外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

そして母猫ふぁーちゃんのお引越しは続く

2014-10-01 13:05:10 | ヨルダン(猫中心)



昨日の夜12時頃、母猫ふぁーちゃんがまたお引越ししました。

ただし、今回よそへ運んでいったのは子猫5匹のうち2匹だけなので、まだ未完了の状態だ。
彼女が今後どのような行動をとるのかは、まだわからない。


窓の外を眺めながら何か考え込んでいたふぁーちゃん、渦巻き模様がステキ



ふぁーちゃんは子育て中、子猫のために食べ物を運ぶ習性があると前回書いたが、
彼女にはそれとは別に、頻繁に引越しをする習性もあるのだ。
これは猫の本能らしいが、ふぁーちゃんはどうもやりすぎの感がある。
今回の出産では、これが6回目のお引越しだ。

彼女はここ2、3日やけに神経質になっていて、ひっきりなしに「ウワア、ウワ~!」と裏声で叫んでいた。
子猫が活発にそこいら中を駆け回ったり、
疲れてこてんと床で寝ちゃったりしているのをみて、
なんだか心配しているらしい。
前回の出産の時もよく悲鳴を上げていたが、
どうも、その頻度がだんだん上がっている気がする。
近所迷惑なくらいヤカマシイのだが、幸いここは大らかなヨルダン。
こういうことで苦情を言ってくるひとはいない。
せいぜい大家さんの孫たちが、うちの前を通るとき「ウワ~」とマネをする程度だ。

ふぁーちゃんは子育てのストレスで、ちょっと気がおかしくなっているのかも、と思う。
この辺で一番頭が良くて、一番頭のおかしい猫、それがふぁーちゃん。
本名は「ファーティハ(アラビア語で”開く者”という意味。彼女は窓を開く能力を持つので)」だが、
「マジュヌーナ(アラビア語で”狂った女”という意味)」に改名したほうがいいかも。
だけど、狂っていても君が好きだよ…
正気を失っていく智恵子を前にした高村光太郎のような心境で、私はそうつぶやくのだ。


撮るのが下手でぼやけてますけど(いつものことだが)、子猫を咥えたふぁーちゃんでございます



流し台で取り落とした子猫を咥え直し、網戸の破れ目をくぐって外へ



自分の運命も知らずに眠りこける子猫



なんとなく状況を察知している感じのくろちゃん



1匹目を運んでから、2匹目を連れに来るまで、かなり時間がかかった。
そして、2匹目を運んでいってから、ふぁーちゃんはなぜか朝まで戻ってこなかった。
これまでの引越しでは、子猫全員を連れて行ったものだが、今回はどうしたことか。
残された3匹はどうするんだ。
不思議に思いつつ、私は朝方ベッドに入った(夜型なので)。

そして今日のお昼前、ご飯をねだるふぁーちゃんの声で目が覚めた。
食事をしに戻ってきたらしい。
残りの3匹ちゃんはもう連れ去られているかも、と思ったが、
予想に反して、やつらは元気に床を飛び跳ねていた。
残ったのは、くろちゃんとみそこちゃんともう1匹(名無しちゃん)。

なんだかよくわからないが、まあここは母猫にすべてを任せて傍観することにしましょう。
それにしても、子育てする猫と一緒に暮らしていると、
毎日がドラマチックだ…。



床で眠る子猫の後方にあるのはアラクの瓶。猫見酒です。
アラクはアニス風味の無色透明な蒸留酒で、水を加えると白濁する。
これはヨルダン製の「カラア(アラビア語で”お城”という意味)」という名の商品、アルコール度は52%。
飲み過ぎると胃が痛くなる、危険な酒なのだ。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (fuji)
2014-10-02 01:43:14
よかったね。残りの3匹も早く連れてってくれればいいね。  それにしてもあの取り落とした子猫を加えなおしている写真は、なんだか首根っこにかみついて取って食ってるように見えちゃっておかしい(笑)。 ふぁーちゃん、みっちゃんがいなくなるのを感じてて、このままじゃいけないって思ってたりしてね。ンなことないか。
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Unknown (michi)
2014-10-02 06:23:18
一応、「私はいずれいなくなるから、別のホテルと食堂を探すように」と、時々言い聞かせてるんだけど、ふぁーちゃんはうっとうしそうに目を閉じて、「ンあ~(うるさい)」と一声鳴くだけなのよね・・・子猫、だんだん愛情が湧いてくるんよね。いかんわ~
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