どんな仕事でも初めての時はドキドキと緊張する。
昨年まで続けていた介護ヘルパーは高齢者と接する仕事だったが、今度はぐ~んと若返って小学生と接する仕事をすることにした。
塾を経営する知り合いに頼まれて、一旦はお断りしたのだが、人手が足りないからどうしても・・・とのことで週に1~2回手伝いに行くことになった。
仕事の内容は、生徒がやった問題の採点をして、どうしても分からない問題があれば、ちょっとしたヒントを与えるくらいのことをする。
しかし生徒たちにきちんと教えるのは、しっかりとした先生たちなので、私はあくまでも採点中心ということで、それほど大変ではないだろうと思っていた。
小学生が学校を終えた午後3時、続々と生徒たちがやってきた。
まだまだ幼さがある小学生たちの可愛いことと言ったらない。
今まで高齢者ばかり見ていたから、エネルギーが一杯の子どもたちがまぶしいくらいだ。
知り合いの先生が子供たちに向かって、私を紹介してくれた。
「みなさーん、今日から来てくれたミーロ先生です」
それを聞いた私は心の中で「え~~~っ!!今、もしかして先生って言った?やだぁ~!恥ずかしい~」と叫んでしまった。
口には出さないが、なんだかお尻がこそばゆくなるような気恥しさと、そして嬉しさとで、私はきっと赤面していたと思う。
「先生」なんて、これまでの私の人生の中で呼ばれたことなどなかったから、居心地の悪さと恥ずかしさが大きかった。
そこでちゃんと先生らしく挨拶をしなければと、背筋を伸ばして「よろしくお願いします」ときっぱりとした声で言うと、そんなことはどうでもいい子どもたちは軽く会釈をしたかと思うと、すぐに自分の勉強を始めた。
黙々と、淡々と、ひたすら問題を解いていく子供たち。
私の前で問題を解いている女の子はまだ3年生だって。
すごいなぁ、親はもう塾に入れるんだ。
とは言え、北海道ではまだまだ少数派なのだろうけど、塾が終わるまで車の中で待っている親もいて、ずいぶんと教育に力を入れているのだなぁと思う。
せっかく親は高いお金を払って塾に入れているのだから、私もできる限りのことをさせてもらわなければ・・・と気が引き締まる思いがした。
さてさて、仕事を始める前は採点くらいならそれほど大変ではないだろうと思っていたのだったが、それは大きな間違いだった。
とにかく息つく間もないほど忙しい。
子どもたちがやり終えた問題を採点し、持ってきた宿題も採点するのだが、間違った箇所はやり直しをさせるべく新たに解答を書く欄を作ってあげる。
正しい答えがわかるまで何度でもやり直しをさせるのだが、例えば分数の計算で約分をしていないとか、英語では大文字で書くべきところを小文字で書いているとか、いいところまで行ってるけど惜しいという子がいて、それも何度もやり直しをさせるのだが、果たしてこの間違いに気づくだろうかなど余計な心配をしてしまう。
あまりに何度もやり直しをさせると、嫌気がささないかな~と心配になってしまう。(私なら嫌になるので)
本当は自分で気が付くまで考えさせるらしいのだが、ついつい小声で(なぜか小声になる)教えてしまった。ここは後で先生に確認しようと思っている。
それにしても悩むのが国語の採点だった。
自分の考えを書かせる問題は、解答集の模範解答と違うなんてのはザラなので、果たしてこれが正解なのかということを自分も問題を読んで考えなければいけない。
小学生の問題とは言え、これがなかなか難しい。
久しく使っていなかった脳みそをフル回転させて考える。何度も何度も読み返して考える。
あ~、つくづくさび付いた脳みそに差す油が欲しいと思った。
あっという間に終了時間となったのだが、これほど集中したのは何年ぶりかというくらい、周りの声も聞こえないくらいに集中した時間だった。
終わってみたら老眼の目はショボショボで疲れたけれど、気分はなぜかとても元気になったような気がした。
やっぱり子どもたちと接すると、元気をもらえるのかもしれない。
なんだかもう次に仕事へ行くのが楽しみになっている。
