ぐな子を育てられないような気がする。

このへん、会社の組織論とかにも通じるものがあるのかなぁ。
そのうち考えてみようと思いますが、今大事なのは加奈ちゃんが
ゆっくり休むことですね。彼女のブログも休止となるようですが、
見守る気持ちで、彼女のことを頭のどこかに入れておこうと思います。
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