高齢者と呼ばれるのは何歳からなのだろうか?
調べてみたら国連の世界保健機関(WHO)の定義では、65歳以上の人のことを高齢者としているそうだ。
これは今から半世紀以上も前の1965年に、WHOが65歳以上の人口が全人口の7%を超えると「高齢化社会と呼ぶ」と発表した事が始まりだったという。
これには医学的、生物学的根拠はない。
当時の欧米諸国の平均寿命が、男性66歳前後、女性72歳前後で、日本は男性が63歳前後、女性が67歳前後だったことから、このようになったらしい。
そういえば、その頃に亡くなった祖父が75歳で、今なら亡くなるにはまだ早い年齢だが、当時はもう十分生きたという感じで老衰だった。
また祖母にいたっては82歳と当時の長寿でこの世を去ったが、晩年の姿は、現代の90歳代かと思われほどやはり老けていた。
それもそのはずで、日本老年学会と日本老年医学会が高齢者の心身の様々な老化現象のデータを調べたところ、現在の高齢者は体力や若々しさが1965年当時と大きく異なり若返っていることが分かったそうだ。
これはデータを聞かなくても、周りを見ればずいぶんと若返っていることはわかるのだが。
つまり今の75歳が当時の65歳とお相撲しても負けないということだと聞いても納得できた。
それにしても、なぜ高齢者が何歳からなのか気になったかというと、戸別に配られた市民広報誌を読んだことからだった。
それによると市内にある公共の老人センターを利用できるのが60歳以上となっていた。
ということは、私も利用できる資格があるということだ。
老人センターでは格安でお風呂を利用できたり、様々な習い事などもやっているそうだ。
面白そうだ。一瞬、行ってみようかなと思ったが、夫に「行ったら職員さんと間違われるだろう」と、思わずニターッとするような嬉しいことを言われて思いとどまった。
そういえば同級生の友人らの顔を思い浮かべても、老人センターを利用するようには見えないくらい若い。
やっぱり行くのはまだ先にしよう、、、
とはいえ、身体は年齢とともに徐々に衰えてきたと実感している。
衰えたと思うことはいろいろあるが、一番困ったのはトイレが近くなったこと。
これは昼間より夜の方が感じる。
昔は夜間にトイレに起きても一回くらいで、あとは朝までぐっすりだったが、今は普通で二回、多い時は三回から四回も起きる。
たま〜に温泉でよく温まった日は、朝まで一度も起きなかったという日が年に二回くらいあるが、基本的には毎晩トイレに起きている。
それで何が困ったかというと、トイレに行くと寝つくのに時間がかかることで、寝不足になることがある。
ところで、長男の結婚式でお嫁さんのお母さんに会った時、「キャンプへは行かれていますか?」と聞かれた。
そういえば昨年の顔合わせの食事会で、キャンプへ行った事を話したのだった。
「今年は行きませんでした。夜なんどもトイレに起きるので、、、キャンプ場のトイレって遠いでしょう?寒い中、トイレまで歩くとすっかり目が覚めて、そのあと眠れなくなるんです」
そう言ったら、お嫁さんのお母さんが、よーくわかりますとでも言うかのように、何度もうなずきながらおっしゃった。
「夜のトイレ、わかります。そう、眠れなくなりますよね」
お嫁さんのお母さんはまだ50代後半、、、私だけではなかったとちょっと安心した。