イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「生き抜くための地震学―京大人気講義」読了

2018年04月15日 | 2018読書
鎌田浩毅 「生き抜くための地震学―京大人気講義」読了

著者は東日本大震災が起こる確率が99パーセントだと主張していた学者のひとりだったそうだ。また、ハザードマップの例として御嶽山の地図を掲載しているのだがこの火山が噴火したのはこの本が出版された1年後だとなると、この地球科学者の見解をがぜん信じざるおえない。
その科学者の予測では南海地震は2040年までには必ず起こるらしい。僕はその被害予想区域に住んでいるのでそこだけが一番心配なのだがこれに連動して東海・東南海の三連動地震、加えて首都圏での地震や富士山の噴火までも予想されている。
東日本大震災の予想はマグニチュード7.5程度としていたそうだが実際はマグニチュード9.0。マグネチュードは1増えると32倍のエネルギーの増になるので予測の1000倍近い大きさになっている。(ちなみにマグネチュード12の地震が起こったとすると地球は半分に割れるそうだ。)

現在の南海地震の予測ではマグネチュード8.4前後と予想されているけれどもはるかに大きな地震になることも十分予想される。3.11以降、僕はあっちで地震が起こると日本付近は地盤の緊張が緩んで当分大きな地震は起きないと思っていたけれどもまったく関係がなく、ほぼ規則的な周期で起こること、そのうち3回に1回は規模が格段に大きくなることを考えると2040年までに巨大な方の地震が間違いなく起こると断言できてしまうそうだ。

それは困った。僕の住んでいるところはいったいどうなっているのだろうか・・・。



残念ながら和歌川と和田川に囲まれているこの地域は全域が津波被害区域になってしまっている。救いは僕の住んでいる団地は少し被害が少ない緑色で塗られていることぐらいだろうか・・・。でも、水に浸かってしまうことには間違いがない。
そしてその時点で僕の愛艇はどこに行ってしまうか予想もつかない。人に迷惑をかけないようなところに着地してくれるのを祈る。

次に帰宅困難者になってしまった場合を調べてみると、こういう事態が起こると人が歩いて移動できる距離は時速3キロメートルほどらしい。自宅と勤務地の距離は66.4キロメートル。体力の温存も考えるとどうだろうか、1日10キロメートルも歩けるかどうかかもしれない。なんと家にたどり着けるのは地震発生から1週間後になってしまう計算になる。なんとか2028年までは発生してくれるなと地面にお願いするしかない。

人は自分だけは大丈夫だと思う傾向がある。これを「正常性バイアス」というそうだが、これだけ心配していても僕もその傾向が強い。僕が死ぬまではそんな事態は起こらないし、その場面を想像することもできない。
しかし、そのバイアスをなんとか制御してせめてキャンプ道具を整理して震災後の避難生活に備えてみようと思うのである。
コメント
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