友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

「法の正義」が見えなくなってしまう

2024年07月31日 17時11分07秒 | Weblog

 今日で7月が終わる。この暑さは猛暑と言っていいだろう。今朝、陽射しは強いが風も強く吹いているので、「エアコンは要らないわね」と言っていたカミさんも、部屋の気温計が33度を指しているのを見て、「やっぱり点けようか」と言い出す。

 「エアコンを点けて、涼しい環境を確保してください」とテレビは呼び掛けるけれど、全国の津々浦々、どこの家にもエアコンはあるのだろうか。8月から値上げされる物品が多くあるようだが、収入が増えないから人々は耐えるしかない。

 参議院議員の広瀬めぐみさんが、公設秘書の給与をだまし取った疑いで、議員会館の事務所や自宅の家宅捜索を受けた。実は30年程前、首長選挙で落選し、無職になった私を無党派で当選した、ラジオのパーソナリティだった議員が「公設秘書にならないか」と拾ってくれた。

 名古屋の事務所と東京を往復し、議会で質問に立つ時は質問文を作り、どう攻めるかを考えたりした。ある時、議員が「あなたの給与から、事務所に寄付してくれない」と言って来た。私の給与は参議院事務局から直接、私の口座に振り込まれて来る。そのうちの何割かを議員の事務所に入れろと言うのだった。

 理由を尋ねると、「自民党はどこもそうしている」と言う。自民党は国会議員の秘書を務め、次は地域の議員になり、県会議員の次は国会議員というシステムが出来上がっている。秘書はその一歩に過ぎないから、給与から差し引かれても文句は出ないのだろう。

 断ると秘書を辞めさせられた。「万博反対」とか「自衛隊は要らない」とか、ラジオで言っていたのは何だったのか、ただの受け狙いだったのか、ガッカリしてしまった。自民党政治に終止符を打つなどは、空文句でしかなかった。

 広瀬議員は第1公設秘書の妻を第2秘書として届け、その妻の分をだまし取っていたようだ。広瀬議員は弁護士でもあるのに、金が易々と手に入るとなると、「法の正義」が見えなくなってしまうようだ。

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図書館は子どもたちでいっぱいか?

2024年07月30日 17時56分53秒 | Weblog

 朝早く起きたカミさんは、エアコンをOFFにして窓を開け、「涼しい風が吹いているわよ」と言う。午前10時、室温は31度近くになり、湿度は58%と蒸し暑い。「もうそろそろ、エアコンを入れてもいいんじゃない」と提案すると、「そうね」と同意してくれた。

 冷房が入っていなかったせいか、私の朝の行事になっている「水洟」にはならなかった。それにしても暑い、なんだかやる気がしない。かと言って、テレビを観ることもないので、後期高齢者健診が8月1日に向けて、問診票に書き込んでおかなくてはと手にする。

 毎年同じことを訊かれているのに、昨年はどう書いたのだろうと思い出そうとするが出てこない。後期高齢者を病気から救いたいという国の方針はありがたいが、こんなに後期高齢者にばかり気を遣い金を遣っていいのかと思ってしまう。

 後期高齢者ともなれば、身体のどこかに不具合があるだろう。それが不安だと思う人だけ、健診を受けるようにすればいい。私のように毎月、かかりつけの病院に通っているのに、毎年の健診は不要な気がする。もちろん、受けなくても構わないのだが、受信票が送られてくるとカミさんは、「無料なのだから」と手続きをしてしまう。

 午後2時30分、外に出ると、暑さは厳しいが風が吹いている。この時間なら、誰にも逢うことは無いだろうとゴミ袋を持って降りる。上の階は風が涼しかったが、降りると空気が違う。人の気配はしない、朝、鳴いていたセミの声も聞こえない。駐車場の車やコンクリートの建物から熱が発射され、空気が熱い。

 夏休みなのに子どもたちの声がしない。子どもたちはどこへ行ったのだろう。オリンピックのスケートボード競技は、中高生くらいの年齢の子が大活躍している。私のマンションの通路でも、子どもたちがスケートボードを乗り回していたが、追い出されて今はいない。

