先々週の土曜日は、今年は参加しなかったACMAのSpring Concertが行われた。
よくよく考えた末の不参加だったのだけど、やはり会場に行って聞いていると心がうずうずしてきて未練たらしいったらない。
でも無理だったのだ、本当に。
曲を深く掘り下げて学び、練習に練習を重ねて伝える術を磨き、レッスンにも通い、演奏者からの要望や質問に答え、楽譜を書き直したり書き加えたり、そういうことに必要なエネルギーが無かった。
そもそも、毎週日曜日の夕方の、3時間のリハーサルに通うことからしてわたしには大変過ぎた。
生徒の数が26人だった頃と40人以上に増えた今では、毎日の疲れ具合が違う。
そしてわたしはもう若くない。
気持ちと行動が伴わなくなるのは致し方のないことなのだ。
今回のピアノは前回のとは違ったのだろうか、それとも調律がしっかり為されていたのだろうか、音がとても良かった。
またいつか、演奏に参加できる体力と気力が戻ってくるかなあ…。
そして先週の土曜日はこれ、上原ひろみさんのブルーノートライブ🎵
実は夫もわたしもここは初めて💙
マンハッタンはすっかり春になっていた。
グリニッジビレッジは絶対に迷う。
中に入るとブルー一色。
噂には聞いてたけど、マジでぎゅうぎゅう。
1時間前から並んでいたので、まずまずの席に座ることができた。
とっぱちからぶっ飛ばすひろみさん。
いやはや、めちゃくちゃ楽しそうでパワフルなのである。
そして、高速で弾くスケールやトリルの音色が、うっとりするほど軽やかで美しい。
やっと一息つく時間があって、それでまた演奏に戻ろうかという時に、どこかから「コケコッコ〜🐓!」の声が。
え?なに?どこ?
携帯の持ち主さんはご高齢の男性で、焦り過ぎたからか止めることができないようで、さすがにひろみさんもこの表情😅
この後、コケコッコ〜をモチーフにちょいと即興してくれた😃
バンドのメンバーは誰も彼もが強者揃いで、ひろみさんならではのパワフルでユニークな快速パッセージを難なく演奏していくのだけど、聴いている側の我々にもその勢いについていくエネルギーが必要になる。
なんか彼女の弾くバッハが聞いてみたい、なんて思った夜なのであった。