どこの自治体でも住民健診に力を入れている。今朝、私たち夫婦は9時からの検査に合わせて30分ほど前に出かけた。すでにたくさんの人が待合室にいる。同じ19年生まれで、この街の同年者の集い『シクラメンの会』のメンバーもいた。私は無料で受けられる後期高齢者特定健診、胃がん検診、肺がん検診、大腸がん検診、前立腺がん検診の4項目だが、彼は「有料の検診も全て受けている」と言う。
特定健診は身長・体重・血圧・医師による診察と尿検査で、胃がんも肺がんもレントゲン撮影、前立腺がんは血液検査で済んでしまうし、大腸がん検診も便検査だから、アッという間に終わるはずだが、いつもかなり時間がかかる。私が終わった時、採血している人がいた。見ると友だちの大学の先生だった。「退官してからはここで健診を受けています」と言う。
バリウムを飲んで撮影する胃がん検診が、一番時間がかかるようだ。検査が終わって、いつもなら近くの喫茶店でモーニングするのに、カミさんは「お財布忘れたから、今日は家で食事にしましょう」と言う。昼からは3日・4日の夏祭りに向けて氷作りに出かけなくてはいけないから、家で早めの食事はありがたい。ところが食事を摂ったら急に眠たくなってしまい、しばらく横になった。
午後の日差しはさらに強く、地獄のような暑さだった。菓子屋の倉庫を借りて氷作りをし、続いて焼き鳥や鮎の塩焼きのパッケージを買いに行き、さらに焼き鳥用のタレ、焼き鳥と鮎を焼く炭などを求めて回った。買ってきた品物をNPOの事務所として使わせてもらっているマンションの部屋に上げた。車を玄関に横付けしておいたので、ひょっとしたらという予感はあった。
階下から車のクラクションの音がした。急いで車に戻ると駐車場に入れようとしていた男に怒りの形相で睨みつけられた。「ゴメン、ゴメン。すぐ退くから」と男に声をかけるが、早くしろとばかりに睨む。この暑さのせいで、ゆとりはないのだろう。逆らわない方が無難である。頭を下げて、車を動かし、残った品物を倉庫に仕舞う。もう、汗びっしょりだ。夏祭りまでは何とか頑張らなくては。