 図書館は子どもたちでいっぱいか、今度確かめて来よう。

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合わないふたりが仲良く暮らす

2024年07月29日 17時16分10秒 | Weblog

 寝ていると、胸の辺りにびっしょり汗をかいていて、途中でパジャマを着替えてまた眠る。エアコンは止めずにズーと稼働している。今朝、起きた時から水洟が止まらない。顔を洗ってスッキリすれば、水洟も止まっていたのに、ポタポタと落ちて来る。

 気温や湿度の変化に、身体が追いつこうとして水洟が落ちるのかも知れないが、歳を取るとこんなにも不都合なことが起きるのかとガッカリする。オリンピックで日本勢は大活躍のようだが、当然なことだが若い人が多くなった。

 人類も個人も、地域も家族も、新陳代謝を繰り返して、それぞれに世代交代して今日に至っている。分かっていても、自分のことになると寂しくなってしまう。カミさんの友だちに、「身体のどこも悪いところが無いのが心配」と言う人がいるそうだ。「そう言う人の方が心配だねえー」と私。

 オリンピックを観ていると、勝者の涙も敗者の涙も、とても感動的だ。思わずこちらも涙してしまっている。威圧的で、部下からパワハラで訴えられているどこかの知事や市長は、オリンピックのこうした場面を観ていないのだろうか。

 熱中症が心配されているのに、昨日の午後も学校のグランドで、少年野球チームが練習をしていた。コーチから「暑さなんかに負けるな」と檄が飛んでいたが、練習すれば暑さに負けない身体になるのだろうかと疑問だった。

 ナマケモノでコツコツと努力することが苦手な私は、だから成功しなかった。パリ・オリンピックの演出のデザインを担当していたら、フランス革命を象徴するからと、アントワネット妃の死の叫びに加担していたかも知れない。

 部屋の中の小さなゴミでも拾わないと気が済まない私、テレビを観ながら大声で「ガンバレ」と叫ぶカミさん、合わないふたりが今日も仲良く暮らす。

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結果を受け止めて前を向けばいい

2024年07月28日 17時12分43秒 | Weblog

 まだ眠っている時間から、カミさんはテレビを食い入るように見ている。雨の中、パリ・オリンピックが始まった。セーヌ川を選手団が船に乗ってやって来る。両岸に設けられた観客席に向かって、選手が手を振り、観客がそれに応えている。川の中は噴水や舞台や、いろいろと工夫が凝らされている。

 選手団の入場を屋外の川で行う、これまでにない趣向に驚かされる。川に架かる橋の上では、フッションショーなのかよく分からないが、演技もされている。フランス革命で処刑されたアントワネット妃が、苦痛の叫びをあげる演出や、スカートをまくり上げるカンカン踊りなど、えっ、これは何なのというものがいくつもあった。

 雨の中なので、演技する側も大変だった。レディー・ガガのバックの踊り手は足を滑らせて転んでいたし、聖火の運び役の人も屋根の上を飛び越え、命がけだった。最後に聖火台に火が点されると、気球のように空へと上がっていく。あの気球はどうなってしまうのだろうと心配になった。

 開会式に先立って、五輪旗が掲揚された。儀仗兵らしき人が手際よく旗を結びつける。けれど、上がっていく旗を見てアレッという気になった。卒業生の浅野君がマンガにしてくれた(写真)。そう、逆さ五輪旗と思えば、それも面白い。批判するのは構わないが、彼のように笑いにした方がいい。

 スポーツはなぜ勝敗を決めなくてはならないのだろう。勝ち負けがなければ、誰も関心を持たないのだろう。勝者はいいが、敗者は気の毒だ。水泳の池江璃花子選手は、白血病から復帰して臨んだオリンピックだったが、予選落ちしてしまった。「頑張ってきたのに無駄だった‥」と泣いていたが、「あなたの頑張りは、みんな知っているよ」と伝えたい。

 勝ち負けはどうでもいいとは思わない。中3の孫娘は来年は高校受験がある、小4の孫娘は31日にピアノ発表会がある。人生にはいくつもの試練があるが、結果を受け止めて前を向けばいい。良い時もあれば、悪い時もあるのが人生。愛知県の高校野球は中京か東邦か、どちらが勝ったのだろう。「中京が勝ったわよ」とカミさんの叫ぶ声がする。

