ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

自分が投げたもの

2018-07-27 15:09:47 | 日記
毎月一度、お姑さんのケアマネージャーさんが家に来てくれる。

お姑さんが介護保険を利用するようになってから、今のケアマネージャーさんは三人目なのだが、一番長くお世話になっていて、お姑さんも優しいケアマネージャーさんのことをとても気に入っている。

そして、大体いつも一時間程度、お姑さんと会話をして行かれるのだが、私は最初だけ同席してお茶を出した後に、連絡したいことなどを少しお話してから席を外す。

そこでお姑さんはたっぷりとケアマネージャーさんにお話を聞いてもらうのだが、十八番の昔話をしたり、時には家族の愚痴を聞いてもらっているらしい。

後でケアマネージャーさんから家族に話した方がいいと思ったことは教えて頂いているのだが、今回はたまたま暑くて部屋のドアを全開にしていたものだから、お姑さんの大きな話し声が丸聞こえになってしまった。

お姑さん「この前、息子に叱られちゃって」
ケアマネさん「あら、どうして?」
お姑さん「何だか分からないけど、きっと虫の居所でも悪かったんでしょ」

この会話を聞いて、そういえば先日、夫がお姑さんに注意をしていたことを思い出した。

お姑さんは肌が弱くて、とくに植物を触ると肌が真っ赤にただれる(と、先月皮膚科で言われた)

しかし、暇があれば庭に出て花を触ったり雑草を抜いたりするので、夫はお姑さんに植物を触ってはいけないと注意し続けていたのだが、その日は何度注意しても雑草を抜くことを止めなかったので、ついに夫が怒って説教をしたのだった。

でも、お姑さんには怒られたということしか残っていない。
なぜ、怒られたのかということが分かっていなかった。

これは注意の仕方を考えないとダメかもしれないと思っていたら、今度は、急に声をひそめたお姑さんが「お母さんがね・・・」と話し始めたのが聞こえてきた。

「えっ、わたし?」と思って聞いていると「お母さんが私の物を勝手に持って行くの。この前はパンツが無くなっていて、きっとお母さんが持って行ったんだわ」と言っているではないの。

それを聞いて、思わず吹き出しそうになった。

「おばあちゃんのパンツは、いくらなんでも持って行かないでしょう。あげると言われても断りますし・・・」と心中で思いながら、もう腹が立つより可笑しさの方が先になった。

お姑さんは意地悪な女子になって(笑)さらに話を続ける。

「私のいない間に部屋に入って、なんでも盗って行くの。何でもだよ(←ここは強調する)よく物が無くなっていてね。お母さんだよ。お母さんが盗って行くんだ」

それを聞いたケアマネージャーさんは、決してお姑さんが自分でどこかへ仕舞ったのではないかなどという事は言わず、「パンツは、今はどこでも安く売ってますしね・・・」と言葉を濁しておっしゃった。

つまりケアマネージャーさんは「パンツは安く買えるから、盗むことはしないんじゃないか」と、私をかばって言ってくれたわけだが、私が盗んでいくと思い込んでいるお姑さんには、そんな言葉は聞こえないようだった。

今度はしおらしく「でも、いいの・・・私もお姑さんと一緒に暮らして苦労したからね。盗まれたことは黙っていようと思う」と言った。

黙っているわけはない。現にケアマネージャーさんに喋っている。
きっと色々な所で喋っているのだろう。

盗んだのではないかと疑いをかけられ始めた頃は、かなり腹立たしかったけど、今は哀れというのか、可哀そうというのか、悲しいというのか、とにかくそのような気持ちになる。

いい修行をさせて頂いています・・・

投げた想いは必ず自分に返って来る。

良い想いを投げれば良いものが、悪い想いを投げれば悪いものが。

それは、今ひしひしと感じている。本当に怖いくらいに必ず返って来る。

私自身も注意しようと思う。







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