仕事が忙しく夕飯を家であまり食べられない次女のために、休日に次女の大好きなグラタンを作った。
グラタンを作るのは久しぶりで、しばらく使っていなかったグラタン皿を戸棚の奥から出した。
久しぶりに出したグラタン皿は、前から思っていたが、やっぱりいい柄だなぁと思う。
そして、このグラタン皿を見る度に、これをくれた女性のことを思い出す。
彼女は夫の中高生の頃の同級生で、私たちが結婚する時にお祝いにグラタン皿を贈ってくれた。
結婚したばかりでグラタン皿など持っておらず、もらった時にはとても嬉しかった思い出がある。
夫の友だちなのに、これがきっかけで彼女と電話で話したり、自宅に招いてご飯を食べたりするようになったのだが、それを友人に話したら「えー、旦那の昔の女友だちから贈り物もらったり会ったりするって嫌じゃないの!?」と驚かれた。
でも、夫が彼女は大勢で遊んでいた友だちの一人だと言っていたので、その通りなのだろうと思っていた。
これがつきあっていたというなら話は別だが、友だちなら別に嫌じゃなかった。
それどころか、なんとなく気が合ったので夫をはぶいて女二人おしゃべりに花が咲かせたこともあった。
彼女とは住んでいる場所が遠く離れていることもあって、もうずいぶん長く会っていない。
夫とは今も年賀状のやり取りくらいはしているようだが、お元気でいるだろうかと思う。
ところで、このグラタン皿もそうだが、ウチの食器は頂き物が多い。
結婚する時に色々な方が食器をお祝いにくれたので、今もありがたく使っている。(なんと30年以上も、、、)
「好みがあるから、私は結婚のお祝いに食器は贈らないことにしているの」と、お料理上手で料理の盛り付けもセンスがある知人が言うのを聞いて「なるほど、それもそうか」と思った事がある。
ただ知人と違って、あまり食器にこだわりがなく百均の食器なども使っている私としては、頂いた食器は十分活用させて頂いている。
最近、グラタン皿の友だち以外にも、頂き物の食器を使う度に食器を贈ってくれた方の事を思い出すようになった。
ほとんどの方とは、もう疎遠になって滅多に会うこともないが、懐かしく、お元気でいるだろうかと食器を見ながら思う。
食器を手に、贈ってくれた方の事をしみじみ思い出していることが多くなったのは、コロナで人と会うことが減ったせいなのか、はたまた歳のせいなのか、、、