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列車の旅は楽しいが‥

2024年07月27日 17時09分49秒 | Weblog

 長野へは、自分で運転して行きたくなかったので、JRで行った。カミさんがいろいろ調べてくれたので、彼女の計画に従った。特急「しなの」の指定席は売り切れていたが、係りの女性が、「名古屋が始発ですから、並ばれれば自由席で座れますよ」と教えてくれた。

 確かにその通りで、ふたりで並んで座ることが出来た。車窓から見える景色は、なぜか懐かしい気がした。昨年9月末に、銀山温泉にへ友だちと行った時、仙台から観光バスで東北の山を見て回った。山が深いという感じは無かったが、どこも樹木で覆われていた。

 中央線を行く列車から見える山々は高く、山のすそ野が列車にまで迫っていた。日本は緑豊かな国だ。山に杉や檜を植え、平な土地は農地にして、米や野菜を育ててきた。しかし今、東北も信州も山の手入れは行き届かず、農地は荒れて雑草が生い茂っている。

 信州米の生産地の看板がある地域も、蒲の穂が目立つ田んぼが幾つもあった。山には杉や檜に交じって、枯れた樹木の列が目に付いた。秋田や山形で大雨による洪水や土砂崩れが発生しているが、やはり住んで生活している人が少なくなっているからだろう。

 人は便利で住みやすい所へ移っていく。中央線の沿線も、工場がある平地には家が建ち、街が出来ている。日本の人口は減っているというが、それでも都市はまだいい、農業や林業しかない地域は人口減少を食い止める手立てがない。

 朝、9時発の特急「しなの」はリックを背負った山歩きの人たちで混んでいた。帰りは長野発午後5時の、特急の指定席で買うことが出来た。行きは登りだったのに3時間を切り、帰りは下りなのに3時間7分だった。どうしてなんだろうと考えたが、中央線はまだ単線が多く、すれ違うためには複線のところか駅で行っていたから、上りが優先されているのだろう。

 列車の旅は楽しい。カミさんは「帰りは、車内で駅弁にビール」と決めていたが、私は食べたくも飲みたくも無かったので、「要らない」と言ったら、「どうして!」と叱られた。家でゆっくりワインを飲みたかった。今晩はマンションの夏祭り、カミさんは甲斐甲斐しく、「ビール買って来るから」と出かけて行った。

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長野の人はみんな親切で優しい

2024年07月26日 17時05分26秒 | Weblog

 長野県立美術館は素晴らしい建物だった(写真1)。善光寺の東にあり、広い公園の一角にあるモダンな美術館は、2021年春にリニューアルオープンとある。ここまで来たのは、メナード美術館でチラシを見たカミさんからの提案である。

 昼食は美術館の2階にあるレストランで、「ダリ仕立てのランチ」をいただいた。少し遅めの方が混んでいないだろうと判断し、午後1時近くに入ったが、3組が食事中だった。窓から善光寺の本堂が見え、公園で遊ぶ子どもたちが眼下に見える(写真2)。

 シュールレアリスムは私の課題であったが、最近はカミさんが関心を寄せてくれるので、その都度出かけさせてもらっている。美術館で開催されていたのは『ダリ版画展 奇想のイメージ』(写真3)。ダリの版画をよくこんなに集めたと感心する。作品には木口木版とあるが、版画と言うよりも1点物の作品のような印象を受ける。係りの人にそのことを話すと、「よく知らなくてごめんなさい。勉強になりました」と恐縮する。

 カミさんは「(ダリの夫人)ガラにお尻を叩かれたのよ」と、量産の秘密を解読する。ダリ本来の油彩画は絶対に時間がかかるが、版画はテーマも漫画風で長時間を要しない。売店のコーナーでは、1作品が40万円程で売られていた。

 本館の隣りに「東山魁夷美術館」があり、そのまま歩いて行ける。長野県生まれでもないのに、どうしてここに美術館が出来たのか、係りの人に聞いてみた。東山魁夷は信州の山々が好きで、よく絵を描きに来ていたのが縁だと言う。確かに、山や森を多く描いていたことを思い出した。

