「庭の牡丹を、どうぞ!」
まぁ、朝からなんてうれしい来客を迎えることでしょう!
お仏壇の前は、昨日から花盛りだ。
牡丹花は 咲き定まりて静かなり 花の占めたる 位置のたしかさ(木下利玄)
高校時代の「現代国語」で習ったこの歌の真の意味を、今なら分かる。
しんと静まった床の間の黒檀の花台に、凛として揺るがない強さと意志を以って、牡丹はほんとうに静まっている。
静かなのだ。
花の饒舌は、フリージァや小さな胡蝶蘭にこそ窺えて、我が家のお仏壇前は賑々しい。
そんな様には目もくれない孤高の華やかさに酔うている。 . . . 本文を読む
老女の闘病日記・日に新た日に日に新たなり
人はなぜ、病むのか?人はなぜ生きるのか?なぜ、死ぬのか?