昨年まで続けていた介護ヘルパーは高齢者と接する仕事だったが、今度はぐ~んと若返って小学生と接する仕事をすることにした。
塾を経営する知り合いに頼まれて、一旦はお断りしたのだが、人手が足りないからどうしても・・・とのことで週に1~2回手伝いに行くことになった。
仕事の内容は、生徒がやった問題の採点をして、どうしても分からない問題があれば、ちょっとしたヒントを与えるくらいのことをする。
しかし生徒たちにきちんと教えるのは、しっかりとした先生たちなので、私はあくまでも採点中心ということで、それほど大変ではないだろうと思っていた。
小学生が学校を終えた午後3時、続々と生徒たちがやってきた。
まだまだ幼さがある小学生たちの可愛いことと言ったらない。
今まで高齢者ばかり見ていたから、エネルギーが一杯の子どもたちがまぶしいくらいだ。
知り合いの先生が子供たちに向かって、私を紹介してくれた。
「みなさーん、今日から来てくれたミーロ先生です」
それを聞いた私は心の中で「え~~~っ!!今、もしかして先生って言った?やだぁ~!恥ずかしい~」と叫んでしまった。
口には出さないが、なんだかお尻がこそばゆくなるような気恥しさと、そして嬉しさとで、私はきっと赤面していたと思う。
「先生」なんて、これまでの私の人生の中で呼ばれたことなどなかったから、居心地の悪さと恥ずかしさが大きかった。
そこでちゃんと先生らしく挨拶をしなければと、背筋を伸ばして「よろしくお願いします」ときっぱりとした声で言うと、そんなことはどうでもいい子どもたちは軽く会釈をしたかと思うと、すぐに自分の勉強を始めた。
黙々と、淡々と、ひたすら問題を解いていく子供たち。
私の前で問題を解いている女の子はまだ3年生だって。
すごいなぁ、親はもう塾に入れるんだ。
とは言え、北海道ではまだまだ少数派なのだろうけど、塾が終わるまで車の中で待っている親もいて、ずいぶんと教育に力を入れているのだなぁと思う。
せっかく親は高いお金を払って塾に入れているのだから、私もできる限りのことをさせてもらわなければ・・・と気が引き締まる思いがした。
さてさて、仕事を始める前は採点くらいならそれほど大変ではないだろうと思っていたのだったが、それは大きな間違いだった。
とにかく息つく間もないほど忙しい。
子どもたちがやり終えた問題を採点し、持ってきた宿題も採点するのだが、間違った箇所はやり直しをさせるべく新たに解答を書く欄を作ってあげる。
正しい答えがわかるまで何度でもやり直しをさせるのだが、例えば分数の計算で約分をしていないとか、英語では大文字で書くべきところを小文字で書いているとか、いいところまで行ってるけど惜しいという子がいて、それも何度もやり直しをさせるのだが、果たしてこの間違いに気づくだろうかなど余計な心配をしてしまう。
あまりに何度もやり直しをさせると、嫌気がささないかな~と心配になってしまう。(私なら嫌になるので)
本当は自分で気が付くまで考えさせるらしいのだが、ついつい小声で(なぜか小声になる)教えてしまった。ここは後で先生に確認しようと思っている。
それにしても悩むのが国語の採点だった。
自分の考えを書かせる問題は、解答集の模範解答と違うなんてのはザラなので、果たしてこれが正解なのかということを自分も問題を読んで考えなければいけない。
小学生の問題とは言え、これがなかなか難しい。
久しく使っていなかった脳みそをフル回転させて考える。何度も何度も読み返して考える。
あ~、つくづくさび付いた脳みそに差す油が欲しいと思った。
あっという間に終了時間となったのだが、これほど集中したのは何年ぶりかというくらい、周りの声も聞こえないくらいに集中した時間だった。
終わってみたら老眼の目はショボショボで疲れたけれど、気分はなぜかとても元気になったような気がした。
やっぱり子どもたちと接すると、元気をもらえるのかもしれない。
なんだかもう次に仕事へ行くのが楽しみになっている。