新居に引っ越しをした長男夫婦の家へ初めて行ってきた。
お嫁さんが気をつかうと可哀想なので、食事時間は外し、みんなで食べるお菓子を買って「用意してくれるのは、お茶だけでいいから」と、何度も言っておいた。
実際、彼女はウチへ来ると、とても気を使っていると思う。
きっと帰ったらへとへとになっているんじゃないかと思う。
そんなお嫁さんの気持ちはよくわかる。
私もそうだった。
年に何度かの帰省の後は疲れ果てていたし、たまに義父母が泊まりがけで遊びに来る時など、食事は何を作ろうとか考えて、もう来る前から疲れていた。
今思えば、無意識ではあっても自分をよく見せたいから、実力以上の事をしようとして無理をしていた。
しかし義父母との同居を経て色々なことを経験した今なら、無理はせずにあの頃よりもっとうまくできたかもしれないと思う。
ただ、あれはあれで自分にとって必要だった、、、とまでは言い切れなくても、決してマイナスの経験ではなかったと思っている。
内面の葛藤やら怒りやら悲しみやら、ネガティブな感情を抱いたあの頃の自分を、今は温かい目で見てあげられる自分がいる。
また義父母は義父母で、私に気を使っていたんだということも、今同じ姑という立場になってわかるようになった。
悩んだり怒ったりしている時は、自分のことしか考えていないもので、自分が被害者だと思っていることが多いが、相手の立場になってみると、また別の視点が見えてくる。
私の場合は嫁から姑に立場が変わったことで、見える景色が変わった。
今はお嫁さんに出来るだけ気を遣わせずにいたいと思っているが、これも、もしかしたらお嫁さんに良く思われたいということかもしれない。
とはいえ、一番の願いは、長男夫婦がいつまでも仲睦まじく、そして幸せになってほしいと言うことだけ。
つかず離れず、無理をせず、見守って行けたらと思う。