ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

老親介護

2014-11-12 14:02:44 | 介護
久しぶりに関東に住んでいる友人から電話をもらった。

友人が言った。

「実はね、両親をこちらへ呼んで、今、家のすぐそばに住んでいるの。もう高齢だから、二人だけで置いておくのが心配で・・・両親がこちらに来たから、もう札幌へ帰ることがなくなっちゃった」

聞けば、両親を自宅近くに呼んで6年くらいになるそうだ。

80歳をかなり越えたご両親だが、最近お母さんの方に認知症ではないかという心配が出てきたそうだ。

何度も同じ事を聞く、今言ったことを忘れてしまう、いつも探し物をしている、近所の人が自分の悪口を言っているといった被害妄想。

友人は毎日両親の家に様子を見に行くのだが、最近それが非常に重荷に感じるようになってきたそうだ。

彼女は一人娘で、しかもとても優しい人なので、ご両親を一生懸命お世話をしているのだろうと思う。

でも、それが実の親であっても、認知症の高齢者の介護は大変なんだよね。

私も父が認知症と診断を受けているので、そばにいる人の大変さはわかる。

「今よい薬が出ているようだから、一度病院に連れて行ったほうがいいかもしれないね」としか言えなかったが、この電話を機にメールでやり取りをする約束をして電話を切った

それにしても、近頃、私の周囲は親の介護に奮闘している人たちが多い。

50代という年齢は、ちょうど高齢になった親の介護の時期と重なるのかもしれない。

ところで友人と電話で話をして数日後、同居のお姑さんを誘って庭仕事をしようと思った。

お姑さんは庭仕事をするのが好きなので、誘えば喜んでくれるだろうと思ったのだが、これが以外にもそうではなかった。

「そう、庭仕事するのね」と言ったが、どうもあまり乗り気ではない。

無理に誘ってもいけないと思い、私は一人で庭に出た。

しばらくしてお姑さんがやってきたのだが、家の中にいるような薄着のままで来てしまった。

「寒いから」と言って上着を着てもらい、一緒に庭の草木に肥料をあげたのだが、お姑さんとの普段の生活ではあまり感じていなかったことがあって、すこし動揺した。

同じ話、特に昔の話を何度も話すことは前からよくあったのだが、今回は同じフレーズが何度も繰り返された。

「この木を冬囲いしないといけないねぇ。ムシロをかけないと」とお姑さんが言うので「ムシロは無いから、縄で木を縛るだけでも大丈夫だよ」と言ったのだが、「この木を冬囲いしないといけないねぇ。ムシロをかけないと」というフレーズがその後何度もお姑さんの口から出てきた。

その度に私も「縛るだけで大丈夫」という同じ言葉を何度も繰り返した。

まるで映画のフィルムを何度も巻き戻して再生しているようだと思った。

その後、やっと理解してくれた(と思うが)お姑さんが、こんどは「漬物石が足りない」と言うので一緒に探すことになった。

漬物石は物置小屋のバケツの中に入っていたので「ほらあったよ」と見せたら、それを見たお姑さんが「それじゃなくて、ムシロを探している」と言うのでびっくりした。

確かに漬物石を探していたのに、少しの間に探していたものが別のものにすり替わってしまった。

多分お姑さんの頭の中に、さっきまでのムシロがずっと残っていたのだと思う。

「ムシロは無いから、縄で縛るだけで大丈夫」

あれっ、わたし、またさっきと同じことを言ってる!?

やれやれ・・・

それにしても、これはマズイかもしれない。

お姑さんが通っているデイサービスに、お姑さんの様子を聞いてみたところ「以前より認知症が進んでいると思います」との返事だった。

デイサービスでは、最近、お姑さんの意欲が低下してきているとも教えてくれた。

やはりそうだったかと思った。

友人に「病院へ連れて行ったほうがいいよ」と言ってる場合ではなかった。

しばらくお姑さんは認知症の検査をしていなかったので、近々病院へ連れて行ったほうがいいねと夫とも話をしているが、父が落ち着いたと思ったら、今度は義母か・・・と少々暗澹たる気持ちになっている。











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