 もっと驚いたのは、2会場とも身障者手帳を見せると、同伴者とも無料で見られることだ。同伴者と合わせて1人分の入場料を取るところは多いが、無料と言うのは初めてだった。さすが「教育の長野」と感心した。それに美術館で働く人も、バスの運転手も、土産物売り場の店員も、長野の人はみんな親切で優しい。

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思いはいつも行き違う

2024年07月24日 17時45分30秒 | Weblog

 先輩と話していて、みんなそれぞれに苦労していることを知った。結婚して50年も60年も経つと、恋愛結婚でも見合い結婚でも、置かれている状況は変わらないようだ。子どもが家にいた頃は、それでも子どものことで会話があったのに、巣立ってしまうと次第に、「会話が成り立たなくなった」と言う。

 互いが関心のあるものも大きく違っていて、会話がかみ合わないばかりか、時には意見の相違が顕著で、これはマズイと打ち切って事を荒立てないように努めている。今更離婚など出来ないし、離婚すれば互いに生活に困ることは必至である。「これまで通り、空気のような存在であり続ける」と言う。

 先輩は毎朝30分、犬とカミさんと一緒に散歩している。「アッ、花が咲いている」とか、「今日の空はキレイだね」とか、何でも無いことばかりの会話をしている。ところが家に帰ると、カミさんは家事で忙しいのに、先輩はエアコンの効いた部屋で読書。時々カミさんから「あなたはいいわね、三食昼寝付きで」と嫌味を言われるそうだ。

 「庭の草取りとか、花の手入れを一緒にされたらいいんじゃーないですか」とアドバイスすると、「ゴミ出しや、新聞を取って来てるけど」と言うので、「それじゃー、何もやっていないのと一緒ですよ」と話す。「ウチのヤツが何を考えているのか、分からん」と言うが、会話が無ければ益々そうなってしまうだろう。

 私の中学からの友だちは先日、ブログに「夫婦とはどんな状況になっても、相手を見放さないで、いつも断然な唯一の味方だと思うようになった」と書いていた。そんな自分にばかり都合の良い、「唯一の味方」は彼の願望でしかない気がする。「君はカミさんの唯一の味方を努めているか」と言いたくなるが、それはまた、私自身への問いでもある。

 今日はデートの日だが、長野県立美術館は定休日だったので、明日、JRで行くことにする。どんな旅になるのか、ちょっと心配だが、カミさんは盛んにスマホで行き方を調べている。明日のブログは休みます。

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そんな暴走は危険だと思う

2024年07月23日 17時28分04秒 | Weblog

 アメリカのバイデン大統領が、11月に行われる大統領選挙から撤退すると表明した。6月のトランプ前大統領との討論会をテレビニュースで観ていたら、これではダメだと思った。しかし、現職の大統領だからと強気でいたが、あのトランプ銃撃事件で一気にトランプ人気が高まってしまった。

 銃撃を受けて負傷したのに、右手を高々と差し上げ、負けない姿勢を示した。あの姿を見たら誰でもが、「神に守られた人」と感じてしまっただろう。強いアメリカの再現をトランプさんならやってくれると思ったことだろう。ヨタヨタして言葉に詰まるバイデンさんがいっそう貧弱に見えてしまう。

 副大統領から大統領に上り詰め、世界の注目を一身に受けながら、身を引くことはさぞ辛かったことだろう。まだまだやれると思って来たのに、引退を決意するのはそう出来ることでは無い。民間の会社でも、社長交代は難しい。年齢制限がある訳ではないし、健康であればなおさらである。

 それでもいつか、交代の時は来る。下の者が、息子が、上の者で創業者である人や、会社を大きくした功労者の父親に、引退を迫ることはなかなか出来ない。本人が状況を判断して決意を示すなら、円満に事は運ぶが、意外に本人はまだまだ不安だなどと思ってしまう。第三者が口添えするといいのだが、実際はそれも難しい。

 昨日、我が家に見守りに来てくれた孫娘は今日、大阪にいる叔母である次女のところへふたりの息子を連れて行くと言う。相談された母親である長女は、「止めなさい」と言ったが、次女は歓迎しているようだ。自分のことばかり考えずに、乗せていく二人の子どものことも考えて欲しいと思う。

