映画「おくりびと」を観た。おくりびとと言うのは、納棺師のこと。
2008年に話題になった映画だが観るのは初めてで、いつか観たいと思いながら12年も経ってしまった。
12年の間に義父、義兄、実父、そして義母と親しい人たちを見送ったが、葬儀に立ち会う中で遺体を御棺に納めてくれる納棺師さんの美しい所作に目を見張ることが幾度もあった。
それは亡くなった人に対する優しさと敬意が表れていた。
茶道や華道といった道のつく芸ごとに近いのではないかと思いながら見ていたことを思い出す。
ところで映画では、仕事が無くなり仕方なく納棺師という仕事についた主人公が、仕事への偏見によって周囲の理解が得られず、悩みながらも幾多の死と向き合いながら納棺師として成長していく姿が描かれている。
死という重たいテーマだが、クスッと笑わせてくれる場面もありでとてもよい映画だった。
実はこの映画を観た時と今の気持ちに格差があって、この後のブログ記事の続きが書けなくなってしまった。
映画を観終えたのは21日で、この時は「死」について書こうと思っていて頭の中に文の構想もあったはずなのに、時間が経つにつれて死に関することが書けなくなってしまった。
なんとか絞り出そうとするのだけど、どうしても書くことができず、頭の中にあった構想もどこへ行ったのやら行方不明になってしまった。
では今の気持ちは何なのかと思ったら、それは「生」だった。
生きて、生きて、生きる。
変異したコロナが流行りそうな嫌な予感のする世の中だけど、仕事を無くした人もたくさんいるけど、生きて生きてと心の奥底から湧き上がる。
まるで曇り空に太陽の日差しが差し込むような感じがする。
ああ、やっと書き終えた。。。生みの苦しみと言うのは大袈裟だけど、こんなこともあるのだなと思いながら、ほっとしている。
そうそう、映画「おくりびと」は時間が経ってもおもしろかったというのは変わっていません、、、