「どうせいつか死ぬ。オレの人生を、オレがどう使おうと勝手だ」。そう豪語する人がいる。確かに、人は必ず死を迎えるし、その人の人生はその人しか生きられない。他人が代わることは出来ない。自分自身もやり直すことは出来ない。
だからこそ、どう生きるかが人は常に問われる。「オレが人生をどう使うかは、正直、その人の人生だから、他人がどうこう言えることでは無い」。けれど、自分勝手に生きるのは勝手だが、他人までも巻き込むのは外道のすることだ。
「誰でも良かった。ムシャクシャしたから殺したとか、傷つけたとか」、余りにも身勝手すぎる人がいる。日大アメフト部で大麻保持とか、覚せい剤の使用とかを、保護者からの通報を受けて大学が調査し、昨日は警察がアメフト部の寮を家宅捜査した。
日大の学長と林真理子理事長が記者会見するというが、未だに行われていない。誰もが自分の不手際を、追及されるのは嫌なものだ。ビッグモーターの新旧社長の記者会見は、全くの責任回避のためだった。何一つも真実に迫るものはなかった。
責任は他者にあり、自分は何も知らなかった。問題を起こした組織の責任者はどこも皆、そう言う。日本の伝統的な思考なのかとさえ思えてしまう。第2次世界大戦の後、この戦争の原因と責任について、世界の多くの人が考え、戦争の無い世界の構築に向かった。
そう、信じて来たが、夢まぼろしだったのだろうか。「オレがどう生きようが、オレが何をしようが、勝手だ」の世界。逆に今は、みんなが仲良く生きていくためにはどうしたら良いか、みんなを巻き込んで考えていく時だろう。
アニメ『君たちはどう生きるか』は、地球に最後の日が来ることを予言していた。どうしても避けられない、宇宙からの星の衝突なら仕方ないが、それでも最後まで、みんなで生き残る道を模索してもらいたい。