バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

僕の中のモンスター

2019年08月21日 | お仕事

うちの職場は、みんな仲が良くて楽しくて、和気あいあいとしているのは良いが、
それは職場の空気が和んでる時の話。


只今来年度のビジネスプランを作成中で、うちの職場は一年の中で最も忙しい時期。
4月ごろ始まって、今まさにピークであり、これが10月ごろまで続く。


みんな其々が参加する会議の準備でピリピリしていて、
職場が実に静か。
余計に他の部署の社員の馬鹿笑いが際立ってムカつく。


私も立派な中年なので、こう言うと言葉に語弊があるのかも知れないが、
年をとってくると、笑い方が極端に下品になってゆく女性たちがいる。
あれ、何なんだろう。
笑い方一つで、その人が魅力的かどうかが決定づけられるような一幕だ。
私も気を付けなければ。


というように、どんなに忙しくとも私がふと集中力を欠かすとすぐに思考が他のことに飛んでしまう。


私の思考の枝分かれなんてたかが知れてるわけだけど、
余計なことを考え始めると、そこからどんどん枝分かれし、その余計な思考から帰還できないどころか
思考のモンスターまで作ってしまって苦しむ人がいる。


隣のフィルだ。


彼は頭が良い。
今彼がいる職場、職業は彼にとっては天職なのではないかというぐらい、彼の性格にぴったり合っていると思う。
こういうことがあるから、世の中には適正テストなるものが存在するのだろう。


頭の良い人の頭の回路って、私のような思考が浅い者にとってはまさに迷路だ。


例えば、太陽から地球の間にある惑星は何個でしょうか。そしてその惑星の名前は?
と質問したとする。
すると彼は最初に正解の答えを教えてくれた後に、「地球の後に続く惑星の話もしておこうね」と、
延々と質問された以外のことに対しても親切に教えてくれるような人。
親切なのは良いことだが、肝心なこと以外にも労力を費やしてしまうのだった。


先週のある日、こんな感じで彼はある一つのレポートにほぼ一日中を費やし、エッセイみたいな分析解析結果をブラッドに提出した。
作成中も彼は意気揚々と説明してくれ、自分の理論がどれだけディープアナリシス(深く追及された分析結果)なのか私に力説する。
しかしブラッドから戻って来た言葉は、

That is not what I want.(それは僕が必要としているものじゃない。)


彼の落ち込み様はすごかった。
まあそうなるだろうね。


本人曰く、「僕はいろいろと考えすぎて、きっと考えなくてもいいことまで考えてしまって、
それでいつのまにかそこからモンスターまで作り出してしまって、そのモンスターに押し潰されそうになって苦しくなるんだ。」


ほほ~ぅ。分かってるじゃん。
と思ったが、それは言えなかった。
だって本当に悩んでるっぽかったから。


「私は真逆で、シンプルに考えすぎて、いつもブラッドにいろいろと角度を変えて数字を読めって文句言われるよ。」と言ったら
考えすぎる僕にも、考えなさすぎるケイエスにも、ブラッドの頭の中が読めないね。難しいな。
とフィルは言い、また一人であれこれ考え始めていたのだろう、急に静かになった。


私は私で思ったよ。

考えなさすぎるケイエスにもてどういうことだよ。
私はシンプルに考えてるだけだよ、考えてないわけじゃないんだよ、ディスってんの?え!?





言ってやろうと思って彼の方向を見たら、彼はまた自分の世界にどっぷり浸かり始めていたので言うの止めた。


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一日一回、雷雨&豪雨ショー。





日中こんなに晴れた夏の日でも、











ゾクゾクしちゃうような雲の大変化。
空は生き物。


雲の大きさに圧倒されそう。





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