私が子供の頃から実家ではいつも何かしら動物を飼っていた。
父が大の犬好きだったし、亡くなった母も子供の頃はカラスを飼っていたというほど動物好きだった。(母曰く、カラスは頭がいいのでなつくととても可愛いのだとか)
色々な動物を飼ってきたが、そんな中でいつでも居たのが小鳥だった。
私が覚えている限りでは十姉妹から始まって、たまに一時的に保護した弱っている野鳥などもいた。
しかし、絶え間なくずっとうちにいたのがセキセイインコだった。
ひなが生まれて増えたり、買い足したりして、実家では何年もセキセイインコを飼い続けていた。
私たち子供がそれぞれ独立して家を出てから、私はしばらく動物を飼っていなかったが、妹は「やっぱりセキセイインコが家にいないと寂しい」と言って、真っ先にセキセイインコを飼い始めた。
以来、妹宅ではずっとセキセイインコを飼っていて、今は父のペットだったオカメインコも引き取っているので、鳥かごを二つ置いて4羽の小鳥たちを育てている。
そして、そんな妹の子供たちも小鳥が大好きだ。
また妹の家族の中で唯一、小鳥を飼ったことがなく「自分は猫派」と言っていた妹の旦那さんも、今ではすっかり妹の影響を受けて、鳥を肩に乗せて嬉しそうにしている。
そんなわけで妹一家はペットのインコたちをとても可愛がって育てているのだが、昨日、妹から電話をもらった。
妹は「まるちゃんが死んじゃったの」と言った。
まるちゃんとは丸々と太ったメスのセキセイインコで、お尻がぽこんと飛び出すくらい、いつも卵を産んでいる鳥だった。
セキセイインコの寿命は14歳くらいなので、それにはまだまだ早い5歳での旅立ちだった。
「卵を産みすぎて、身体が弱ったのかもしれない」と妹が言っていた。
「ところで、まるちゃんが死んだ日に不思議なことがあったの」
そう言って妹が教えてくれた話とは・・・
まるちゃんがカゴの下に落ちて死んでいるのを見つけたのは、朝だったそうだ。
妹も子供たちも涙して、家族みんなでまるちゃんにお別れを言って近くの野原に埋めたそうだ。
その日の夜、午後7時になった時のことだった。
何気なく鳥かごの方をみると、まるちゃんがいた鳥かごの中のブランコが突然揺れ始めたのだという。
それはまるで、まるちゃんがブランコに乗って揺らしているかのように、誰も乗っていないブランコはどんどん大きく揺れ始めたのだそうだ。
そして、誰も乗っていないブランコはしばらく揺れ続けたあとに静かに止まったのだそうだ。
「実はまるちゃんって、うちの家族には{7時のオンナ}って呼ばれていたのよ。
時計が分かっているかのように、ちょうど午後7時になるとまるちゃんは必ずブランコに乗るの。
それもブランコを自分で漕いで、どんどん大きく揺らすのが好きだったの」
妹達はどこかから風が入ってきているのかと周囲を見回したが、そのようなことはなく、その証拠に同じ場所に置いてあるもうひとつのカゴのブランコは全く揺れていなかったそうだ。
「不思議なこともあるものだと思ったら、急に鳥肌が立っちゃって・・・」と妹は言った。
午後7時にブランコが揺れたのは、まるちゃんが死んだ日だけだったそうで、それからはブランコが揺れることは無いそうだ。
これは、あんな小さな鳥にも魂はあるということが証明されるような出来事だと思う。
きっと、まるちゃんは午後7時にブランコに乗ることがよほど楽しかったのだろう。
だから最期に、楽しかったブランコに乗ってから旅立って逝ったのだと思う。
「一寸の虫にも五分の魂」ということわざがあるが、この世に生を受けたものには、たとえ虫であっても魂があるということなのだろうか。
そんなことを考えると、動物の虐待などはもってのほか、絶対にやってはいけないし、虫であっても人間に害を与えるということ以外なら、なるべく無用な殺生はすべきではないのだと思う。

うちのP太郎。
今日も大好きなティッシュの箱で遊んでいる。
縁があってうちへ来たのだから、生まれて来てよかったとP太郎に思ってもらえるように育てたいとはいつも思っている。