 私はそんな暴走は危険だと思うが、祖母であるカミさんは余り心配していない。無事に帰ってくることを祈るしかない。

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私たちの時代はもう、遠い昔になった

2024年07月22日 17時45分30秒 | Weblog

 お昼前に、孫娘がふたりの息子を連れてやってきた。月1回の見守りのためだ。どういう計画かはカミさんとやり取りしているようだが、私のところまで伝わって来ないからあたふたしてしまう。

 「お昼は予約してある」と孫娘は言うが、どこなのかどんな料理なのか分からない。行ってみると、いつも通っている道沿いなのに、さて、そんな店があったのかなと思うほどだ。3階建ての1階で注文し、2階へと案内される。低いテーブルが幾つかあるだけの広い部屋だ。

 私たちに続いて、1組がすぐ来て、しばらくするともう1組が、早い組と遅い組に分かれてやって来た。どの組も1歳から5歳くらいまでの子どもが2人いるから、合計4家族8人の子どもが集まった。子どもたちはそれぞれに、オモチャを持ち出して来たり、広い部屋を自由に走り回っている。

 壁はクライミングが出来るように設計され、子どもが好きな隠れる場所まである。店員が言うのを聞いていると、どのグループも2時15分まで自由に使って構わないということだった。孫娘の他の3人のお母さんたちも、いずれも孫娘と大差ない年齢だ。子どもが走り回っていても叱らず、「逆に走ったら、他の子に迷惑になるでしょう」と諭すくらいだ。

 そうか、ここに来れば、お母さんは気を遣わなくてもすむ。私も走り回っている子らと仲良しになって、「こちらから登った方がいいよ」などと声をかけたり、うまく滑り落ちて来る子に拍手を送ったりした。帰り際に、持ってきたクマのぬいぐるみが見当たらないと探していたので、一緒になって探したりした。

 帰り際に、お母さんから「ありがとうございました」と礼を言われ、子どもはニッコリ笑って「バイバイ」と言ってくれた。確かに、何人もの子どもをひとりで育てなければならない母親は大変だ。こんな風に、子どもを自由に遊ばせていい店は誠にありがたい。私たちの時代はもう、遠い昔になった。

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「持ちつ持たれつ」は美徳なのか悪徳なのか

2024年07月21日 17時16分30秒 | Weblog

 NHKテレビの朝ドラ『虎と翼』の主人公が新潟に赴任した時、地元の有力者から「持ちつ持たれつでやっていきましょう」と言われた。日本人が持つ伝統の「和」であり、美談として語り継いできた精神である。

 人にお願いする時は手土産を持って行くし、こじれた話を解決するためには双方が利益になるように計らう。大企業も個人もそんな風にしてきたから、それが問題になるとは思って来なかったのだろう。東京五輪を担当した電通も、きっとそんな思いだっただろう。

 北海道で自民党の国会議員が、事務所の者に香典を届けさせて、公選法違反で家宅捜査を受けた。葬儀に参列することや、地域の祭りや行事に参加することは、政治家の重大な業務とみなされている。私も議員の時、地元の祭りに「なんで祝儀を持って来んのだ」と、役員さんに叱られたことがある。

 人々も当然だと思っているから、それを行わなければ悪評が撒き散らされる。自民党の支持者は幅広く存在しているから、そういう人たちの支持を食い止めておくのはきっと大変なことだろう。金はいくらでも要るし、使い道もいくらでもある。裏金問題がいつの間にか立ち消えてしまったのも、金の壺を無くすわけにはいかないからだろう。

 株式会社のような法人は、内部監査が厳しく行われていると思われるが、それでも役員会すらも開かれていない会社がある。まして福祉法人とかNPO法人になると、役職を身内で固めているケースが多いから、金の動きが見えない。「みんなで仲良くやっていきましょう」と呼びかけられ、波紋を起こすことが許されない。

 私たちは、会社があるいは団体が、利益を上げることで報酬を手に入れ生活している。「持ちつ持たれつ」の美徳が、社会を潤しているのか、それとも美徳の名の下に利益を独り占めしている悪徳漢を見逃しているのか、どうなんだろうか。

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