Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

1000ノ風

2010-03-13 11:14:14 | days
秋川雅史さんが歌って、紅白でも披露されるくらい
大ヒットした歌『千の風になって』。
みなさん御存知かと思いますが、この歌の詞は
アメリカの作者不詳のマイナーな一片の詩だったそうです。
それを新井満氏が翻訳し曲をつけて売りだした、
表向きにはそうなっていますが、実際は…。

そんな話をTwitterで知ったのでご紹介します。

千の風になってのWikipediaにもちょろっと記述がありますが、
新井満氏が作者不詳とされるものを翻訳しておいて、
それを商標登録して金儲けにいそしんでいる、というのがあります。
それよりひどいのが、南風椎氏が95年に出版した『1000の風』の盗作だという話。
この南風椎氏の本も、新井満氏の『千の風になって』と同じ素材、つまり作者不詳の
詩を翻訳したものなのですが、新井満氏は自分の翻訳をパクっていると南風椎氏は
自身のブログで告発しているのです。

南風椎氏のブログ『森の日記』での
『千の風になって』を告発する記事は、この記事から始まります。
記事の終わりに「続く」とリンクされて、
どんどん次の記事を読み進めることができます。
この記事についての情報が、Twitterで回ってきたものです。

読んでみると、どうもやはり新井満氏はパクッたな、と思えてきます。
汚い手できれいな作品をそう「みせかけて」多くの人の心をゆさぶったのには、
ちょっと気持ちの悪さを感じますね。
さらに南風椎氏のブログを読み進めると、芸術で食べている人とは思えない
無神経さといいますか、ちょっとおかしいんじゃないかと思われるような
配慮や気づかいの無さを新井満氏に感じることになります。

ちょっとね、この話は多くの人が知ったほうがいいんじゃないかと思って、
記事にしました。ケータイの人は読めるんだろうか…。
そのへん、配慮が足らなくてすんません。

以下、南風椎氏版の『1000の風』を引用します。

____


『1000の風』
訳 南風椎



私の墓石の前に立って
涙を流さないでください。


私はそこにはいません。


眠ってなんかいません。


私は1000の風になって
吹きぬけています。


私はダイアモンドのように
雪の上で輝いています。


私は陽の光になって
熟した穀物にふりそそいでいます。


秋には
やさしい雨になります。


朝の静けさのなかで
あなたが目ざめるとき


私はすばやい流れとなって
駆けあがり


鳥たちを
空でくるくる舞わせています。


夜は星になり、


私は、そっと光っています。


どうか、その墓石の前で
泣かないでください。


私はそこにはいません。


私は死んでないのです。



Copyleft by Hae Shii 1995-2010


____


こっちがオリジナルの翻訳という感じがしますよねぇ。
曲がついていないほうが、言葉が響いてくるような。
どうでしょう、読んでみた方、どうお思いになりましたか?
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