バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

2019年08月29日 | お仕事

単刀直入なケイエスと、ジャパニーズビジネスマンみたいなブラッドの仕事に対する意見の食い違いで、
今日はなんだか嫌な気持ちのまま、私は会社を後にした。


私は人生のほぼ半分をすでにアメリカで過ごしているが、
社会人としてなら、アメリカでの生活のが圧倒的に長いので
日本人の、日本企業での働き方や、「社会人はこうであるべき」という風習に対する理解に苦しむことがある。


だからと言って、日本人のビジネスの仕方を憐れむとか、軽蔑するということではなく、
むしろ、すごく大変だけれどもという枕詞を置いて、
世界にも誇ることができるシステムだと思っている。


私が渡米してきた1996年。


私は絶対にアメリカで仕事がしたかったが、果たして実現するんだろうかと不安を募らせていたころ。
とある車のディーラーにいた時にたまたまこの話題になって、担当の人と話していたら、

「どの企業でも、日本人ならそりゃ採用したがるだろうよ。真面目に一生懸命働くし、腰が低いし。」

と言われ、ああ、そうなのか、なんだか嬉しいな、などあの頃は思っていたが、
実際私は日本の企業で働くことが窮屈すぎて、肌に合わなくて、まともに働いた経験が3年ほどしかない。


ブラッドの働き方、仕事に対する考え方を見ていると、この人すごく日本に馴染むし、出世コースまっしぐらだなって思う。
日本式商いのすゝめていう本でも出せばいいのに。


そんな彼は、私の単刀直入なところが気に入らないらしい。
意見の内容も、言い方も、誰に対して発言しているのか気を使わないところも。



今日はとても良い一日を過ごしていたのに、なんだか水を差された感じ。
まあ私も悪いんだが。


会社を出て、すごく悶々とした気持ちで車に向かっていると、
途中の通り道にある木の枝で、蝉が大きく鳴き始めた。


ふとその木の枝に目をやると、その鳴き声とは想像もつかないほどの小さい蝉がいて、
私は足を止めてその蝉をずっと見ていた。


あの蝉は、あと何日こうやって地上で鳴き続けることができるんだろう。



(Photo by Google)


夏を、懸命に生きてるその蝉を見ていたら、泣きそうになった。
情緒不安なんかな。
マーフィーの法則のせいだわ。


そんな私の傍を通る男性が面白そうに、「何?何?新種の蝉なの?」って言ってきて、
「いや、別に。何も」と、鳴ってもない携帯を耳に当ててその場を逃げるように去った私。


怪しすぎる。





お金貰って仕事するって、本当に大変。







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