父が大の犬好きだったし、亡くなった母も子供の頃はカラスを飼っていたというほど動物好きだった。(母曰く、カラスは頭がいいのでなつくととても可愛いのだとか)
色々な動物を飼ってきたが、そんな中でいつでも居たのが小鳥だった。
私が覚えている限りでは十姉妹から始まって、たまに一時的に保護した弱っている野鳥などもいた。
しかし、絶え間なくずっとうちにいたのがセキセイインコだった。
ひなが生まれて増えたり、買い足したりして、実家では何年もセキセイインコを飼い続けていた。
私たち子供がそれぞれ独立して家を出てから、私はしばらく動物を飼っていなかったが、妹は「やっぱりセキセイインコが家にいないと寂しい」と言って、真っ先にセキセイインコを飼い始めた。
以来、妹宅ではずっとセキセイインコを飼っていて、今は父のペットだったオカメインコも引き取っているので、鳥かごを二つ置いて4羽の小鳥たちを育てている。
そして、そんな妹の子供たちも小鳥が大好きだ。
また妹の家族の中で唯一、小鳥を飼ったことがなく「自分は猫派」と言っていた妹の旦那さんも、今ではすっかり妹の影響を受けて、鳥を肩に乗せて嬉しそうにしている。
そんなわけで妹一家はペットのインコたちをとても可愛がって育てているのだが、昨日、妹から電話をもらった。
妹は「まるちゃんが死んじゃったの」と言った。
まるちゃんとは丸々と太ったメスのセキセイインコで、お尻がぽこんと飛び出すくらい、いつも卵を産んでいる鳥だった。
セキセイインコの寿命は14歳くらいなので、それにはまだまだ早い5歳での旅立ちだった。
「卵を産みすぎて、身体が弱ったのかもしれない」と妹が言っていた。
「ところで、まるちゃんが死んだ日に不思議なことがあったの」
そう言って妹が教えてくれた話とは・・・
まるちゃんがカゴの下に落ちて死んでいるのを見つけたのは、朝だったそうだ。
妹も子供たちも涙して、家族みんなでまるちゃんにお別れを言って近くの野原に埋めたそうだ。
その日の夜、午後7時になった時のことだった。
何気なく鳥かごの方をみると、まるちゃんがいた鳥かごの中のブランコが突然揺れ始めたのだという。
それはまるで、まるちゃんがブランコに乗って揺らしているかのように、誰も乗っていないブランコはどんどん大きく揺れ始めたのだそうだ。
そして、誰も乗っていないブランコはしばらく揺れ続けたあとに静かに止まったのだそうだ。
「実はまるちゃんって、うちの家族には{7時のオンナ}って呼ばれていたのよ。
時計が分かっているかのように、ちょうど午後7時になるとまるちゃんは必ずブランコに乗るの。
それもブランコを自分で漕いで、どんどん大きく揺らすのが好きだったの」
妹達はどこかから風が入ってきているのかと周囲を見回したが、そのようなことはなく、その証拠に同じ場所に置いてあるもうひとつのカゴのブランコは全く揺れていなかったそうだ。
「不思議なこともあるものだと思ったら、急に鳥肌が立っちゃって・・・」と妹は言った。
午後7時にブランコが揺れたのは、まるちゃんが死んだ日だけだったそうで、それからはブランコが揺れることは無いそうだ。
これは、あんな小さな鳥にも魂はあるということが証明されるような出来事だと思う。
きっと、まるちゃんは午後7時にブランコに乗ることがよほど楽しかったのだろう。
だから最期に、楽しかったブランコに乗ってから旅立って逝ったのだと思う。
「一寸の虫にも五分の魂」ということわざがあるが、この世に生を受けたものには、たとえ虫であっても魂があるということなのだろうか。
そんなことを考えると、動物の虐待などはもってのほか、絶対にやってはいけないし、虫であっても人間に害を与えるということ以外なら、なるべく無用な殺生はすべきではないのだと思う。

うちのP太郎。
今日も大好きなティッシュの箱で遊んでいる。
縁があってうちへ来たのだから、生まれて来てよかったとP太郎に思ってもらえるように育てたいとはいつも思っている。